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2010年08月26日


「超」細菌 NDM-1 の登場

翻訳記事です。





Scientists find new superbug spreading from India
ロイター US 2010年08月11日

抗生物質に耐性をもつ新しい「超」細菌がインドから拡大していることを科学者が発見

tp-superbug-ndm1.jpgすべての抗生物質に耐性をもつ「スーパーバクテリア」が最近、新たに発見された。この細菌はメディカルツーリズム(医療と観光旅行を兼ねたパッケージツアー)を介してインドからイギリスに渡り、その後、世界中に拡大する可能性があるという。これらの「超」細菌に対しての治療薬はほとんど存在しないと科学者たちは言う。

ニューデリー・メタロベータラクタマーゼ-1、あるいは NDM-1 と呼ばれる新型の遺伝子を南アジアとイギリスの患者から発見したことを研究者たちが発表した。

NDM-1 は、最強クラスの抗生物質に属するカルバペネムにも高度な耐性を持つ細菌を作り出す遺伝子で、これに効果のある薬は存在せず、今後、効果のある新薬が出てくる可能性も今のところないと専門家たちは言う。

最近、メディカルツーリズムという、整形や美容外科を安く受けられる国を探して世界中を回る旅行をする人たちが多く、この増加によって、スーパーバクテリア NDM-1 が世界中に拡大してしまう懸念があると NDM-1 研究の第一人者、ティモシー・ウォルシュ博士は言う。

「これは世界的なレベルで懸念される事態だ」と、英国カーディフ大学から電話インタビューでウォルシュ博士は語った。

「メディカルツーリズム、そして普通の海外旅行も一般化しており、これらの耐性細菌は恐ろしいほど早いスピードで全世界に拡大する可能性がある。今のところ、これらに対しての薬剤開発のパイプラインは何もできていない」

1940年代に最初の抗生ペニシリンが登場すると、すぐに細菌は薬の効果に対しての耐性を持ち初めた。そのために、研究者たちは次々と新しい世代の抗生物質を開発しなければならなかった。

しかし、現代医療における抗生物質の濫用と誤った使用法は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 ( MRSA ) のような、薬物に耐性のある「超」細菌感染症を増加させることとなった。

8月11日に、医学雑誌ランセット・インフェクション・ジャーナルで発表された研究論文で、 NDM-1 が、バングラデシュ、インド、パキスタンで広まってきており、現地での治療患者が英国に戻ってきた際に英国にも入ってきていることがわかったという。

インドは、アメリカやヨーロッパの人々に美容外科手術を提供している国のひとつだが、これによって世界中に NDM-1 が広まるかもしれないという。


「シンデレラ」ビジネス

治療法の発見の難しさと、抗生物質の売り上げは多くの利益を生み出すという2つのアンバランスな要件を反映して、抗生物質の研究開発は医薬品産業の「シンデレラ」セクターだった。

しかし、スーパーバクテリアの脅威が増加しているという事実は、ファイザー、メルク、アストラゼネカ、グラクソスミスクラインとノバルティスなどの大手製薬会社へ再考を促している。

ウォルシュ博士と彼の国際研究チームは、2007年から2009年に、インドのチェンナイとハリヤナの2つの地点での病院の患者と、イギリスの国立実験研究施設から細菌のサンプルを集めた。

研究チームは、チェンナイで NDM-1 に対して陽性の細菌を持っている患者を 44 人、発見した。ハリヤナでは 26 人、また、英国でも 37 人見つかった。バングラディッシュ、インド、パキスタンの他の地域では 73 人、確認された。英国での NDM-1 の陽性患者は、美容外科手術を含む病院での施術のためにインドとパキスタンに旅行したという。

NDM-1 が作り出す細菌は非常に多くの抗生物質に耐性を示すが、もっとも厄介なことは 、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 ( MRSA ) や、クロストリジウム・ディフィシル ( C-Difficile ) を含む多剤耐性菌による症状への救急治療の現場で「最後の手段」とされているカルバペネム系抗生物質にさえ耐性を示すことにある。

大手製薬会社アストラゼネカの薬剤開発部長のアンダーズ・エクブロム氏は、メレム抗生物質がカルバペネム系抗生物質に取って代わりつつあり、この新しい抗生物質への投資には「大きな価値がある」と語った。

「我々は長年、新しい抗生物質の開発の必要性を認識していた。細菌は、我々の持つ抗生物質に対して絶えず抵抗性を高めている。 NDM-1 はその最新の例だ」

ウォルシュ博士の調査結果にコメント寄せた専門家は、この新しい細菌の警告を発して、なるべく早くこの細菌に対してのスクリーニングを始めることが重要だと述べた。

同じ医学雑誌ランセット誌には、カナダ・カルガリー大学のヨハン・ピッタウト氏も寄稿しており、「もし、この新しく出現した衛生上の脅威を無視したなら、遅かれ早かれ、医学界はカルバペネム系抗生物質に耐性をもつ細菌との対決に晒される。それらは、様々な感染症を引き起こし、結果として、医療コストの膨大な増加によって治療不能の状態に導かれる可能性がある」と書いている。





翻訳はここまでです。

それにしても、世界全体で、すごい天候になってきましたね。
あと、メキシコ湾でも新種の石油を分解する微生物が出現したという報道もあり、何年か単位だとは思いますが、何となくまずい方向に向かっているような気もしないでもないです。報道では「細菌の繁殖によって海中の酸素濃度が低下する心配はない」とのことですが、そんな微生物が果たしているのかどうか・・・。どんな生き物でも多量に繁殖すれば、海中酸素濃度は低下するのが普通に思ったりもします。

確かに、いろいろなことが起きていますが、心配になるようでしたら、あまり気にせずに気楽に生活することも大事なことのようにも思います。

それでは、また何か資料的な記事がありましたら、アップさせていただくこともあろうかと思います。







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