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2009年11月05日


大地の分断は数日で起き得るという発表(エチオピアの地溝)

Update - コメントで Fire Earth に関連する記事が出ていることを教えていただきましたので、これを追記として下に加えておきます。その Fire Earth の記事に、今回の記事で紹介したエチオピアの2005年にできた裂け目の写真がありました。(2009.11.06)

dabbahu-fissure.jpg

▲ エチオピアの2005年にできた裂け目の写真。相当な規模なのですが、これが「数日でできた」ものだと思われます。自然はすごいですねえ。





アメリカの WebBot プロジェクトが配布していて、日本ではヤスの備忘録のヤスさんが翻訳して配布して下さっている ALTAレポートというものは何度かふれたことがあります。

予測の方法が「人々の集合無意識と元型」ということで、まあオカルトの範疇ではありますので、こちらではそれほど詳しく取り上げたことがないのですが、関連してちょっと驚く記事がありましたので書いておきます。

前提としては、2009年7月20日に配信されたALTAレポート「来るべき未来の形」0巻1号の中にあるこの記述です。


2013年以降になると、アフリカ大陸が2つに分裂する。これはアメリカ大陸が南北に分離する前兆となる。しかし、今の段階ではこのデータの信頼性は乏しい。もう少し時間が立つとより具体的なデータが明らかになると思われる。



これを最初に読んだ時には「いくらなんでもそれはなあ」と思っていたのですが、昨日、GIGAZINE経由で知った「進行しているひとつの事実」を知って驚いたのであります。
記事は、

» アフリカの砂漠に新しい海が誕生しつつある(GIGAZINE)

元論文は、英語ですが、米ロチェスター大学が発表した論文です。

この GIGAZINE の「アフリカの砂漠に新しい海が誕生しつつある」というタイトルそのものがこの論文の内容を表しているのですが、要するに、エチオピアにある地溝を研究している中で、「アフリカ大陸が数日間で2つに分断する可能性」が発表されたということです。

エチオピアにかつてできた亀裂を研究して、データを収集したアディスアベバ大学の教授の研究によると、その亀裂は、


亀裂は長期間にわたる複数の小さな地震の積み重ねで開いたのではなく、わずか数日間のうちに長さ56kmにわたる亀裂が開いたということが判明しました。



とのこと。

つまり、今後起きる巨大な亀裂も同じように「数日間で起きる」可能性があるということが書かれてあります。

大陸の分断というのは何万年にもわたる地殻の変動により起こるというより、「数日で起きてしまう可能性がある」ということが発表されたものといってもいいかと思います。

私たちはずっと、「ダイナミックな大地の形の変動というのは数万年、あるいは数十万年かけて起きてきたのだ」と教わってきて、また、そう信じてきたのですが、もちろん少しずつ地球の形が変化していっていることは事実ですが、もっともダイナミックな変動は、極端にいえば「一瞬」で起きるものかもしれないということなのかもしれません。

すごい発表だと思いました。

地球というのは思っていた以上にダイナミックだし、その変化は別にゆったりしているわけではないのかもしれないのです。


Ethiopia-1.jpg

▲ 将来、海になると考えられている場所。エチオピアの北部です。これがどの程度の規模で裂けていくのかはわからないですが、「アフリカ大陸の分断」というようなことが論文などでふれられています。


私は以前、「深さ10kmの地震」というものを調べていて、それがやけに海嶺に多いという事実があって、海嶺のことを調べていたことがあったのですが(それまで「海嶺」なんて言葉自体知らなかったです)、海嶺というのはもともとマグマの活動によってできたものらしいですが、上のアディスアベバ大学の教授の話として、

「海嶺がこれと似たような断層へのマグマの貫入によって形成されるということはわかっていましたが、このように長い地溝が一気に開くことがあるというのは知られていませんでした」


とあり、つまり、海嶺や、あるいは地上の巨大な亀裂なども過去に「あっという間に」できたものなのかもしれないですね。今さかんに海嶺の深さ10kmで地震が発生し続けているのも、地球規模の変動と関係がある可能性もあるのかもしれません。

地球ってのは「数日で」全体的な形を変えちゃうのものかもしれないです。
こわいような気もしますが、どこかワクワクする話でもあります。


【追記】 Fire Earth にも同じ内容の記事があることを教えていただいたのですが、そこにはさらに参考になる図や解説がたくさんありましたので、少し紹介しておきます。

記事は、

Volcanic Explosions Could Split More Than Africa(火山の爆発がアフリカ大陸をさらにバラバラにするかも)

Arabian Plate Jolted by Quake Cluster at Boundaries in Gulf of Aden(アデン湾の境界の地震で衝撃を与えられたアラビアプレート)

の2つの記事で、共につい最近のものです。

まず、アラビアプレートというものの位置の詳細を始めて知りましたが、こうなっているようです。
赤い細線がアラビアプレートの境界です。

arabian-plate-saudi-geological-survey.jpg

アラビア半島を取り囲むようになっていて、右側がインドプレート、左がアフリカプレートとなっています。11月5日にこのプレート上の「アデン海」と言われる場所でM5.8の地震が発生しています。ちょうどプレート境界上だったようです。

また、Volcanic Explosions Could Split More Than Africaの記事では、火山の爆発によって、起きうる「アフリカ大陸の分断」のことが書かれています。

いずれにしても、何人かの地質研究者などがアフリカ大陸分裂の可能性について語っているのは事実のようです。しかし、これは考えてみれば、アラビアプレート独自の問題というわけでもないように思います。つまり、今、世界のプレート上では非常に多くの地震が起きていますが、ここに海底火山などの噴火なども頻発するようですと、いよいよ「全地球的な地殻変動」というものも起こり得るのかもしれません。

私個人では起きると考えていますが、それを恐怖と感じるのなら、「起こらない」と考えるのもいいかと思います。

地球(と宇宙)が自分で変動していくことに関しては、さすがに起きた場合でも人間にはどうにもしようがないですので、心配しても意味がないでしょうし、基本的には人間は楽しく生きていくべきだと考えます。




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