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2009年10月27日


人類と太陽(サイクル24の活動期を迎えて)



太陽フレアのこと

太陽は、今年の7月に第24活動周期(サイクル24)に入ったと思われていたのですが、サイクル24の活動が始まった後も長いこと黒点のない状態が続いていました。1645年から1715年にかけて続いた、異常に太陽黒点数のない時代である、マウンダー極小期のような特別な時期を別にすれば、最近では本当に長い無黒点時代でした。

たまに小さな黒点が現れてもすぐに消えてしまうし、フレアと呼ばれる太陽面で発生する爆発のような現象も弱いままでした。

しかし、やっと本格的に太陽活動が始まったような感じを受けます。

宇宙天気情報センターによると、10月26日にも、小さなフレアが出ていて、1029と番号をつけられた黒点も成長を続けているようなので、近いうちにもフレアの活動も大きくなっていくかもしれません。

ちなみに、太陽フレアは「A・B・C・M・X」の順にクラスわけされています。Aが一番小さくて、Xが最大級のフレアとなるようですが、現在はCクラスの中規模のフレアまでが観測されています。

このフレアというのが地球にどんな影響を与えるかというと、専門的なことは私にはわからないですが、ごく簡単にいうと、地球の磁気や電波などに影響を与えます。これが極端に大きくなった巨大フレア(CMEと呼ばれるものです)が、もし地球に到達した場合は、インフラや精密電気機器などに相当な影響を与えることになると思われます。

19.jpg

▲ 2003年11月に観測されたフレア。右側に見える明るい部分がそうです。規模は「Xクラス」で、もし地球に向けて放射されていたら、想像を絶する事態になっていたと言われています。


以前、クレアなひとときに書いたことの繰り返しとなりますが、最近では、1989年に発生した太陽フレアが地球を直撃して、カナダからアメリカ西海岸までの広大な電力網を破壊しました。復興にカナダでは数ヶ月かかっています。この時のニュースなどの詳細はWired Visionの2000年4月10日の記事にあります。

ただ、この時にはインターネット以前の時代で、特に個人は今ほど生活上の様々をインターネットに依存していなかったので、影響は限定的だったとは言えます。

2003年には観測史上最大の太陽フレアが発生しています。幸いにも、このフレアは地球に向かわなかったので、今、私たちはいます。このフレアが地球を直撃していたら、今のIT社会の繁栄はなかったか、少し遅れていたかもしれないと言われているほどです。

そして、現在のサイクル24の最大の太陽活動期には、これを上回るフレアが起こるとされています。

米国の NASA はすでにこの場合の被害想定を試算していて、1989年や2003年の時と同等のフレアの地球への直撃が米国で2012年に起きた場合の想定では、

> 米国での被害額は「最初の1年間で100兆〜200兆円」にのぼり、「完全復旧には4年〜10年」を要すると予測している


とのことで、他の自然災害とは比較にならない甚大な被害を想定しているようです。

この仕組みについてはナショナルジオグラフィックがわかりやすくまとめたビデオがあります。





サイクル24の太陽活動が最大になるのは、現在のところ、2012年から2013年くらいの間だと見られていますが、太陽活動は基本的に11年前後の周期で、今年2009年にスタートしていますので、個人的には2015年前後が最大の活動期になるのではないかと感じています。ただ、過去の黒点のグラフを見ていますと、上昇する時は数ヶ月で一気に上昇しますので、よく言われているような2012年頃に太陽活動が最大になる可能性もあるのかもしれません。


個人的な予測ではもし巨大なフレアの地球への直撃があった時には、地球には上にあるような「復旧に100兆〜200兆円もかかる」ようなことのできる経済エネルギーはないはずですので、文明そのものがある程度脅かされるのは仕方ないとは思いますが、しかし、それが悪いことはどうかは人それぞれです。

私はそろそろ「人間に一休みしてもらう」のも地球にとってはいいのではないかと思ったりいたします。人間は少し地球から搾取し過ぎたような気がします。

まあ、そういう個人的感想はともかく、仮に太陽活動が活発化していった時には、上に書いたようなことが起きる確率は高いと思われます。



太陽活動と人の心の関係

また、これは全然関係ないのですが、ロシアで様々なサイクル(周期)を研究している機関が、第一次世界大戦の後に発表した論文が、こちらにあります。

まずはこのグラフをご覧下さい。

sun-human.gif

黒点活動の観測が始まった1749年から1922年までのグラフです。
上の細い線と下の太い線との相関関係を示すグラフです。

何の相関関係のグラフかというと、

・下の太い線のほうが太陽の黒点数

・上の細い線のほうは世界で起きた軍事と政治暴動の数


なのだそうです。

これを見た時にはさすがに驚きました。
私は様々な相関グラフを見ましたが、関係のないふたつの事柄が数百年単位でここまでリンクするものを見たことがありません。

つまり、このグラフが語るところはハッキリしていて、「太陽黒点数が増えると、戦争や社会動乱が増える」ということです。この1年、起きても不思議ではなかった新規の戦争があまり起きなかった原因も、この1年、黒点0の時が続いたということと合わせて考えてみると、何となく納得できるような気がしました。

ついでに、こちらは以前、私が調べたもので、こちらの記事にありますが、太陽周期活動のピークに起きた歴代の事件です。

第5太陽活動周期(1790年前後がピーク) フランス革命(1789年)
第6太陽活動周期(1805年前後がピーク) 神聖ローマ帝国の解体(1806年)
第7太陽活動周期(1815年前後がピーク) ウィーン体制の開始(1815年)
第8太陽活動周期(1830年前後がピーク) フランス7月革命(1830年)
第9太陽活動周期(1838年前後がピーク) アヘン戦争(1840年)
第10太陽活動周期(1850年前後がピーク) 太平天国の乱(1851年)
第11太陽活動周期(1860年前後がピーク) アメリカ南北戦争(1861年)
第12太陽活動周期(1870年前後がピーク) 独仏戦争(1870年)
第13太陽活動周期(1885年前後がピーク) 甲申政変(1884年)
第14太陽活動周期(1895年前後がピーク) 日清戦争(1895年)
第15太陽活動周期(1918年前後がピーク) ロシア革命(1917年)
第16太陽活動周期(1930年前後がピーク) 大恐慌スタート(1929年)
第17太陽活動周期(1940年前後がピーク) 第二次世界大戦勃発(1939年)
第18太陽活動周期(1948年前後がピーク) 第1次中東戦争(1948年)
第19太陽活動周期(1958年前後がピーク) チベット動乱(1959年が頂点)
第20太陽活動周期(1970年前後がピーク) ブレトン・ウッズ体制の終了(1971年)
第21太陽活動周期(1980年前後がピーク) イラン革命(1979年)
第22太陽活動周期(1990年前後がピーク) ソ連崩壊(1991年)
第23太陽活動周期(2000年前後がピーク) アメリカ同時多発テロ(2001年)
第24太陽活動周期(2013年前後がピーク) 


太陽活動のピークに起きた事件というのは、近代世界を作ってきたような大事件ばかりだということがわかります。巨大な事件でカウントされていないのは、第一次大戦くらいではないですかね。偶然と考えられないこともないでしょうが、上の相関グラフと合わせて考えると、人類の活動というのは太陽と見事にリンクしてきたのだということがわかるような気もします。

黒点活動が記録されていない1749年以前もそうだったのではないでしょうか。
太陽の何に動かされているのかはわからないですが、人は確かに太陽からの影響を受けてながら、ここまで来たようです。

今から数年後にまた私たちは太陽活動周期ピークを迎えるわけですが、今度はどんなことが起きるのでしょうね。地球にとっても人類にとってもいいことだといいのですが。



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