(訳者注) アフリカだけではないですが、「清潔な飲料水不足」というのは、やはり世界の中でアフリカで最も深刻な問題となっている地域が多いように思います。
そのアフリカ大陸で、地球の他の地域にもあまりないような「膨大な地下水脈」が存在していることが発見されました。
この地下水脈は、「帯水層」と呼ばれるもので、 環境用語集 の説明をお借りしますと以下のようなものです。
帯水層(たいすいそう)
地下水が蓄えられている地層。
通常は、粘土などの不透水層(水が流れにくい地層)にはさまれた、砂や礫からなる多孔質浸透性の地層をさす。実際には、この帯水層が何層にも重なっている場合もある。
この地層では、地下水が比較的速い流速で流れるので、大量の地下水をくみ上げることができる。
とのことです。
今回の巨大な帯水層が見つかったのは、アフリカ大陸のナミビアとアンゴラの国境に近いオハングウェナ州という場所の地下です。下の地図の星のあたりがオハングウェナ州です。
このことを報道していた記事をご紹介いたします。
Aquifer could supply water for centuries
UPI 2012.07.20
アフリカの地下で見つかった「帯水層」は何世紀もの間、水を人々に供給することができる可能性がある
最近になってナミビアで新しく発見された地下水脈は、何百年もの間、サハラ以南のアフリカでに水を供給することができるかもしれないと専門家たちは言う。
アンゴラとナミビアの国境沿いにあるオハングウェナ州の地下の「オハングウェナ II (Ohangwena II)」と呼ばれる帯水層の水は、約1万年の時間が経過しているが、そこにある水は飲料として確実に使用できると科学者たちは言う。
ドイツの地球科学と環境が専門の科学者マヱティ・キンガー博士は以下のように述べた。
「オハングウェナの地下に溜められている水の量は、現在、ナミビアで供給されている水の量の約 400年分に相当する巨大な貯水量を誇っています」。
現在、ナミビアに住むうちの約 80万人の人々は水を国境を越えたアンゴラの古い運河から運んでいるとい BBC は報告している。
しかし、このナミビアの帯水層から飲料に適した水を抽出するための技術が必要だという。
「私たちは、持続可能な給水の方法を今探っています」とキンガー博士は述べた。