一晩で干上がったマウンテン・メドウズ貯水池
▲ 2015年09月24日の米国 CBS News より。
元のマウンテン・メドウズ貯水池の光景
・Strange Sounds
カリフォルニアにあるマウンテン・メドウズ貯水池( Mountain Meadows reservoir )という貯水池が「一晩で干上がる」という現象が起きたことが報じられていました。
魚が多数干上がった湖底で死んでいることから考えますと、逃げる間もなく、わりとあっという間に大量の水が消えたようです。
マウンテン・メドウズ貯水池の場所
・Google Map
カリフォルニアは、過去記事、
・カリフォルニアの干ばつは「過去1200年で最悪」であることがアメリカ地球物理学連合の調査で判明
などでもふれているように、極度の干ばつが進行していて、それは一向に治まる気配を見せていない上に、最近の NASA の人工衛星 GRACE による観測では、カリフォルニアの干ばつは「地下にまで及んでいる」ことがわかっています。
下は GIZMODE の記事からの抜粋です。
米国の干ばつは地中にまで及ぶ。NASA発表の地図で一目瞭然
今年米国カリフォルニア州などの西海岸地域では暑く乾燥した気候が続き、山火事も多数発生しました。でもこの干ばつの深刻さを理解するには、地中の状態まで見る必要があります。干ばつに襲われた地域では、地面の中まで恐ろしく乾燥しているんです。
NASAが人工衛星GRACE のデータと地上で計測したデータを元に、土壌と地下水の水分保有状況をマップ化しました。
このマップでは、今年9月の土壌の水分保有量を1948年〜2012年の平均値と比べており、平均値より乾燥度が高ければ高いほど赤っぽい色が濃くなっています。
とあり、その「土壌の水分保有量」を示した地図が下のものです。
カリフォルニア周辺が極端に土壌の水分が少ないことがわかります。
これを見ると、アメリカ東海岸だとかフロリダとかの土壌の乾燥もかなりのものであることもわかりますが。
このようなカリフォルニアの土壌が極端に乾燥しているという現状はありますが、だからといって、「一晩で豊富な水が消滅する」というのは、やはり、謎の現象ではあります。
また、これは単に謎の現象というだけではなく、厳しい干ばつ下のカリフォルニアで、ただでさえ非常に貴重な「水」が消えていくという現象でもあり、今後のカリフォルニアでのこの「水の現象」は気になります。
アメリカ CBS ニュースの記事をご紹介します。
California Lake Mysteriously Runs Dry Overnight, Killing Thousands Of Fish
CBS 2015.09.24
カリフォルニアの湖が「一晩で干上がる」という謎の現象。数千匹の死んだ魚が残された
北カリフォルニアの貯水池が一晩で干上がり、数千匹の魚が死んだ件に関して、住民たちはその理由を模索している。
釣りの穴場として知られるマウンテン・メドウズ貯水池では、多くの魚が干からびた湖で死亡して横たわっていた。
住民のひとりは「見てくれ。どこもまだ湿っているだろ。ここにはすべて水があったんだ」と私たちに語った。
人々は、先週の土曜日(9月19日)までは釣りをしたと言うが、その後、一晩で、貯水池の水は干上がったという。住民たちもこんな光景を見るのはこれが初めてだと言う。
魚たちが逃げる間もなく死んでしまったということは、土曜日以降に急速に水が消失したことが考えられるのかもしれない。
問題はそれだけではない。
たとえば、地元の電力会社パシフィック・ガス&エレクトリック社は、この貯水池の水の権利を所有しており、水力発電にそれを使用しているが、この干ばつの状況で、貯水池の水が失われたことは大変に厳しいという。
また、住民たちは、同じような現象が、干ばつの最中のカリフォルニアの他の地域でも起きるのではないかと懸念している。