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2010年05月15日


公開された石油流出現場の映像から推定する原油流出量

石油流出事故を起こした石油メジャーのBP社から、石油流出現場のビデオが5月14日に公開されました。現在、少なくとも2箇所が破損していて、そのうちの1箇所のものです。




そして、 今朝、Fire Earth に Gulf of Mexico Oil Disaster – Oil Leak Estimate という記事、すなわち、「メキシコ湾の原油流出の推定量」というタイトルの記事がアップされていました。

そこにこのビデオの噴出具合から推定できる「パイプの破損面積」や「破損箇所にかかる圧力」などから、原油の流出量を試算するというようなことが書かれてあります。

この記事での計算が正しいのかどうか私にはわからないですが、目安としては面白い分析ですので、書いておきます。ちなみに、以前の石油流出が引き起こす最悪のシナリオという記事で書いたものとして、現在は流出量についてはこういう意見が出ています(1バレルは酒の樽と同じで、約160リットル)。

・米国政府やBP社など公式の見解・・・1日 5,000 バレル

・米国立大気局(NOAA)の試算・・・1日 25,000 バレル

・BP社から政府に提出された書類・・・最悪で1日 162,000 バレル


となっています。

どの試算でも、事故からすでに25日が経過していますので、「史上最悪」の原油流出量の更新は避けられないと思われますが、公式見解とその他では相当の開きがありますので、ある程度事実に近いところを知りたいという気持ちはあります。








写真から Fire Earth が試算する原油の流出量

oil-leak-freeze-fram-from-bp-video.jpg

・ビデオから推測されるパイプの破損箇所の直径は 53 センチ。

・パイプの破損している断面の領域の面積は 2,233 センチ平方メートル

・パイプの中を原油と天然ガスの流れる早さは1秒で 50 センチ

・原油と天然ガスの放出量は 111,672 立方メートル

・1日の秒数は 86,400 秒

・バイブから放出されている原油の割合: 90 パーセント

・メキシコ湾に流入している原油の量は: 1日 800 万リットル





ということで、結論として、

・流出している原油の量は1日に 50,000 バレル

としています。
誤差が半分あったとしても、最低で1日 25,000 バレルとしています。

仮にこの試算に近いものだとすると、事故発生から25日として、

・50,000 × 25 = 1,250,000

うーん。
すでに125万バレルという計算になってしまう。
半分でも75万バレル。

しかも、これは今回映像で示された「2箇所のうち1箇所」についての試算で、少なくともあと1箇所で原油漏れが起きています。

1989年の「史上最悪の原油流出」だった、石油タンカー(エクソン・バルディーズ号)からの流出は 24 万バレルでしたから、すでに越えている可能性は高いかもしれません。そして、各種報道のとおり、流出を阻止する作業は何も進展していません。

また、関係企業はこんな態度を見せ始めている始末。

米原油流出事故、関係企業が責任の押し付け合い (AFP 2010年05月11日)

こういうことをしている時間は本当はないと思うのですが、それだけ「なす術なし」ということなのかもしれません。

ただまあ、思うんですが、これは今朝の日経新聞の米大統領、連邦政府の不備認める 原油流出事故でという記事のものなのですが、こういう記述があります。

 > 沿岸地域では自然環境の破壊に加え、経済的な影響も懸念されており

この書き方では、「自然はどうなってもいいが、経済に影響が及んだら大変だ」というニュアンスにもとれ、やっばり、こういう考えが多勢なら、壊れるところまで環境は壊れて、経済も何もなくなってしまうところまで人類は追い込まれるのもいいのかなと最近はふと思ってしまいます。

人間ってこの程度のものだったのですかね。
まあ、こんなことを書いてる私も人間の一員でして、最近は生きていること自体に反省しきりであります。



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