2016年3月9日に「地球の記録」は、新しいサイト「地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー」に移転しました。今後ともよろしくお願いいたします。



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2016年02月29日


アメリカ合衆国で新たに確認されたジカウイルス感染者の数は147人に。そのうち、妊娠中の女性は9人



2016年2月27日の米国報道より
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CNN


ジカウイルスは着実に世界中に広がっていっており、今が夏で、ネッタイシマカなどの生息するオーストラリアでもジカウイルス感染例が8例確認され、緊急の消毒活動を開始したことなども伝えられています(報道)。

そして、アメリカでは、感染者の数がどんどんと増え続けています。その多くが感染地域からの帰国者ですが、ジカウイルスは「性感染する」ことが確認されていて、それによる感染例も少しずつ増えているようです。

アメリカ本土でジカウイルスが確認された州(水色)
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アメリカ疾病予防管理センター(CDC)


また、アメリカ国内で、妊娠した女性への感染も 10例近くに上るのだそう。

そして、これからアメリカを含む北半球の多くに春が訪れ、蚊の活動が活発になってきますが、根本的な対策は立てようがない面もありそうで、懸念の季節が始まりつつあるようです。

なお、今回の CNN の記事によりますと、妊娠中の女性 9人(または 10人)がジカウイルスに感染したのですが、現在までの経過として、

・妊娠初期に感染した女性(6人) → 2人が流産、2人が妊娠継続を断念、1人が小頭症の赤ちゃんを出産、もう1人の経過は不明

・妊娠中期に感染した女性(2人) → 1人が健康な赤ちゃんを出産、もう1人は経過良好のまま妊娠継続中

・妊娠後期に感染した女性(1人) → 健康な赤ちゃんを出産


となっていまして、少ない例ですので何ともいえないにしても、「妊娠初期にジカウイルスに感染すると、赤ちゃんに影響する可能性がある」というような傾向があるのかもしれません。おそらく、脳を含めた身体器官の最初の形成時期に、ジカウイルスは何らかの影響を赤ちゃんに与えてしまうもののようです。

ですので、「妊娠の最初の3か月くらいまでにジカウイルスに感染しない」という個人的な対策はある程度有効なのかもしれません。

冒頭の CNN の報道からご紹介します。

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CDC update: 147 Zika cases in U.S., new test for the virus
CNN 2016/02/27

アメリカ疾病予防管理センターからの最新情報:米国で147例のジカウイルス感染が確認


アメリカ疾病予防管理センター(以下、CDC)の最新の発表によれば、これまで、米国内で 147人のジカウイルス感染例が確認された。

そのうちの 107例は、ジカウイルスの流行地域から戻った旅行者だった。

CDC はまた、新しいテストで、米国領域の地域において 40例の地元での感染例があったことを報告した。内訳は、プエルトリコが最も多く 35例、アメリカ領サモアで 4例、アメリカ領バージン諸島で 1例となっている。

上の数には、プエルトリコでジカウイルス感染がすでに報告されていた 117人分の患者は含まれていない。

CDC 長官トム・フリーデン博士(Dr. Tom Frieden)は、プエルトリコにおいてのウイルス感染の可能性のある数は数十万に上り、米国に関係する領土では最もジカウイルスの影響を受けている地域だと述べた。

フリーデン博士は、妊娠中の女性は、ブラジルでのオリンピックに行くことについて慎重に検討するべきだとも強く語った。



米国で9人に上るジカウイルスに感染した妊娠中の女性

米国内で、ジカウイルスの流行地域へ旅行に行き感染して戻ってきた人たちのうち、妊娠中の女性での感染例が 9例ある。CDC によると、現在、あと 1人の妊婦のテストをおこなっているという。

感染した女性たちには、すべてジカウイルスの一般的な症状である発熱、発疹、目が赤くなる、関節痛の4つの症状のうちのひとつ、ないし2つを経験していた。

女性のうち6人は、ジカウイルスの症状が出た時には妊娠初期であり、2人が流産したことが報告されている。

フリーデン博士は、「流産は一般的な妊娠でも一定の割合で起きるものですので、今回の女性たちの流産がジカウイルスと関係しているということを意味するものではないとは思います。しかし、最近の調査では、このウイルスが胎盤に入り込むこんでいる可能性を強く示唆していることも事実です」と言う。

ジカウイルスの感染が確認された女性のうち2人は、中絶を選択した。

また、女性のうち2人は、妊娠中期に感染し、そのうち1人は、健康な赤ちゃんを出産し、もう1人も妊娠を継続しており、経過は良好だという。

女性のうちの1人は、妊娠後期でジカウイルスに感染し、健康な赤ちゃんを産んだ。

感染拡大を受けて、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、CDCによるジカウイルス試験の緊急使用を認める決定をした。


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2016年02月26日


中米ニカラグアで110年ぶりの噴火を含む3つの火山が同時に噴火し、4つ目の火山も活動が増大



110年ぶりに噴火したニカラグアのモモトンボ火山
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Express


最近はジカウイルスのことが話題となることが多い中米ですが、ホンジュラスとコスタリカにはさまれた位置にある、中米の中でも「北米と南米の本当に中間あたりにある、本当の中米」ともいえるニカラグアで、昨年 12月から3つの火山が同時に噴火していて、4つの火山も活動を始める徴候を見せていることが報じられています。

ニカラグアの位置
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・Google Map


現在噴火しているのは、ニカラグアのモモトンボ山、テリカ山、マサヤ火山(ボルカン・マサヤ)の3つの火山で、モモトンボ火山は 110年ぶりの噴火だそうです。

モモトンボ山
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モモトンボ


テリカ山
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Telica


ボルカン・マサヤ
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Masaya Volcano at night


そして、火山性の地震が記録され始め、噴火する可能性が強いのが、セロ・ネグロ山という火山です。

セロ・ネグロ火山(写真は1968年の噴火より)
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Cerro Negro


南北アメリカ大陸の地理的な「要」といえそうなニカラグアの火山活動の激しい増大について、英国エクスプレスの記事からご紹介させていだきます。

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Three volcanoes erupt in Nicaragua, and a fourth may join them – Disaster experts on alert
Express 2016/02/23

ニカラグアの3つの火山が噴火で山頂部を吹き飛ばしたことを受けて、専門家たちは監視を現地に送った

アメリカとイギリス、そして、コスタリカの専門家たちは、ニカラグアで3つの大きな火山が噴火した後、4つめの噴火の可能性も懸念し、現地の監視を強めている。

噴火中の火山の中で最大のものは、レオン市近くにある 1297メートルの高さのモモトンボ火山(Momotombo)だ。

モモトンボ火山は、ニカラグアの首都マナグアから北側に約 40キロのところにあり、2015年12月に 110年ぶりに噴火し、それ以来活発な噴火を続けている。

モモトンボの突然の噴火は地元の地質学者や地元住民をずいぶんと狼狽させたことが、現地で報じられている。

現在、アメリカとイギリス、そして、コスタリカの専門家チームがニカラグアに派遣され、状況を慎重に検討しながら、観測を続けている。

他に噴火している火山は、テリカ山(Telica)とボルカン・マサヤ(Masaya)で、これらは、モモトンボ火山と同時に噴火を始めた。

そして、まだ噴火はしていないが、セロ・ネグロ火山(Cerro Negro)は、先週、火山性の地震を記録している。


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2016年02月24日


米国オレゴン州の町に響きわたった「謎の甲高いラッパ音」は、アポカリプティックサウンドという感じではないけれど



2016年2月21日の米国報道より
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KATU2


アメリカのオレゴン州で、「奇妙な音が鳴り響き続け、専門家たちが音の原因の調査を始めた」という出来事が報じられていました。

その音は下の動画のものです。

オレゴン州で鳴り響いた「音」



まあ、どちらかというと、夜鳴きラーメンとか、豆腐売りとかのたぐいのラッパ系で、日本人にはむしろほのぼのとした感じを与えますが(そうか?)、それを知らないアメリカの住人の人たちは、それなりに戸惑ったとのことです。

オレゴン州フォレスト・グローブの場所
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・Google Map


「奇妙な音」というのは、この数年の中でかなり起きていたことではあります。

In Deep の、

2015年4月になり、世界中で「空から聞こえる奇妙なラッパ音」報告が劇的に増加している理由
 In Deep 2015/05/14

など、何度か記したことがあります。

しかし、いつの頃からか「奇妙な音の YouTube への投稿ブーム」みたいなものが始まったこともあり、虚実が次第に判断しづらくなったことと、それと、調べているうちに「奇妙な音が報告されているのが、キリスト教国家ばかり」であることに気づいたということもありました。

具体的にいうと、

2009年から 2015年までの奇妙な音のすべての報告 275 件中 271件がキリスト教支配国からの報告


ということで、キリスト教支配地域からの報告率が約 99パーセントに上っていたのでした。このことから、当初思っていたようなものとは違うような感じかもしれないと思い始めました。

これに関しては、

人工の黙示録 :「奇妙な音(アポカリプティック・サウンド)」は確かに鳴っている・・・ただし「意図的である可能性」が急浮上中
 2015/05/23

という記事にすべての例を挙げて載せていますので、ご参照下されば幸いです。

そういうように、いろいろと何かありそうな「奇妙な音」事象ではあるのですが、今回のオレゴン州での「音」は、今まで聞いたことのないタイプの音で、そこに興味がありましたので、ご紹介したいと思いました。

アメリカの報道をご紹介します。

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Audio expert's take on mysterious sound in Forest Grove neighborhood
KATU2 2016/02/21

音の専門家が、オレゴン州フォレスト・グローブ周辺に響き渡った謎の音の解明に取り組む

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・KOIN 5


先週、フォレスト・グローブに住む多くの人々が、その地域で持続する甲高い音を聞いたが、誰にもその発生源を突き止めることができず困惑していた。しかし、鳴り響いた、その謎の笛のような音色の発生源に関して、音の専門家によるいくつかの新しい手がかりが出ている。

ちなみに、住民たちによれば、先月(2016年1月)から、この音に気づいていた人たちもいるのだという。

そして、住民たちからの訴えで当局は調査を始めたが、音の発生源として、ガスラインを含む生活ライフラインや火災警報器の可能性を否定した。また、近くに排水所や墓地もあるが、それらも音の原因とは考えられないとしている。

この音に関しては、音響専門家のトビン・クーリー氏が記録を取った。彼は、この謎の音のかなりの部分を録音したが、音の専門家であるクーリー氏も、「これまで聞いた音の中で最も不可解なものです」と述べる。

「音を聞いただけなら、バブルか何かを介しての加圧ガスなどの関係(ガス漏れなど)のようにも聞こえますが、音が安定していないので、それと関係はないかもしれません。非常に興味深い音です」

音の中でも高音はそれほど遠くには伝わらないため、音源はそれほど遠いところではない場所から発信されているはずだとクーリー氏は述べる。

地元のガス企業、ノースウェスト・ナチュラル・ガス社のスポークスマンは、地域内にはガスの放出バブルがないため、その音はガスラインと関係するものではないと語った。

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2016年02月22日


ブラック・ウォーター USA :米国テキサス州のクリスタルという名前の町の水道から流れる「黒い水」



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▲ 2016年02月18日の KSAT12 ニュースより。


前回の記事は、

リアル・ブラックレイン : 米国ミシガン州の町を覆った「ネバネバした黒い雨」
 2016/02/20

というもので、アメリカのミシガン州で「黒くてネバネバした雨」が降ってきたという出来事をご紹介しましたが、今度はテキサス州にあるクリスタルシティという町で「黒い水」が蛇口から流れ出るという出来事が報道されています。

水は、黒いだけではなく、悪臭が漂っているそうで、石油と泥水が混じったような雰囲気のものらしいです。


水道から出た水を容器に入れて、その「黒ぶり」を示す地元の人
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Twitter


お風呂の水をためている光景を撮影したもの
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Twitter


消火栓からあふれる黒い水
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・KSAT


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原因は、この町の水を貯める高架貯水槽の底に溜まった泥などによるものだそうですが、話によると「数十年、それらの汚れを排水していなかった」のだとかで、アメリカも地域によっては、インフラ状況もなかなかのものであることがうかがえます。

黒い水の発生源のクリスタルシティの高架貯水槽
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・KSAT


この貯水槽がまた外観が真っ白でとてもキレイというあたりがまた皮肉的ではあります。

ちなみに、当局による水質の安全調査の結果、「この水に危険性はない」とのこと(笑)。とはいえ、市は住民たちに、この黒い水は飲まないで、ペットボトルの水を飲用するように呼びかけています(呼びかけられなくとも、普通は飲まないと思いますが)。

ところで、タイトルに「ブラック・ウォーター USA」といれましたが、こういうものが実際にアメリカには存在するのです。

ブラックウォーターUSA - Wikipedia

Academi(旧ブラックウォーターUSA)は、アメリカ合衆国の民間軍事会社である。

軍事サービス
訓練を受けた自社要員と、ヘリコプターなど航空機を含む装備を有し、戦闘への参加、戦地での護衛、治安維持活動、危険地域での輸送、後方支援、軍事コンサルティング等を提供する。

軍事訓練サービス
ノースキャロライナ州のアメリカ国内最大級の軍事訓練施設の他、射撃訓練場、軍用犬訓練施設を保有しており、民間人のみならず正規軍に対しても戦闘訓練を提供する。


傭兵企業として世界最大規模だそうで、最近は、『ブラックウォーター――世界最強の傭兵企業』なんて本も出ています。

そういうこともあり、先日の「黒い雨」と、並んで「黒い水」は、アメリカの出来事として少し印象的でした。

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2016年02月20日


リアル・ブラックレイン : 米国ミシガン州の町を覆った「ネバネバした黒い雨」



黒い雨で覆い尽くされたミシガン州ハリソン・タウンシップ

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ABC7 WXYZ



アメリカ・ミシガン州のハリソン・タウンシップという町で、「ネバネバした黒い雨」が降ってきたというニュースを知りました。

ハリソン・タウンシップの場所
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・Google Map


発生源は今のところわからないようで、航空機や軍用機、あるいは鳥の糞などまでもが疑われているようですが、仮にそれらを含めた原因だとしても「かつて起きたことがない」ということだけでも希少な出来事かもしれません。

降ったものは下のような感じのようで、かなり固形状態のものであるようです。報道では「まるでタールのようなもの」と表現していました。

mi-tar-03.jpg
・ABC7 WXYZ


アメリカという国は「正体不明のネバネバしたもの」が降りやすいお国柄なのか、記憶にあるだけでも、この数年の中で以下の2つが挙げられます。

アラスカ州に降ったオレンジ色の物質 2011年8月
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・In Deep アラスカの空から降り注ぐ正体不明のオレンジ色の物質


ニューヨーク州に降り注いだ緑と黄色の物質 2011月1月
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・In Deep ニューヨーク州で空から広範囲に降り注いだネバネバとした緑と黄色の謎の物質


今回で、アメリカの「粘質降下物」にまた新たな色が加わったことになるようです。

この黒い雨について、アメリカの報道よりご紹介します。

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Mystery gunk appears in Michigan town
WWMT 2016/02/18


謎のネバネバした物質がミシガン州の町に出現した


ミシガン州にあるハリソン・タウンシップが、正体不明の「黒いネバネバ物質」に見舞われた。

物質は、車や建物、道路などに厄介な影響を与えたが、ミシガン州の人たちには、この物質が何かは誰にもわからない。

住人のひとりは、「これはかなり固体の物質で、石油が基本のもののようですが、これがいったい何なのかは私たちにはわかりません」という。

他の住人の女性は、「鳥の糞かとも思ったけれど、考えてみれば、こんな糞をする鳥がいます?」と述べた。

このネバネバした物質は、ハリソン・タウンシップの広範囲に降り注ぎ、地域のほとんどの場所の家や車にこの物質が付着した。しかし、有害物質ではないと現地からは報告されている。

住人のひとりは以下のように言う。

「みんな心配しています。これは一体何なのか、そして、誰がこのすべてを清掃するのか。私たちは政府の対応を待っています」

ハリソン・タウンシップの近くには、セルフブリッジ空軍基地(Selfridge Air Base)があるが、この黒い物質が空軍と関係している形跡はないとされる。

鳥や飛行機が原因かもしれないという意見についても、その証拠や目撃は得られていない。


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2016年02月18日


燃える川 : オーストラリア東部の川底から噴出し続ける「原因のわからないメタンの泡」が激化



australia-methane-bubble.gif
・2016年2月15日のオーストラリア mysterious-bubbling-intensifying-landholders-say/7139676" target="_blank">ABC ニュースより。



オーストラリアのコンダマインという場所にある川で、川底から「謎の泡」が噴出し続けていて、最近それが激化していることが報じられています。

「謎の泡」とはいっても、これが「メタン」であることがわかっています。

下の写真のように「噴出したメタンが燃えている場所」も見受けられるようです。


川の上で燃えている噴出中のメタン
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John Jenkyn


コンダマインの場所
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・Google Map


なぜこういう現象が起きているのかはよくわからないようなのですが、オーストラリア ABC ニュースの報道をご紹介します。

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Condamine River's mysterious bubbling 'intensifying'
ABC ニュース 2016/02/15


コンダマイン川の謎の泡が激化


クイーンズランド州で「メタンの泡が噴出している」土地の所有者は、その泡がこの数ヶ月間、「激化」していることに対して、州政府にその原因を突き止めるように調査を呼びかけている。

場所は、チンチラの近くにあるコンダマイン川で、メタンの噴出が初めて報告されたのは 2012年のことだった。

しかし、現在に至るまで、メタン噴出の原因を特定できるための情報を持っていないとクィーンズランドの州政府は ABC に語った。

コンダマイン川のメタンガスの噴出の環視を続けているオーストラリア連邦科学産業研究機構(CRISCO)の非在来型ガス研究者の第一人者であるダミアン・バレット教授(Professor Damian Barrett)は、過去 12ヵ月間で噴出の泡が激化したことを確認した。

川の上流と下流の両方で気泡の数が倍増しているという。

この泡については、2013年に、科学調査企業をおこなうノースウェスト・コーポレーション(Norwest Corporation)が、いくつかの「この現象が起き得るシナリオ」を解説している。

そこには、干ばつや洪水の後の帯水層の再貯留など自然イベントが含まれていると同時に、また、炭層ガスに関しての、操作や水での掘削などの人間活動の可能性も挙げた。

バレット教授は、川のメタンが時間と共に変化してきていることはわかっており、そして、それは人為的な原因ではなく、自然の要点である可能性が高いと言う。

しかし、その原因はまったくわからないとも述べる。

これらが自然の要因ではなく、ガス採掘などによる人為的な要因だという見方をする人たちも多くいる。

クィーンズランド州政府が 2012年12月に発表した報告書では、「泡の原因について、短期間の調査で原因を解明することは難しく、科学に基づいた答えを得るために、長期的なアプローチが必要だ」としている。


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2016年02月15日


フロリダ州の沖合に「数万匹単位のサメの大集団」が結集



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CBS12


2月14日に、アメリカのフロリダ州の沖合に、大西洋側の沖合に、少なくとも「数万匹」のサメの大群が押し寄せていることが確認されました。

上の写真は航空写真でわかりにくいですが、「黒い点」のようなものがすべてサメです。

shark-spotted.jpg


サメが展開しているのは広い範囲のようですが、特にパームビーチという海岸の沖で多く確認されているようです。

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・Google Map


集まっているのは、カマストガリザメという種類で、 Wikipedia によりますと、全長 1.5メートル程度で、それほど大きなものではないようです。

カマストガリザメ
Carcharhinus.jpg
・Wikipedia


ちなみに、さきほどの航空写真では、このビーチでスポーツに興じる人も写っていて、おそらくサメの大群に気づいていないのでしょうが、

「サメの大群のすぐ近くをスタンドアップボードでを楽しんでいる人」

が見出されました。

おそらくサメの大群に気づかずボードを楽しむ人
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スタンドアップボードは、英語ではパドルボード( Paddle Board )と言われている、ボードの上に立ってパドルで水を漕ぐもので、最近は日本の海でもよく見かけます。

ちなみに、このフロリダ州の海岸線には3年前にも数万匹のサメが集まっていて、その時には海岸ギリギリまでやってきました。

2013年3月7日の英国デイリーメールより
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Daily Mail


これについては、

アメリカ大陸周辺で何が起きようとしているのか(1)
 In Deep 2013/03/08

という記事に書いたことがあります。

アメリカ周辺の海はここ数年一貫して何かおかしなことになっています。

では、現地の状況について、CBSニュースの内容をご紹介します。

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Tens of thousands of sharks spotted off Palm Beach County beaches
CBS12 2016/02/13

数万匹のサメがパームビーチで目撃される

最近、フロリダ州パーチムビーチ沖で撮影されたビデオには、海岸線から数十メートルの海域に数万匹のサメがいるという驚くべき光景が収められている。

フロリダ・アトランティック大学の生物学教授スティーブン・カジウラ博士( Dr. Stephen Kajiura )は、メディア「シャークウィーク」に、2月12日に大西洋上で撮影した動画を公開した。そこには、約 500匹のサメが写っている。

カジウラ博士は、カマストガリザメの移動調査の一環として、マイアミビーチに沿ってビデオを撮影していた。

博士は取材に対して「大変な光景です。文字通り、海岸から石を投げれば届く範囲に数万匹単位でサメがいるのです」と述べた。

このサメは冬季には、水温が高い海域を求めて大西洋沿岸の沖を移動し、また、今は繁殖の時期とも合致する。

博士は、今回の移動について、大半はパームビーチからシンガーアイランドもしくはジュピターインレットまでの沿海にいると説明した。


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2016年02月12日


西オーストラリアが「世界で最も暑い場所」になった日。その気温は47℃



2016年2月10日のオーストラリア各地の気温
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Weather Channel


世界各地の気候や気温はも寒いにしても暑いにしても、相変わらず極端ですが、今が夏のオーストラリアでは、83年ぶりの高温記録に並ぶような高温の地域が多く出ているようです。

上の気温図では西オーストラリア州のパースのあたりがものすごい気温となっているようで、場所によっては「 47℃」を記録した場所もあったそうです。報道では、「西オーストラリア北部は地球で最も暑い場所のひとつとなった」という見出しをつけています。

2月9日のオーストラリア報道より
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news.com.au


パースに住んでいる人からは、下のような現在の心境を表す「作品」がアップされていたりします。
投稿した人によれば、「太陽の近くにいるみたいです」とのこと。

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Twitter


現地の状況について、news.com.au からご紹介します。

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Western Australia’s north hits 47C to become one of the hottest places on Earth
news.com.au 2016/02/09


西オーストラリア北部では47℃を記録し、地球で最も暑い場所のひとつとなった


西オーストラリア州は現在、「地球上で最も暑い場所」であるといっていい。

もちろん、これはいつでもそうだということではないが、現時点で世界で最も暑いということに問題はなさそうだ。

西オーストラリア州北部の滑走路では 45℃を超える気温に困らされていた。この日に、地球の他の場所で 45℃を記録したところはない。

2月9日、パースの南にあるガーデンアイランドでは、午前 8時に気温はすでに 30℃に達し、午後の最高気温は 42℃まで上昇した。

州北部のさらに北にあるガスコインジャンクショ​ンは、気温がなんと 47℃に達する可能性がある。

西オーストラリア州の州都パースでは、1933年に記録されてから 83年ぶりに4日連続で 40℃を超えた。

気象学者によれば、この地域の熱波は週末には一時的にやわらぐかもしれないが、来週にかけても暑さは続く見込みだという。


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2016年02月10日


ハワイ州政府がデング熱での非常事態を宣言



2016年2月9日の報道より
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nor


蚊が媒介するジカ熱への懸念が世界中で広がっている中、ハワイで、同じ蚊が媒介するデング熱がかつてない流行を見せており、ハワイ島で非常事態宣言が出されました。

現時点までは 250人ほどの感染者だということですが、台湾やマレーシアの例を見てみましても、1度流行が拡大し始めると、行くところまで行くのがデング熱など蚊の媒介する病気ではあります。

また、デング熱を媒介する蚊の存在は、同時に、ジカ熱を媒介する蚊の存在とも重ね合わさります。デング熱とジカ熱は、基本的に同じ種類の蚊が媒介する同じ感染経路を持つウイルスだといえると思われます。

ハワイは観光大国で、世界中の人々が訪れる場所でもあり、今後が気になるところではあります。

ちなみに、今回ご紹介するアメリカの報道記事に、現地の言葉として以下の部分があります。

「デング熱は、感染した蚊によって伝染されるウイルスであり、ハワイで流行しているわけではないにも関わらず、デング熱に感染した旅行者によって断続的にハワイに入ってきた」


これはつまり、「その土地にもともとないウイルスでも、外から持ち込まれることらよって、その地で大流行する」ことを示していて、同じことがジカウイルスにいえるのだとしたら、少し厄介な話かもしれません。

ハワイ島は温暖な上にジャングルや水源も多く、蚊にはとても住みやすい場所で、根本的な蚊の駆除は無理な場所だとも思われます。

ハワイ島のジャングル
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gohawaii.com

それでは、ここから記事です。

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State Of Emergency On Hawaii's Big Island Over Dengue Fever Outbreak
npr 2016/02/09


ハワイ島がデング熱流行で非常事態宣言


ハワイ郡の市長は、蚊が媒介するデング熱の流行について、ハワイ島に非常事態を宣言した。

ハワイ島の保健当局は、2015年10月に2例の患者が報告されて以来、250人のデング熱患者が報告されているという。

市長のビリー・ケノイ( Billy Kenoi )氏は、

「デング熱は感染した蚊によって伝染されるウイルスであり、ハワイで流行しているわけではないにも関わらず、デング熱に感染した旅行者によって断続的にハワイに入ってきた」

と非常事態の宣言の中で述べている。

デング熱の症状は、重度の頭痛、眼痛、関節痛、筋肉痛、突然の発熱、発疹などで、それらの症状は通常1〜2週間で収まる。

市長によれば、感染確認例のうち、 227人がハワイ島の住民で、24人が外から来た観光客だという。

また、市長は、ハワイ郡のごみ処理場への古タイヤの受け入れを禁止する法律を立てる見込みだ。処理場に転がるタイヤは(その中に水が溜まり)蚊の繁殖場所となるからだという。

ハワイ州の知事は 、ハワイ島でのデング熱の感染と拡大の悪循環を断ち切るためにサポートすると述べたが、今回のデング熱の流行に対して、ハワイ州全体に対しての緊急事態宣言は見送っている。さらなるデング熱の流行拡大や、あるいは懸念されているジカ熱の流行の可能性もあり、動向を見守っている。

昆虫学者のローラ・ハリントン( Laura Harrington )氏は以下のように言う。

「デング熱が蚊によって感染拡大している場所については、ジカ熱についても特に慎重に考慮しなければならないと思われます。というのも、デング熱を運搬する蚊も、ジカ熱を運搬する蚊も同じ種類なのです」

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2016年02月07日


ネッタイシマカだけではなく、日本にも広く分布する「ヒトスジシマカ」もジカウイルスを媒介するか?



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2016年2月6日の米国ニューヨーク州地元メディアの報道より
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2016年2月7日現在、世界 33カ国に感染が確認されているジカウイルスですが、そんな中で、最大の感染地域であるブラジルではリオのカーニバルが始まり、世界中から人々が集まっています。CNN の報道によれば、観光客の客足は昨年比でまったく衰えておらず、昨年より多い100万人を超えるであろう規模の観光客の人たちが押し寄せているようです。

これで、ジカウイルスの世界中への拡大の可能性はさらに大きくなった可能性もありますが、そんな中、アメリカのメディアで、

「ヒトスジシマカが、ジカウイルスを拡散させる」

という可能性についての記事が載せられていました。

これまで、ジカウイルスは、熱帯や亜熱帯などに住む「ネッタイシマカ」という蚊が媒介するとされてきましたが、ヒトスジシマカ(日本のほぼ全国にいる蚊と同じものです)もジカウイルスを感染拡大させるのだとした場合、感染「可能性」地域は飛躍的に広がることになると思われます。

国立感染症研究所のページによりますと、

ネッタイシマカ : かつてわが国でも熊本県天草、琉球列島で生息が確認されたが、1970年代以降採集されておらず、現時点ではわが国に分布していない。もともとアフリカに起源のあるヤブカで、大帆船時代に人の移動とともに世界各地に分布を拡大した。


ヒトスジシマカ : 東南アジア原産のヤブカで、わが国では沖縄県から東北地方まで広く分布する。関東地方以西では、恐らく人が吸血される確率のもっとも高い種類だろう。1980年代から北米、中米、南米、オーストラリア、ニュージーランド、地中海沿岸地域、マダガスカル、アフリカという具合に、かなり広範に分布を拡大し続けている。


となっていて、記事を読む限りでは、このヒトスジシマカがジカウイルスを拡散させる可能性がかなり強くなっていまして、いろいろと懸念されます。

ちなみに、ジカウイルスは昨年の数ヶ月間だけで、下のように広い範囲に感染拡大しています。

2015年から2016年初頭までにのジカウイルスの感染が確認された主な国
zika-virus-2015.gif
In DeepQuartz

仮に、ヒトスジシマカがジカウイルスの感染を拡大させるものならば、アメリカ大陸全域も春過ぎからは感染射程圏に入ります。日本を含む東アジアのほぼ全域も射程圏に入りますが。

アメリカのニューヨーク州のその記事をご紹介いたします。

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Scientists warn of Asian tiger mosquito link to Zika
lohud 2016/02/06


ジカ熱とヒトスジシマカの関連を科学者たちが警告


科学者たちは、ジカウイルスをニューヨークにまで運ぶ蚊が存在するかどうかについて疑問に思う必要はない。

なぜなら、その可能性を持つ蚊がすでにニューヨークもにいるからだ。

ジカウイルスは、世界の亜熱帯地域で見つかるネッタイシマカによって運ばれることが知られているが、しかし、感染症の媒介と関係するかもしれない、もうひとつの種にヒトスジシマカ( Asian tiger mosquito )がいる。

ニューヨークにはネッタイシマカはいなくとも、ヒトスジシマカは検出される。

最近、研究者たちは、ヒトスジシマカがジカウイルスを拡散する可能性について警告している。

この科学者たちの警告は、蚊が媒介するジカウイルスが現在、中南米とカリブ海諸国の人々に感染し、世界的な健康危機を引き起こしている状況の中で真実性を増している。

ジカウイルスの爆発的な感染拡大は、小頭症で生まれる赤ちゃんの数の急増と関係しているという懸念がある。小頭症の赤ちゃんは通常よりも頭が小さく、重度の脳損傷を伴う。

科学者たちのジカウイルスに対しての研究はまだ道半ばであり、このウイルスがどのように感染し、そして、どのように人体に影響を及ぼすのかを突き止めようとしている。

アメリカ疾病予防管理センター( CDC )は、2月5日に、感染予防についての新しいガイドラインを発行した。ガイドラインでは、妊娠中の女性に対して、ジカウイルスの流行地域に住んでいるか、あるいは旅行をした男性との性交渉は避ける、あるいは、コンドームを使用することを勧めている。

アメリカで、ヒトスジシマカがジカウイルスを運ぶかどうかは現在のところ定かではない。なぜなら、今の季節は蚊の活動時期ではないからだ。

ヒトスジシマカは、他の地域ではジカウイルスを拡散することができるにも関わらず、科学者たちは、アメリカにおいて、ヒトスジシマカが同じ能力を持っているかどうかを決定できないでいる。

ニューヨーク医科大学の生態学者トーマス・ダニエルズ( Thomas Daniel )教授は、

「ヒトスジシマカは、実験室においては、ジカウイルスを運ぶ能力を持っていることがわかっています。しかし、自然の中で同じなのかどうかは、今のところ、私たちにはわからないのです」

と述べる。

ニューヨーク州の保健当局は 2月5日、天候が暖かくなるとすぐニューヨーク州のいくつかの郡では、ヒトスジシマカを含む蚊の活動が始まるだろうと発表した。

「今後、ニューヨーク州の蚊がジカウイルスを運ぶかどうかについて決定するためのテストが行われます」と、ロックランド局の蚊対策課の代表者は述べた。

ニューヨーク州では、ロックランドの女性を含め、過去2週間で 11人がジカウイルスと診断されている。

感染が確認された人たちは、ジカウイルスが流行している地域を訪れていたことが報告されている。

州保健当局は、州内の妊娠中の女性は流行地域への旅行を避けるように警告している。

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