最近は朝目覚めた時に少しネットでのニュースを眺める程度で、他はプライベートでのいろいろや、子どもと遊んだりといったような関係での「しておくべきこと」が多くて、何だかあっという間に毎日が終わります。
まあ、これも最近漂う「終末感」との関連かもしれないです。くつろげて楽しめるうちにたくさん楽しんでおきたいというような本能的な問題かもしれません。最近思うんですが、明日や未来の準備よりも、「今が楽しい」ということのほうがいろいろな意味で大事かと思います。
さて、プライベートなことを書いてしまいましたが、早朝に眺める主に海外のニュースで、気になったものは訳して(どれもいい加減な訳です)、こちらのブログに自分のメモも兼ねてアップしています。今回の韓国での「白頭山で噴火の兆し」というニュースもその中のひとつだったのですが、「ああ、それもあったか」という意外感というか、知らなかった懸念というものが台頭してきましたので、こちらに記載しておきます。
朝鮮半島が持つ真の懸念
朝鮮半島では、今、戦争の懸念が出ていますが、この白頭山がもし噴火したら、朝鮮戦争というものが小さなイベントに見えるかもしれません。白頭山の過去の噴火に関しては、Wikipedia の白頭山の歴史・信仰に少し記述があります。
そこには、
白頭山は10世紀に過去2000年間で世界最大級とも言われる巨大噴火を起こし、その火山灰は偏西風に乗って日本の東北地方にも降り注いだ。また最近9世紀にもかなりの規模の噴火があったことが明らかになりつつあり、この噴火と渤海滅亡との因果関係が指摘されている。
とあります。
18世紀のアイスランドのカトラ火山の噴火の時にヨーロッパに起きたこと(こちらに翻訳)。そして、以前、アイスランドの火山噴火が導くかもしれない未来にある「偏西風による気候への影響」は、共に、日本のすぐ隣にある超巨大火山の噴火から想像できる脅威に比べると小さいような気はします。
白頭山の位置はこの「1」のあたりです。
これを見る限りは、白頭山が噴火した場合、北朝鮮や韓国そのものへの影響より、偏西風の影響などでむしろ日本への影響が大きいように感じます。東北はもちろんですが、北海道なども厳しそうです。
(翻訳ここから)
白頭山(ペクトゥサン)は噴火するのか
韓国ソウルファイナンス 2010年05月23日
アイスランドからの火山灰のために最近ヨーロッパの航空会社が災難を経験している中、私たちの(朝鮮半島の)白頭山も火山爆発の兆候が普通ではないと22日のKBSが報道した。これに、改めて国民の視線が集中している。
KBSの調査報道チームが今月の初めに白頭山を調査したところ、近辺の住民たちが、最近数年の前兆は尋常ではないと話しているという。住民たちのインタビューは非常にリアルだ。 「車が過ぎ去るように土地が動きました。動揺しました」、「地震が来たと、学生たちを全員運動場で待避させました」など。
白頭山の地震は2002年から急増しており、多い時には1カ月に250回もの地震が発生した。 中国の地震関係者は、「2002年以降、微弱地震が集中する理由は白頭山の下のマグマが上昇して圧力が増加して発生したもののように見える」と言う。
中国地質研究所が作成した白頭山の火山活動研究報告書によると、白頭山の地下にはマグマ部屋が4つ存在し、最も上部のマグマは地下5kmまで上がってきていることが示されている。
人工衛星を利用して白頭山の地形を測定した結果、2002年から山の頂上部が膨らみ始め、2003年には4.6cm、2004年には1.8cmも突き上がったという。
現在は火山活動が少し弱くなっているが、近い将来また始まると中国政府は見ているとKBSでの放送は伝えている。 中国の地震関係者は、「2014年か2015年くらいにまた火山活動が始まると見ている」と語った。
ほとんどの火山噴火は、このような現象が繰り返されてきて起こるという点で憂慮の恐れがあるとし、放送は白頭山の周辺都市が、最近、中国政府の緊急時の指示に応じて、火山の噴火の対処策を立てた事実を伝えた。
私たち(韓国で)は休火山として分類している白頭山だが、しかし、中国と日本の学者たちは噴火が差し迫っていることを警告していると放送では言っている。
「白頭山は明らかに噴火する」という中国科学院の教授の断定的な予測で放送は終わった。
(翻訳ここまで)
という感じです。
あと、火山関係では、エイヤフィヤトラヨークトルの隣にあるカトラ火山での地震が日々多くなってきています(記事)。
少し長いスパンで見るなら、いつ噴火していもおかしくない状態になっているのかもしれません。
自然現象の様々なサイクルが押し寄せてきているようにも見える最近の世界です。
[追記] 白頭山についてのいろいろ 2010.05.23
Walk in the Spirit さんの記事で、こちらの記事を紹介してくださっていたのですが、そこに白頭山に関する様々な情報のリンクが載っていますので、ぜひご覧下さい。
このような、過去の噴火で影響を及ぼしたと考えられる範囲の図や歴史を含めて、いろいろなサイトが紹介されていました。また、白頭山の近くには「日本語を話すことのできる主人の経営するのホテル」もあることがわかりました。ちょっと行ってみたくなったりして(苦笑)。
白頭山(中国名は「長白山」)の麓にある長白山国際旅遊賓館の案内ページより。
このホテルの最大の売りは、何といっても徹底的に日本式にこだわった温泉サービスにあります。 長白山から湧き出る天然温泉ですが、何と浴衣、丹前を利用することが出来ます。 この日本的にくつろいだ雰囲気に浸っているうち、自分が今、北朝鮮との国境から程近い中国にいるということすら 忘れてしまいそうになるほどです。
だそうです。
こんな歌のショーもあるらしい。
高い山というものはどんな国や地域でも特別な存在になりやすく、「富士山と日本人の心理的な関係」を見てもおわかりかと思いますが、北朝鮮、あるいは韓国の人にとっての白頭山というのもそういう、日本人にとっての富士山みたいな存在なのかもしれません。
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[追記2] 白頭山で2002年以来起きていること
コメントで、 Over60 さんから白頭山の地下で今何が起きているかというページを紹介していただきました。そこにこの表がありました。
2002年以来、白頭山で起きた現象です。
この流れというのは、何となく昨年来の米国イエローストーンで「群発地震が起きたり収まったりしている」ということを彷彿とさせます。以前、7つの超巨大火山に関しての記事を書いたことがありますが、その時に記した7つの超火山は、
1.イタリア・セージア渓谷
2.米国イエローストーン
3.薩摩硫黄島
4.インドネシア・トバ火山
5.ニュージーランド北島のカルデラ群
6.シャツキー海台
7.オントンジャワ海台
でした。
白頭山もアイスランドのカトラ火山もこの数百年では最大級の噴火をしたという可能性があるにしても、ここには入っていないわけです。
「この世にはどれだけ大きな火山や噴火があるんだい・・・」と、改めて、驚きに近い地球のすさまじさを感じます。ちなみに、上の7つはどれが噴火しても、本当に世界中が全部大変なようです。