下の写真は、つい数日前のものですが、どこの国の写真かわかりますか?
タイトルに書いていますのでおわかりかと思いますが、これはつい最近のベトナムなんです。ベトナムの首都ハノイの1月14日の光景です。
今、このベトナムの北部を含めて、アジアではタイの北部などでも、異例の寒波に見舞われています。
東南アジアのこのあたりは過去の記録が調べにくいですので、どの程度の「異例」かはわかりにくいのですが、しかし、現地での報道が多くあること自体が、通常とは違うことを意味しそうです。
ベトナムのハノイの位置は都図でいうと下の場所です。
細長いベトナムの中でもかなりの北に位置するので、冬はそれなりに気温が下がるのですが、今年の1月に入ってからは、10度にも届かない日が続いているのだそうで、日本の冬とあまり変わらないような、この地にしてみれば、あまりにも寒い状態が続いています。
In Deep の、
昨年から今年にかけてのアジアでは、他にもインドとパキスタン北部も前例のない寒波に見舞われています。
・死んでいない太陽。そして、「地獄の猛暑」に困惑する南半球
In Deep 2013年01月06日
という記事では、下の報道をご紹介しています。
激しい寒波の続く北インドの死者数は 129名に達する
IBN (米国) 2013.01.05
今年の冬は北インドで非常に厳しい寒さとなっており、寒さによる死者は 129名にのぼっている。デリーのすべての学校は寒さのため、1月 12日まで休校となっている。
寒さが最も厳しいのは、スリナガルで、マイナス 4.3度まで気温が下がり、また、ラジャスターン州のチュル地区でもマイナス 1.6度まで気温が下がった。
先日の「地球のジェット気流の動きがムチャクチャな状態になっている可能性から考える「超異常気象」」という記事で、最近、ジェット気流の動きが以前と違うと述べる科学者の話を書きましたが、「寒波の緯度」が今までとずれてきているということも、それと関係あるものかもしれません。
もちろん、仮にジェット気流とこれらの気温の異常が関係するなら、日本も影響を受けるはずですが、今後どうなるでしょうか。
今回は、ベトナムの英字新聞から、「寒波の中でのハノイの病院の光景」を特集したものをご紹介します。
なかなか厳しい状況になっている部分もあるようです。
Fighting the cold in Hanoi
tuoitre news 2013.01.09
ハノイでの寒波との戦い
ここ数日、ハノイで気温が摂氏 10度を下回る厳しい寒波が続いており、特にこの地域の病院に赴く病人や、あるいは入院者やその介護者たちにとっては非常に困難な状況となっている。
▲ 北部ライチャウ州の出身のラムヴァンさんは、父を緊急病院に運んできたが、その後、屋外の路上で寒さで震えていた。
増え続ける患者に対して対応できない病院では、患者たちは病院の廊下に寝なければならない状況となっており、あるいは、病院の庭で横たわるしかなくなっている患者たちもいる。
取材のために病人たちと病院の庭で夜を過ごした記者は、「私たちベトナム人はいつになったら他の国のようなヘルスケアを受けられるようになるのだろう」と自問した。