なんかそういうニュースをだいぶ前に見た記憶があるなあ・・・と、検索してみると、これです。
<琵琶湖>「謎」の微粒子 メタロゲニウム大量発生 (土居川まつり)
毎日新聞に2006年4月16日に掲載された記事。
滋賀県・琵琶湖の北湖で、マンガン酸化物構造体「メタロゲニウム」の大量発生が続いていることが、同県琵琶湖・環境科学研究センターの調べで分かった。湖底の低酸素化を示しているとみられていたが、昨年からは溶存酸素が多い所でも多量に確認。湖に何らかの環境変化が起こっていると推測する声も出ている。
メタロゲニウムというのは、こちらのページによれば、
「20億年以上も昔の岩石から微化石としても記載され、現生の淡水プランクトン、あるいは湖底堆積物中にも広く分布し、マンガンを沈着させることで知られるが、生物であるかどうかも含め、謎の多い存在。」
とのこと。
こちらがメタロゲニウムの写真。

Plankton of the Lake Biwaより。「北湖水深90m層で多量に本微粒子が出現し、湖水は茶褐色となり、溶存酸素量も低下していた」とのことで、発生するのは、あまりいいことではないらしい。
しかし、今回、この琵琶湖のことを挙げたのは、このメタロゲニウムの話がメインではないんです。調べているうちに面白いことがわかったのです。
それは350年ほど前に、琵琶湖では村がひとつ水没する巨大地震が起こっていた可能性が高いのです。そして、そこにはかつて非常に活発に動いた活断層があるようなのです。
琵琶湖の湖底には

△ 琵琶湖の湖底ではこの石仏のようにいろいろなものが見つかる。地震での地滑り等で村が水没したと考えられているそう。
その地震については、シリーズ『ウラドリ』 琵琶湖に沈む人工石の謎(2008/10/30)にわかりやすく載っています。
話をまとめると、
1. 1655年に書かれた琵琶湖の絵図と、1688年に書かれた琵琶湖の絵図で地形が変わっている。

2. 「琵琶湖の西側に沿って、活断層があります。これが動いた時に地面がバッと食い違う。そこで大きな地震が起こるわけですけど・・・」(産業技術総合研究所 寒川旭研究員)
3. 1662年に当地ではマグニチュード7.6の大地震が起きている。
4. 「琵琶湖は100万年前から今の場所にあります。もっと遡ると、400万年前は伊賀上野にあったのです」。つまり、活断層の動きと共に琵琶湖は西に移動してきている。
5. (これは書いてないですが)ということは、定期的に活動層は動いていたことになる。
ということですかね。
どのくらいの周期でこの断層で地震が起きているのかはわかりませんが、琵琶湖という巨大な湖がどのように形成されていったかのひとつの理由が少しわかった気がしました。
天変地異や巨大災害というのは、その時には大きな悲劇をもたらしますが、時間が経てば、そこには次のきれいな光景が広がって、人や動物を楽しませるのかもしれません。
現に、この当時数千人が死んだかもしれない阿鼻叫喚の地獄の場所が今では日本有数の観光地ですからね。
だから、これからいろんなことがあっても、将来の人たちのための「肥やしになる」という考え方でもいいかなあ、とか最近は思っています。
さて、2006年から続いているメタロゲニウムの大量発生と湖底での動きというのは関係のある可能性があったりするのか?・・・ということをこれから調べてみたいと思います。
大体、「メタロゲニウムって何か」というのがどうしても理解できないので、それがわかってからですね。
いやあ、しかし最近はいろんなことを勉強したり知ったりできて、何か嬉しいぞ。




琵琶湖といえば、付近の栗東市の産廃処理問題のおかげで水銀汚染の危険があるそうですね。
メタロゲニウムの大量発生はそのこととも関係あるのでしょうか?
それにしても、このメタロゲニウムといい、ヤスさんの所に在ったモルジェロンといい、キショクの悪い物ばかり・・・
http://omohituki.blogspot.com/2008/12/blog-post.html
いろいろな生物も見つかってますしね。
3メートルのゴカイとか(笑)。
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=160782
自然と生態系の「ゆがみ」のようなものは少しずつ見えてきている気がします。サイクルとか。
いつかは激しい形で現れてくるような気もします。