2016年3月9日に「地球の記録」は、新しいサイト「地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー」に移転しました。今後ともよろしくお願いいたします。






2010年06月07日


地球の今後

いろいろと身辺の関係などもあり、あまり記事を更新できないこともあると同時に、何よりコメントへのご返信がなかかなできないことが続いています。今の状態は続くと思われまして、コメントを放置しておくことは私にはあまりできないことで、そういうこともあり、しばらくコメント欄を閉じることにしました。昔からコメントをくださった方々には本当に感謝しています。お陰様でいろいろと知ったり考えることができたと思います。


ブログをやめるわけではないですが、今後、記事の更新自体減るとも思いますので、途中のまとめ的な感じで、この一年ほどで感じた懸念のようなものを書いておきたいと思います。

ちなみに、昔から読んで下さっている方はご存じかとも思いますが、私は環境保護的な観点は特に持っていませんし、「こうしたらいい」という意見も特にはありませんでしたし、今もないです。タイトルの「地球の記録」という通りに、地球の行く末を見てみたいと思っているだけなのかもしれません。

地球自体は今後もしばらく安泰かもしれないですが、地球というより人類の行き先としては、直近としては次のような懸念があると思っています。
大きくわけると、

1. 太陽系の異常が地球へもたらす影響
2. 生態系の崩壊
3. 食糧の枯渇


というような感じです。

最近よく取り上げていた「原油流出」は「2」と「3」の両方に関係すると考えています。そして、「決定打のひとつ」とも考えます。原油流出に関してはいろいろと難しく書いてしまったのですが、以下のような流れが最大の懸念ではないでしょうか。いろいろな国の科学者たちの意見を合わせたものです。

・原油の生物的分解が招く(微生物の増加による)海中の生態系の崩壊

・原油分解剤が気化して大気に乗り、雨と風に乗って地上に降り注ぐ


この2つです。
上はメキシコ湾から大西洋の海の生態系を根本から変えて、下は、特にアメリカの沿岸部と、偏西風でわりと近いヨーロッパの農作と人体そのものに影響するかもしれません。

23792678_240X135.jpg関係はないでしょうが、アメリカのフロリダ州のセント・ジョーンズ川という川で、5月の下旬から魚の大量死が続いていて(ソース)、現在、調査が進められています。川の全域にわたる大量死です。

関連記事の訳です。

米国フロリダの川で魚の大量死が続いている

この大量死は原油分解剤とは関係ないと思いますが、「このようなこと」がアメリカと欧州の各地で今後起きるのではないかというような懸念はあります。

これは、アメリカのハリケーンシーズンの頃から顕著になりそうな感じがあります。気化した分解剤が、ハリケーンによってアメリカの沿岸部に大規模に分散され、また、海でも海水と原油と分解剤が波により大規模にミックスされるので、近辺のカオスはさらに進むというような感じでしょうか。

なお、アメリカの研究チームは、夏には原油はアメリカの東海岸の全域に到達し、一部は欧州にまで進むと見ています。下のは Environment News にあった記事の抄訳です。

メキシコ湾の原油流出はこの夏にも米国の大西洋側を襲う

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なお、今、私の友人がアメリカへ仕事で行っているのですが、アメリカの現地の人たちの間では「原油流出に核爆弾を使用するのか」といった話題が多いと、昨日言っていました。6月3日のニューヨークタイムスの記事に、核使用のことが書かれたせいもあるようですが、かなり話の本気度は強まっているようです。この場合、核使用が問題というより、「本当にそれで止められるのか」ということかもしれません。

そんなこともあり、原油流出は今後の地球にそこそこの影響を与えると考えます。
何か手立てはあるのかというと、「時間」以外にはあまり思いつかないです。「生物ポンプ」という海洋の生物循環のことについて書きたいと思っていて、書かずにきてしまいましたが、放っておいても、いつかはバクテリアの原油分解能力が海を浄化します。

その「いつか」という時間の問題ですが、1989年のエクソン・バルディーズ号の原油流出事故での原油は今年2010年の調査では、まだ海底に大量に残っていることがわかったそうで、エクソン・バルディーズ号での流出量(24万バレル)で20年で消えないのでしたら、今回の流出では、数百年から数千年単位ということになりそうですが、それでも、いつかは分解されるはずです。

原油流出で長くなってしまいましたが、

1. 太陽系の異常が地球へもたらす影響
2. 生態系の崩壊
3. 食糧の枯渇

のポイントをリンクなどご紹介して、それぞれ簡単に書いておきます。

1. 太陽系の異常が地球へもたらす影響

これは、現在、「太陽系が磁場の圧迫を受けている」とする理論からのもので、理由としては、太陽系の銀河系内での位置の問題、あるいは「星間雲に太陽系が突入しようとしている」などがありましたが、最近の NASA の発表によると、後者の「星間雲への突入」というのが実際と近いように思います。

関連記事としては、

太陽系は星間雲の衝撃の洗礼を受けるのかもしれない

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また、ヤスの備忘録の2009年12月の記事には、ロシアのシベリア科学アカデミーの科学者、アレクセイ・デミートリエフ博士が発表したThe Coming: Will a Massive Magnetic Ribbon Wreak Havoc to Our Solar System? (大規模な磁気帯は我々の太陽系へ大規模な破壊を与えるのだろうか?)の抄訳が掲載されています。

最近の太陽系で起きていることとして、

・火星の大気の増加と温暖化
・金星の明るさが増大している
・木星の磁場の増大
・天王星や海王星の磁場の増大
・天王星と海王星でポールシフトが発生

などがありますが、最近では木星の事件が大きいです。

昨年の7月に木星に小惑星が衝突して、地球のサイズの跡を残したという事件がありました。こちらに記事がありますが、その跡は最近のハッブルサイトでの記事の写真を見ると、1年かかって、ほぼ消えてきたようですが、ところが先日、また木星で事件が起きています。

今度は謎の発光です。
これも小惑星が爆発したのではないかということが NASA のスペースシャワーでは書かれていますが、真相はやはり不明。下が訳した記事です。

木星で巨大な光のフラッシュが観測される

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これは小さなフラッシュに見えるかもしれないですが、地球と木星のサイズを比べると、この爆発がとんでもない規模のものだということがおわかりかと思います。

planet0103.png

右の大きなのが木星なので、このフラッシュが仮に爆発の類だとしたら、地球でいえば、どこかの大陸が吹っ飛んだくらいのものです。

昨年あたりから太陽系ではこういうことはしばしば起きていて、地球は今のところセーフですが、あまり予測できない未来はあるというようなことはあるのかもしれません。

また、太陽活動自体も最近ではおかしく、黒点活動がそれほど活発ではないのに、ダークフィラメントやプロミネンスは活発で、ハイダーフレアという黒点以外の領域からのフレアも劇的に増えていますし、太陽からコロナが放出される CME という現象もここ2ヶ月ほどは頻繁です。

アメリカ国立科学財団が3月に CME に対して警告を出しています。
下はそれに関しての記事です。

米国連邦機関が巨大な太陽CMEに対して公式な懸念

このあたりは考えてどうなることではないですので、こういうこともありますよという話と思って下さればいいです。


2. 生態系の崩壊

これは、細かく書くとものすごい膨大になるので、要点としてですが、「崩壊」というのは、現在の人間にとって、という意味での言い方で、他の生き物にしてみれば、「生態系の変化」というだけのことかもしれません。

最近はずっと、微生物と植物、そして「生き物はどこから来たのか」というようなことを趣味で調べたりしていました。今後もまだ続きそうな感じはあって、ブログをあまり更新できなくなっているのもそういう関連ではあります。

その中で思うことは、「生物の自己増殖」という概念と関連していて、これは生き物というものの壮絶な「強さ」も意味いたしまして、バクテリオファージなどの微生物から、クマムシなどの多細胞生物、また、裸子植物と呼ばれるマツやソテツ類などの「光がなくても光合成のできる植物」という最強生物グループたちは、そうそう簡単にこの世からいなくならないと思っています。

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関連ニュース:
最強の生物 クマムシの謎に迫る ゲノム解読し本格分析へ

地球がなくなったのなら仕方ないですが、そうでないなら、地球から生き物が絶えることはまずないということです。氷河期になろうが、熱地獄になろうが、放射能で汚染されようが、地球に生き物は残り続けるはずです。

しかし、人間はそこに該当しない可能性は強いです。
その理由は今の人類の生活形態にあります。

説はいろいろあれど、今の人類は地上に現れて、長くてもまだ数十万年。

現在の生活の基盤となるような、農作、漁業、気候による生活スタイルなどが定着してからはまだ数万年から、地域によっては3000年程度の歴史ではないでしょうか。

生物によっては、5億年前のカンブリア期以降、今までずっと同じ生活スタイルを続けているような生き物もいるはずで、また、植物でもシダやソテツ類などはかなり長い間、場合によっては数億年、様々な環境に応じて生きてきています。

つまり、「地球に出現してから生活している時間の差」は大きいと。

なので、今の人類の生活スタイルでの生き方は、いつかはともかく、一度終わるのだと思います。

その後、生き物の生態系が大きく変化している場合、つまり、海の生き物の分布や種類が変わったり、各地の気温や気候が変わったり、農業で生育できる種類が変わったりした場合、順応するにはそれなりの時間はかかると思います。

その間は苦労するのではないですかね。

生態系の変化は長い時間をかけて徐々に進んだのでしょうが、ここ数年で劇的に変化したと思います。人間にとってみれば崩壊といえると思います。今年はさらに生き物の分布が変わる気がします。


食糧の枯渇」に関しては、上のそれぞれの絡みでも説明できますが、ここに「食糧価格」や「デリバティブ」の問題、また、「国家のブロック経済主義と輸出の停止」というような複雑な問題は絡んできそうです。

日本の自給率が上がっているわけではないので、このあたりはどうやっても難しいですし、あるいは今後はどの国も厳しいと思いますので、仕方ないことかもしれません。数ヶ月や数年なら食糧備蓄という方法でも対処できるかもしれないですが、その先はどうなんですかね。

「霞を食って生きる」というような言い方がありますが、そういうのを目指すしかなくなったりするのかもしれません。

参考ニュース:
「70年間何も食べずに生きていた」と主張する男性をインド軍が調査中


さて、そんなわけですが、ここに来て急に「まとめ」的なことを書いたのは、「事態の急変が近い」ということを感じているということもありそうです。

この夏以降は、いろいろと大変なこともあるかと思いますが、そのために準備をされるのもひとつの手でしょうし、今の私のように「いつ死んでもいいように思い出作りに励む」というのもありですが、これはお勧めしません(苦笑)。

皆さんは頑張ってくださるよう希望いたします。

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