・地殻変動は力学的(プレート論など)な要素だけで起きるものではないのかもしれない(参考記事:宇宙線と地震や火山の噴火の関係)。
・地殻変動(地震、噴火等の現象を含む)には外部(太陽や宇宙)からの影響が関係しているのかもしれない(参考記事:宇宙の雲と地震)。
・アフリカ大陸などのデータを見ると、大陸移動や分断、大地の隆起、沈没などはいきなり始まって、すぐに終わるものなのかもしれない(参考記事:大地の分断は数日で起き得るという発表)。
・で、もしかしたら、古代に大規模な地殻変動の原因となった超巨大火山に何か予兆が出始めている? (参考記事:7つの超巨大火山)
という流れになるでしょうか。
私たちは子供の頃から「地球は何千万年、何億年という時間の中でゆったりと変動している」というようなことを教えられ信じていましたが、本当にそうなのかという問題もあります。そもそも、地球や宇宙を構成しているほとんどの物質はわかっていないという現実の中で、「地球はゆったりと変動している」というような推定科学をどこまで信じていいのか。
そういうことを思うようになっています。
書き続けられれば、何回かにわけてそのことを書いてみたいと思います。
「突然」起きるいろいろなこと
私は基本的に、進化論やプレート理論に否定的ではないです。
むしろ、どちらも好きです。
ただ、唯一の問題というか、それらの考え方の中に一貫して通じている思い込み的な概念の「ゆったりとした時間の中で進行していく」というものはどうなのだろうかと最近思い始めています。
生物の進化でいうと、たとえば、カンブリアの大爆発等とよばれる、カンブリア紀の5億4200万年前から5億3000万年前という短い期間(生物の進化からすると短期間という意味)に「いきなりほとんどすべての生物が出揃った」という現象には今でも明快な回答はないですが、これは、
A. 実際に短期間に一気に出揃った
B. 一気に出揃ったわけではないが当時のデータが欠落している
のどちらかしかないわけで、今ではカンブリア爆発は「化石記録の爆発的多様化」ということで、実際の生物登場の爆発的多様化を意味しないとして決着させようとしているようですが、しかし、繋ぎとなる化石がないことの理由は難しく、上の Wikipedia には「その時代の地層が、何らかの理由で欠失している」なんて恐ろしいことも書かれていて、苦しい感じが出ています。
どちらかというと、スティーヴン・ジェイ・グールドという進化生物学者が言う「これは偶然か、自然選択では説明できない何らかのメカニズムが存在する」という方が何となく自然に感じるのです。
これはつまり、「理由はわからないけれど、突然すべての動物門がこの時に出現した」ということです。
大量絶滅の気配
この、「突然」という言葉は生物の進化の中ではどうしても突き当たってしまう問題のようで、このカンブリア紀の場合は「発生」に関しての突然でしたが、「絶滅の突然」はさらにインパクトを持ちます。
恐竜の絶滅に関しての様々な意見は有名ですが、他にも地球史の中で何度か繰り返された大量絶滅も、原因に関してはそのほとんどが推定でしかないですが、大量絶滅が起きていたことはほぼ確定されています。
今までに地球は5度の大量絶滅に瀕しています。
5度の大量絶滅をごく簡単に書くと、
1. オルドビス紀末の大量絶滅(約4億3500万年前) → 全ての生物種の85%が絶滅。原因は不明ながら、近い宇宙で起きた超新星爆発によるガンマ線バーストを地球が受けたことが引き金となったという説があるそう。
2. デボン紀後期の大量絶滅(約3億6000万年前) → 海洋生物種の82%が絶滅。この時期に、気候の寒暖、海水面の後退、乾燥化、低酸素化などの大きな環境変化が発生していて、これらのどれかが原因とされる。
3. ペルム紀末の大量絶滅(約2億5000万年前) → 全ての生物種の90%から95%が絶滅した地球史上最大規模と言われる大量絶滅。推定される原因は、「全世界規模で海岸線が後退し食物連鎖のバランスが崩れた」か「超大陸の形成による大規模な火山活動」と推定されている。
4. 三畳紀末の大量絶滅(約2億1200万年前) → 全ての生物種の76%が絶滅。原因は、中央大西洋マグマ分布域における火山活動と推定される。
5. 白亜紀末の大量絶滅(約6500万年前) → 恐竜を含む全ての生物種の70%が絶滅。巨大隕石の地球への激突による地球的な気温低下と大規模火山活動などによる地球の内面的な要因が複合的に重なった原因という説が主流。
というような感じです。
すべて推定ながら、共通項は
・火山活動
・環境の変化
ということになると思います。
個人的にはここに、オルドビス紀末の大量絶滅の説にあるガンマ線や、あるいは超巨大な太陽フレア(CME)の直撃などの「何らかの理由による宇宙線、 太陽コロナ等の直撃」などもあったのではないかという感じはします。特に、大型動物は宇宙線や太陽フレアに弱そう。
さて、こんな大量絶滅のことを並べたのは「歴史を学習したい」という意志とは少し違います。
「火山活動」と「環境の変化」というのは、多分、今の私たち(人類を含めた地球上のすべての生物)が直面している問題ではないのか、というのが、この記事の冒頭に書いた「最近のいくつかの自分の書いた記事などをつなぎ合わせていくと、最近ひとつの方向性が見えてきています」というところに結びつく話となります。
つまり、地球は今、急速に人類を含む生物の6度目の大量絶滅という方向に向かっているのではないのかと思えて仕方ないのですが、では、「急速」というのはどの程度の方向なのかということを考えています。
大量絶滅とはいえ、そのブロセスが100万年、200万年かかるようなものなら、日々の生活にはそれほど関係してこないとは思いますが、それが数百年程度のものだとしたら、すでに影響は出始めているかもしれないですし、仮に数日で起きるようなものなら、かなり影響を受けるかもしれません。
もちろん、それは考えてもわかりません。
過去の絶滅の時間的な行程も(千万年単位などならともかく)正確にはよくわかっていないわけで、想像しても仕方ないわけですが、しかし、やはり冒頭に書いた、
・地球の変動は化学的要因が大きい(のかも)
・地球は突然急速に変化する(のかも)
という2つの懸念というか、そういう思いに行き着きます。
「数年間で」、あるいは「ある日突然」、2億5000万年前に起きたペルム紀末の大量絶滅のようなことが起きるのが地球というものではないのかなあ、と考えたりするわけです。もちろん、原因を推測しても、対抗手段などありませんので、考えるだけ無駄でもありますが、「どうやって6度目の大量絶滅が起きるのだろう」という好奇心はあります。
そのことを、もし書ければ続けて書いてみたいと思います。