▲ 2015年10月08日の米国 KSBW ニュースより。
アメリカのカリフォルニア州にあるパシフィック・グローブという場所にある海岸に、大量のマグロガニ・・・といいましても、その姿はエビとよく似た甲殻類が打ち上げられるという出来事がありました。
打ち上げられたマグロガニ
・GRIND TV
「マグロガニ」と名づけられた理由は、マグロのエサになるからだそうですが、学術名は、プルーロンコーデス・プラニプス( Pleuroncodes planipes )というらしく、下のような甲殻類で、かわいいといえば、かわいい生き物です。
・Pleuroncodes planipes
パシフィック・グローブの場所
・Google Map
パシフィック・グローブという場所は上の位置にあるのですが、実は、このカリフォルニアでは、今年6月にも、このパシフィック・グローブよりやや南の、ロサンゼルスに近いオレンジ郡というところの海岸に同じマグロガニガ大量に打ち上げられたことがあります。この時は数十万という単位だったと記憶しています。
2015年6月 カリフォルニアの海岸に打ち上げられたマグロガニ
・Uncover California
さらに、ロサンゼルスの南にあるメキシコのティファナという街の海岸に、今年5月に、何百万匹のロブスターの赤ちゃんが打ち上げられています。
2015年5月 メキシコ・ティファナの海岸に打ち上げられたロブスター
▲ 過去記事「メキシコ・ティファナの海岸に「 250 万匹」の死んだロブスターが打ち上げられる」より。
さらに、その1ヶ月ほど前の4月には、同じティファナの海岸に、おびただしい量のクラゲが打ち上げられています。
下の写真の青いのがすべてクラゲです。
2015年5月 メキシコ・ティファナの海岸
・zonalider.com
このように、今年はアメリカ大陸の西海岸で、尋常ではない規模の海の生き物たちの大量死や大量漂着が相次いでいて、この海域(あるいは海全体として)の何らかの巨大な変化を感じさせるには十分ではないでしょうかね。
これら一連の大量の漂着も、今回のマグロガニ漂着も理由は不明ですが、最近の「異常な海水温」が影響しているような気はします。
今回のマグロガニの漂着について、アメリカ KSBW ニュースの報道をご紹介いたします。
Sponsored Link
Thousands of tuna crab washing up in Pacific Grove
大量のマグロガニがカリフォルニアのパシフィックグローブに打ち上げられ海岸を覆う
カリフォルニアのパシフィック・グローブの海岸が現在、大量の赤い甲殻類で覆い尽くされている。
それを見た人々は思う。
「この光景は一体何なんだ?」
このあたりの海を熟知している地元のダイバーたちも、このような光景は1度も見たことがないと述べる。
打ち上げらた甲殻類は、遠洋性の赤ガニ、あるいは、ツナクラブと呼ばれる、エビのように見え、泳ぎ方も奇妙な生物だ。
マグロガニは、普通は海水温が暖かいメキシコの大陸棚海域に生息するが、海流と海水温の影響を受けやすく、専門家たちは、今回の現象について、エルニーニョ現象との関係を疑っている。
モントレー湾水族館の関係者は、これらのクラブガニがこのような北部の海域に現れるのは、エルニーニョ現象が起きている特に多く見られる傾向にあると語る。
関係者によれば、今年、この海域で普通は見られない生物たちが多く見られることを奇妙だと思っている専門家が多い。普段では生息しないアンチョビさえ確認されているという。