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2010年04月16日


アイスランドの火山噴火が導くかもしれない未来

アイスランドのエイヤフィヤットラヨークトルという氷河地帯にある火山が噴火し、航空便などに影響していることが話題となっていますが、「もしこれが長引けば」という前提で、ちょっと暗い話になりますが、書くことにしました。

世界に火山はたくさんありますが、今回の噴火の問題は規模と同時に、「その位置」にあると思っています。
まず、アイスランドの位置です。
この赤いところです。

250px-Europe_location_ISL.png

そして、次に、これは4月11日のものですが、ジェット解析・偏西風蛇行図からの、偏西風の流れの図です。

imgoutcgi.gif

ここでは、偏西風については詳しくは書かないですが、高さ5000メートルから1万メートルくらいのところを高度によって高速で世界をグルグル回っている、世界を牛耳っている風の流れのひとつです。

さて、上の2つを見ていただくとして、4月11日の時点で、今回噴火のあったアイスランドは偏西風の真上ということに気づかれると思います。偏西風は気圧配置などと同じように毎日少しずつ変化していますので、位置は多少変わりますが、この時期は大体、アイスランド近辺を通ります。

そこで、「今後、今回の噴火の火山灰や、あるいは、煙に類するものがどのように世界を流れるか」を図にしてみました。これは、上の偏西風の流れから、わかりやすいように国と国との間に点を描いていますので直線的ですが、まあ、大体こういうあたりを通っていきます。

westwind-0411.jpg

文字で書きますと、

アイスランド → ノルウェー → フランス → スペイン → アルジェリア → 地中海 → イラク → イラン → パキスタン → 中国中央部 → 朝鮮半島 → 日本

となっています。ここでは日本までとなっていますが、この後、太平洋からカナダ、アメリカと入り、アイスランド近辺に戻ります。あとはずっとぐるぐると回ります。

偏西風は日により位置がだいぶかわりますので、そのあたりを考えて、幅をつけるとこんな感じです。黄色いあたりが偏西風の通るあたりとなると思われます。

westwind0411-2.jpg

おわかりでしょうか。これは「北半球の穀倉地帯」、つまり、ヨーロッパとアジアの農作地帯を舐めるようにして、火山灰と噴煙の残留物は今後、世界をまわると予想されます。しかも、火山活動が収まらなければ、ずっと回り続ける、ということになると思われます。

これがもたらすものの予測としては、寒冷化(日照が少なくなる)と、日照不足からくる極端な農作の不振です。

かつて、7万5千年前くらい前にインドネシアのトバ火山が噴火した時に、世界に大変な寒冷化を引き起こし、大量絶滅を導いたとするトバ・カタストロフ理論というものがあります。その寒冷化はおよそ6000年間続いたとされています。幸いなことに今回のアイスランドはスーパー火山の噴火ではありません。しかし、トバ火山は偏西風上ではなかったのですが、今回は偏西風上で起きています。


ただでさえ、今でもすでに世界的に異常気象っぽいわけで、今後の気候が懸念されます。

もちろん単なる噴火だったら、こんな心配はしないわけで、「ヨーロッパの航空史上希に見る大規模な運行停止」ということになるほどの大噴火だからこその心配であります。

ここに書いたことはそれほど杞憂ではないとは思いますが、あとは今後の噴火の規模と期間の問題なのかもしれません。ちなみに、前回の同じ地区での火山活動は約200年前で、その時の噴火は約2年間続きました。

なお、氷河の溶解もかなりのもののようです。
今日のナショナルジオグラフィックに、噴火で溶けた氷河が火山灰と交じり、「真っ黒な川」となって、アイスランドを流れる様子の写真が掲載されていました。

iceland-volcano-ash.jpg

こちらも長引くと、いろいろありそうです。






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