
▲ 今回ご紹介する英国の農業専門紙の記事。「地獄 / hell 」という文字が目を引きます。
英国コーンウォールの農場では生まれたうちの 93パーセントの牛が死亡
最近は、中国の豚の大量死や、あひるの大量死など家禽類の大量死の報道記事が世界で多いですが、欧州各地でも大変な事態が進行しています。
生まれる子牛や子羊が次々と死亡して生まれてくるのです。
しかも、そのほとんどがかなり大きなの奇形を持っているようです。
これは、昨年から突然のように出現して急速に拡大している「シュマーレンベルグ・ウイルス ( Schmallenberg Virus)/ SBV」というウイルスの可能性が高いのですが、そのシュマーレンベルグ・ウイルスとはProMED-mailでは、
スウェーデン国内で初めてのシュマーレンベルグウイルス [SBV] 感染が、子牛2頭で確認され、昨年(2012年)のうちに急速に全国に感染拡大した。
英国ウェールズでは、仔羊の先天異常の原因となるウイルスの報告が続いている。このシュマーレンベルグウイルスは18か月前にドイツで初めて確認されたが、ウェールズ南部低地地域の農家は、今やウイルス感染が明らかに同地域にも広がっている、と話している。
とのことで、昨年から突然拡大しはじめたもののようです。
しかし、いずれにしても、これまで多くの家禽類が死亡がするという出来事は毎年のようにありましたが、「90パーセント以上の仔牛に極端な奇形を伴う」という部分にショックを感じざるを得ません。
ここでは仔牛ですけれど、人間でいえば赤ちゃんですよ…。
なお、今回の翻訳する記事はショッキングな写真が含まれますので、お気をつけください。
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Farmers Weekly (英国) 2013.03.23
英国コーンウォール州の農場の春の分娩シーズンに訪れた地獄
仔牛に奇形をもたらすとされるシュマーレンベルグウイルスによって、英国コーンウォール州の畜産農家では、今年の春に生まれた牛のうちの 93パーセントが奇形という異常事態となっており、混乱を引き起こしている。
コーンウォールの畜産農家のクライヴ・キームさんの農場では、今年の春の分娩シーズンが先週から始まったが、ほとんどの分娩に深刻な異常が見られ、結局、生まれた15頭の牛のうち 14頭に奇形があったという。
地元の獣医師ロン・フレーザー氏によると、これらはシュマーレンベルグウイルスによるもので、問題はかなり深刻だという。
フレーザー獣医師が地元で見た限りでは、雌牛のうちの 90パーセントにシュマーレンベルグ・ウイルスの発現が見られた。
下の写真は、キームさんの農場で生まれたうちの2頭の仔牛だ。


キームさんの農場は 500頭の乳牛と 600頭の肉牛を飼育する大規模な農場だ。しかし、「これまでにこんなにひどい状態を見たことがない」とキームさんは言う。
牛の春の本格的な出産シーズンはこれからで、他の農場主は以下のように懸念を口にする。
「うちの農場では今後2〜3ヶ月で 200頭の牛が出産する予定だ。しかし、ちょうどこの雌牛たちが妊娠した時期にこの地域であのウイルスが出現しているので、かなり不安であることは事実だ」。
しかし、英国政府は相変わらず、事態を深刻だとは見なしていないようだ。
英国獣医学研究所局( AHVLA )のスポークスマンは、「長期的には英国でのシュマーレンベルグウイルスの影響は限定的で、それほど大きな脅威とはならないと考えている」と述べた。
(訳者注) ここまでです。
英国政府は影響は大したものではないと言っているようですけれど、昨年以来拡大しているものですので、今後どのようになるのか気になります。
ワクチンの検討をしているというような記述もありますので、逆にいうと、現時点ではワクチン、あるいは治療法などもないということのようです。



