先週、ヨーロッパのいくつかの国で珍しいニュースがありました。
下のはAftonbladetというスウェーデンのオンライン新聞の10月21日の見出しです。

この見だしは、「アフリカの血の雨がスウェーデンに向かっている」と書かれています。
同じような報道は、英国のテレグラフでもありました。
Weird weather ahead as 'blood rain' forecast for Halloween
「ハロウィーンに"血の雨"が降るという奇妙な天候予測」
Telegraph (英国) 2012.10.21
その後に実際に「血の雨」はスウェーデンでは降ったようですが、これはその理由は確定しているわけではないですが、サハラ砂漠の塵などが水滴に蓄積されて起きる現象なのではないかということです。
面白いと思ったのは、この現象そのものはそれほど異常なこととは言えないのですが、「昔はスウェーデンではこの血の雨は普通に降るものだった」ということが記録からわかっているということです。
今から 2700年以上前の文献にふれられているのだそうで、ずっとスウェーデンではサハラ砂漠から運ばれたと考えられる塵による「血の雨」は普通の現象だったようなのです。
これは、「大局的な風向きの方向が変化している」というようなことを彷彿とさせます。
私は最近、地球の環境がサイクル的に過去に戻っていくのではないかと考えている部分がありまして、それで、今回の「昔へ戻っていくヨーロッパ」という状況を思い浮かばせる現象のように思えて記事にした次第です。
ボイス・オブ・ロシアに上の「過去の記録の話」に簡単にふれていますので、そのことをご紹介しておきたいと思います。
スウェーデンに「血の雨」が迫る
VOR 2012.10.21

スウェーデンに珍しい気象現象といえる「血の雨」が降る可能性がある。スウェーデンのオンライン新聞Localが、気象予報士たちの情報を引用して伝えた。
気象予報士たちが「血の雨」と呼んでいるのは、雨の中に赤やピンクの色が混ざっているという珍しい現象。気象学者たちは、雨の水滴の中にサハラ砂漠の塵が蓄積されたために起こるのではないかと考えている。
スウェーデン気象水文研究所のジョアキム・ラングネル氏は、このような現象は、雨が赤い液体を残すのみで、危険なものではないと伝えた。
ラングネル氏によると、スウェーデンでは以前、5年に1度の間隔で「血の雨」が降っていた。最初にこの現象について触れているのは、最古期の古代ギリシア詩作品でもあるホメロス(紀元前8世紀)の「イーリアス」だ。
スウェーデンの人々は 17世紀にいたるまで、実際に雨と一緒に空から血が降り注いでいると考えており、この現象は災いの前兆だと考えていた。