日本でも世界でも激しい気候と災害が続いていますが、今日はとりあえず、インド洋での群発地震のことを。
アメリカ地質調査所 USGSによりますと、インド洋のアンダマン海の同じ場所でわりと規模の大きめの群発地震が起きているのですが、この場所は、まだ記憶に新しいマグニチュード9.3の 2004年のスマトラ沖大地震の震源地のあたりとなっています。7月26日だけで、M2.5を越える地震が21回起きています。
世界地図レベルなので、わかりにくいかもしれないですが、これが今回の群発の場所。

こちらが2004年のスマトラ沖地震の場所。
まあ、ほぼ同じということを言いたかったのですが、これじゃむしろ曖昧でしたね。

この地震を取り上げたのは、確かに2004年のスマトラ地震の場所ということもあるのですが、「そのほとんどが深さ 10.0 km で起きている浅い地震」というのが、少なくともワタシには注目に値したということがあります。
こちらが7月26日にアンダマン海で起きた群発地震の詳細です。左から、マグニチュード、経度緯度、深さですが、21回の地震のうち、15回がジャスト 10.0 km 。他も基本的に浅い地震です。
M4.9 15:51:00 10.494 94.239 深さ 10.0 km
M5.2 15:27:04 11.862 94.351 深さ 10.0 km
M4.9 14:58:13 10.601 94.115 深さ 10.0 km
M4.9 13:48:51 10.495 93.829 深さ 10.0 km
M5.1 13:29:14 10.666 94.296 深さ 10.0 km
M4.9 12:48:36 10.696 94.314 深さ 11.2 km
M4.8 12:34:33 10.701 94.380 深さ 14.5 km
M4.8 12:25:51 10.555 94.075 深さ 10.0 km
M4.8 11:55:44 10.615 94.244 深さ 10.0 km
M4.5 11:18:52 10.828 94.493 深さ 10.0 km
M4.6 10:58:01 10.684 94.367 深さ 8.8 km
M4.7 10:42:29 10.839 94.404 深さ 23.4 km
M4.9 10:14:16 10.724 94.379 深さ 16.1 km
M4.8 09:40:26 10.651 94.414 深さ 10.0 km
M4.6 09:06:47 11.129 94.894 深さ 10.0 km
M4.6 08:40:56 10.741 94.420 深さ 10.0 km
M4.7 08:11:16 10.725 94.347 深さ 10.0 km
M4.8 07:40:13 10.736 94.288 深さ 10.0 km
M4.8 06:54:48 10.887 94.493 深さ 10.0 km
M4.7 06:45:37 10.891 94.480 深さ 10.0 km
この群発がどうなるとか、深さの問題とか原因とかがわかるわけはないですが、最近滞りがちとはいえ、ずっと深さ 10.0km の地震を追っているワタシとしては、ついに「10.0kmの群発」というものを目にした感じです。(深さ10.0kmの群発はデータをとり初めてから初めてなのです)
今回のことで、久しぶりに Wikipedia のスマトラ沖地震を読んだのですが、この中に「地球への影響」という項目があります。
これがスゴイ。
2004年のスマトラ沖地震の発生によって、
・地球の1日の長さが100万分の3秒程度短くなり、地軸の位置が約2cmずれた可能性があり、理論上は地球の自転に何らかの影響を与えた可能性があると考えられる。
・地球全体の縦揺れは地震直後、約20-30cmもあった。
ということが起きたのだそうです。
あの地震は、なんと地球の地軸をずらしてしまったようで、しかも、一日の時間を変えてしまっている。単なる一地域の地震とはいえ、あまりにも規模が巨大になると、地軸にまで影響を与えるのですね。しかも、「地球全体の縦揺れ」という文字。あの時は、当地だけではなく、地球そのものがわりと大きく揺れていたようなのです。
すごい。
ちなみに、アンダマン海というのは、南の方にはタイのプーケット島や、マレーシアのランカウイ島といった南の島があります。
どちらも行ったことがあって、特にプーケットは好きな島で何度か行っています。
最後に行ったのが2003年頃で、その翌年にあのスマトラ大地震がありました。
私が2003年に泊まっていた海沿いの小さなホテルは、相当な被害を受けたと思われて、複雑な気持ちになったものです。

▲ 調べてみたら、その時泊まったプチホテルは健在でした (^-^)V 。よかったよかった。当時はオープニングキャンペーンでダダ同然で泊まったのでした。また行けるといいのですが、どうですかね。
ところで、日本では豪雨が大変な被害をもたらしていますが、あの映像や写真から私は「本質的な気候の変化」というような気配を感じてしまいました。本質的ということは、つまり、今回が特別というのではなく、「これが通常となる」というような自然そのものの変化の気配です。まあ、ワタシの感じ方はともかくとしても、気候が本当に激しくなっていることを感じます。
世界全体でもいろいろとあります。
» 欧州各地で山火事や暴風雨
» 建設中186mテレビ塔が強風でポッキリ―中国・河北省
» 四川省で土石流、4人死亡 53人不明
» 中国・四川 大雨による地滑りで生命線の橋が崩壊、18人死傷
» スイスに降った一面の雹
また、インドが干ばつで食糧輸出を禁止しましたが、世界の食糧の生産事情はかなり逼迫しているようで、このことについては後に書きたいと思っています。
夏に入って、一気に世界が変わってきている感じを受けます。
[追記]火あぶりのヨーロッパ
「火あぶり」というのは別に比喩でというわけでもありません。
これはAFPに載っていた「7月26日の時点で、ヨーロッパで山火事が起きている場所」です。
これらが同時に延焼中ということのようです。

ヨーロッパのことはよく知らないのですが、通常と比べてどうなんですかね。
相当異常な感じもするのですが・・・。
こちらに各地の山火事の動画があります。



