昨日、各種データに異常なし、と書いたばかりで恐縮ですが、今日になって、行徳・三宅島が最大2000という大変高いレベルを記録しています。三宅島データは2週間くらい前からレベルが少しずつ上がっていたのですが、次第にまた大きくなっています。
もっとも、三宅島は8月の20日前後にもずっと異常なデータを出し続けていて、「これはナンカある」と思って、結局何もなかったというような経緯もありますので、今回も何もないと考えた方が精神的にはいいのだと思いますが、この「三宅島などを含むエリア」というものについては気になる部分もあります。
すべて、因果関係はわかっていないものばかりですが、台風と日食の影響についてです。
断定されている事実や因果関係はここにはひとつもありませんので、内容に関しては、各自でご判断くださると幸いです。
8月11日の静岡での地震と台風の関係
今日(9月20日)、台風14号はこんな感じで太平洋を抜けていっています。
少し前に台風の西端がちょうど三宅島のあたりを通っていったと思われるのですが、8月11日の静岡の駿河湾の地震と台風の関係はちょうどこんな感じでした。
この時には、台風の西端あたりにある駿河湾が震源となっています。
台風と地震の関係はいろいろと言われていますが、上のように台風の通る近くが震源になった例もあれば、また、先日のAFPの記事「台風がスロー地震誘発か、大地震抑制の可能性」のように、台風が地震の発生を防いでくれているというような説もあって、何もわかっていないのですが、直近の大きな地震と台風の関係が上8月11日の例にもあったので、まあ、今回も注目しておこうという感じです。
もうひとつはこちらはもう少し重大な感じがしますが、「日食と地震」の関係です。
日食と地震は関係あるのか
以前、こちらに、皆既日食と地震の関係に少しだけふれたのですが、その相関性は曖昧で、日本でカウントされている過去6回の皆既日食とその年の大地震はこういう感じとなります。
(1800年代以降、記録されている皆既日食は以下の7回)
1887年8月19日 福島等で観測 → 大きな地震の記録はなし
1896年8月09日 北海道で観測 → 2ヶ月前 明治三陸地震 マグニチュード8.5
1936年6月19日 北海道で観測 → 5ヶ月後 宮城県沖地震 マグニチュード7.4
1941年9月21日 与那国で観測 → 2ヶ月前 長野地震 マグニチュード6.1
1943年2月05日 北海道で観測 → 7ヶ月後 鳥取地震 マグニチュード7.2
1963年7月21日 北海道で観測 → 3ヶ月後 エトロフ島沖地震 マグニチュード8.1
2009年7月22日 奄美等で観測 → ?
この中で、もっともダイレクトに「皆既日食の観測地で、日食の後に起きた地震」は、1963年のエトロフ島沖地震で、M8.1という大変大きな地震でしたが、陸地の被害はありませんでした。
さて、この関係はひとまず置いておいて、昨日も紹介したこちらの海外サイトに、この図がありました。
見方がよくわからないのですが、要するに、「日本では過去10年で7回の日食があったが、そのうち6回で地震が起きている」というものです。
そして、同じページにこの図があります。
これはいろいろと書かれていますが、青で書かれているベルトの部分が「皆既日食が観測された地域」で赤で囲まれている部分が津波の影響の範囲で、黄色の部分がこのサイトの作者が地震が7月22日に起きるとした場所です。
この7月22日という予測日はどうでもいいのですが、黄色のうちの日本に一番近い部分は三宅島周辺そのものとなっていて、ここに上の「皆既日食の観測地で、日食の後に起きた地震」と照らし合わせると、起きるとしたら、このあたりで大きな地震が起きても不思議ではないとは思いました。
皆既日食とその年の地震発生の関係は曖昧ですので、何ともいえないですが、その前後にかなり大きな地震が起きていることは確かではあります。
追記
どうして三宅島周辺かというのは、Hi-net の自動処理震源マップを合わせて載せないと、このあたりを震源とする根拠がないですね。
上の海外サイトの地図と見比べてください。
要するに、「そもそも地震が起きる場所と起きない場所」の問題と、あとは「浅い地震が起きやすい地域」と「深い地震が起きやすい地域」の問題です。
7月22日の皆既日食の観測ゾーン上近辺では地震そのものが発生しない場所が多く、また、太平洋側の、特に関東や東海から東南方面に伸びている地震発生地帯はの多くは、「起きても深い地震が多い」。つまり、あまり地上に影響のない地震が多いのです。唯一浅い地震が多く発生しているのは鳥島の方ですが、このあたりまでくると超巨大地震(津波)でなければ、日本の多くの地域には影響は少ないと思います。
そんなわけで、このあたりでもっとも規模が大きくて浅い地震(日本に影響が大きい)が起きやすいと推測されるのが、三宅島の周辺ということになります。また、九州の南西のほうにも浅い震源が密集している地帯があります。
これは昨日も載せた図に、日本語を付け加えたものです。この図では月や太陽の引力と地震の関係が指摘されています。
もちろん、これもこの人の仮説で、真偽はわかりません。
ただ、引力が地球に何の影響も与えないと考えるのもまた無理があって、日食は地球に何らかの影響を与えるのでしょうが、それがどういう形で現れるのかを調べ上げたようなデータはまだ見たことがありません。調べてみると面白そうです。地震、噴火などに加えて、動物の行動、人間の精神状態、犯罪発生率、人間の死亡率、などを皆既日食観測地エリアに限って調べてみると、きっと何か見つかると思うのですが、簡単には収集できなそうです。
まあ・・・東京などを含めて、この三宅島というか、関東沖あたりはフィリピン海プレートと北アメリカプレート、それに太平洋プレートとユーラシアプレートの影響も受けている、世界的に見ても希な位置にある場所で、「こんな場所に国があったり首都があることが奇跡」とワタシは思っています。
(ほころび始めたプレートテクトニクスより)
なので、プレートが本格的に動き始めたら、単体の地震の問題ではなく、まあえらいことになっても仕方ないでしょうね。いつの日か、そこまでいったら、もう諦めて歌ったり踊ったりして過ごせばいいと思います(逃げ場所なし)。
ただ、理由はうまく説明できないですが、ワタシ自身はスロースリップ(プレートが地震発生の条件にはあるけれど、トリガーが引かれないので地震に至らずにゆっくりと解放されて終わること)などの現象で終わる(あるいはもう終わっている)ような感じもしないでもないですが、地震が来たら来たでしようがないですね。
[追記]皆既日食年の地震と太陽活動の関係
以前調べたことなのですが、NASAの作成した250年間の太陽の黒点数の記録と照らし合わせると、基本的には「太陽活動が弱い時に大きな地震は起きている」ことが比較的データとして現れています。
皆既日食の年の大地震も、
1936年11月3日 宮城県沖地震 → 太陽活動の静謐期
1941年7月15日 長野地震 → 太陽活動の比較的静謐期
1943年9月10日 鳥取地震 → 太陽活動の静謐期
1963年10月13日 エトロフ島沖地震 → 太陽活動の静謐期
となっていて、太陽活動が弱い(黒点の数が少ない)時に大地震が発生しています。
今は、史上希に見るほど太陽活動は弱いですが(8月も無黒点で終わっています)、これらの因果関係は後にならないとわかりませんが、いつかはまとめてみたい思っています。