今日のロシアの声の日本語に下のような記事がありました。
「この天気なんとかして」首都気象センターに抗議のパンツ男出現
ロシアの声 2013.03.30
モスクワの気象センターの建物に、全く春らしくない首都の天気を不服と抗議する男が現れた。男はパンツ一丁で建物の前にはだかると、手に「早く夏よ来い」と書かれたプラカードを掲げた。
気象センターのドミトリー・キクチェフ副所長は男性の要求に対するセンター側の回答として、「この要求は翌週にも満たされるでしょう。気温は上がり、全ては迅速に溶けていくでしょう。我々は要求に前向きにとりくんでおります」とコメントした。
モスクワ市民はすでに1ヶ月にわたり春の訪れを我慢強く待っている。気象予報によると、2013年3月、モスクワの天気は100年来の悪い記録を塗り替えるものだった。
その「パンツ男」は下の人です。
上のプラカードには、「早く夏よ来い」というメッセージが書かれているわけですが、どうしてこんな人が出現しているかというと、上の記事にもありますが、ロシアで冬が終わらないのです。
どうにも苦笑したくなる写真ですが、本人にとっては冗談ともいえないようで、ロシアや、あるいは米国のメディアで、「終わらない冬」のタイトルを目にします。
下のふたつはロシアの声の先週のニュースです。
モスクワで大雪 一昼夜で3月の降水量の3分の1の雪が降る
VOR 2013.03.25
ロシアの首都モスクワは大雪に見舞われ、3月24日朝から降り始めた雪は、3月の降雪量の約3分の1に達した。インターファクス通信が、モスクワ市およびモスクワ州・水理気象局の情報を引用して伝えた。モスクワの多くの地区では、大雪の影響により、道路交通に支障が出ている。
ウクライナで大雪 停電とパン不足
VOR 2013.03.24
記録的な大雪に見舞われたウクライナでは、615の居住区が停電した。キエフでは、大雪の影響で交通機関などが麻痺し、パンがなくなった。
この一昼夜で、1万3000人および国防省の機器など3500台が除雪作業などに参加したことを非常事態省が伝えた。内務省、公営企業、ウクライナ鉄道の職員たちも、医療機関などの重要な施設の機能の維持や、道路の除雪作業に参加した。
また、送電線保護システムの老朽化により、10地域615の居住区で停電した。一昼夜で、国道や495の居住区の道路で除雪が行われたが、5つの地域では566の居住区への通行が困難な状態となっている。
いっぽう、下の写真はアメリカ。
米国の Post Gazette の記事を要約しますと、先週の米国の多くの地域は下のような状態だったようです。
Winter refuses to loosen grip on much of U.S.
Post Gazette 2013.03.25
冬を終えることを拒否しているかのような米国
米国南西部のペンシルバニアでは、4月も近いというのに住民たちは雪かきに追われている。
3月 24日に米国を襲ったストームは、アイオワ州から東海岸まで、米国の東半分の多くの地域に被害を与えた。ミシガン州やテネシー州でも雪嵐が吹き荒れた。
アメリカ国立気象局の観測では、コロラド州とカンザス州で30センチ以上の積雪が記録された他、セントルイスや西部のイリノイ州でも雪が降った。この地域での同時期の雪の記録は、1912年に降った約 18センチの積雪だが、セントルイスでは、今回すでに積雪が 30センチに達しようとしている。
気象学者のリハーク・ムーン氏は、「このような気象は確かに珍しいことではありますけれど、決してあり得ないというたぐいのものではありません」と言う。
Post Gazette 2013.03.25
冬を終えることを拒否しているかのような米国
米国南西部のペンシルバニアでは、4月も近いというのに住民たちは雪かきに追われている。
3月 24日に米国を襲ったストームは、アイオワ州から東海岸まで、米国の東半分の多くの地域に被害を与えた。ミシガン州やテネシー州でも雪嵐が吹き荒れた。
アメリカ国立気象局の観測では、コロラド州とカンザス州で30センチ以上の積雪が記録された他、セントルイスや西部のイリノイ州でも雪が降った。この地域での同時期の雪の記録は、1912年に降った約 18センチの積雪だが、セントルイスでは、今回すでに積雪が 30センチに達しようとしている。
気象学者のリハーク・ムーン氏は、「このような気象は確かに珍しいことではありますけれど、決してあり得ないというたぐいのものではありません」と言う。
まあ、つまり、世界的には「冬が終わらない」という場所が多くなっているようなのです。
日本なども、先週、「通常より早い開花宣言」が各地であって、今日( 3月 30日)の土曜や明日の日曜などは、花見というような予定を立てられた方も多いのではないでしょうか。
そして、今日。
少なくとも、私の住んでいる関東の西部では、
「夜の花見など単なる地獄でしかない」
というような寒さとなっています。
数日前から突然、冬に戻ってしまいました。
私の今後の気候に関しての考え方(予測ではないです)としては、一昨年から、「小氷河期入り」ということで思っていますが、でも、小氷河期に入るといったって、過去の例では突然どんどんと寒くなっていくというわけではないのですよ。
でも、何だか世界全体としては「どんどん寒くなっている」ようです。
今後の気候については In Deep の一昨年の「あらかじめ予測されていた小氷河期の到来」という下の一連の記事に書いていますので、ご興味のある方は読まれて下さると嬉しいです。
・(1) あらかじめ予測されていた小氷河期の到来
・(2) 鎖国と富士山大噴火を生み出した前回マウンダー極小期
・(3) 強い太陽活動は 1800年代に終わっていた可能性
・(4) 太陽活動極小期は何をもたらすのか?
・(5) 地球の天候への太陽の影響
・(2) 鎖国と富士山大噴火を生み出した前回マウンダー極小期
・(3) 強い太陽活動は 1800年代に終わっていた可能性
・(4) 太陽活動極小期は何をもたらすのか?
・(5) 地球の天候への太陽の影響
ただし、これは今年とか来年という短い期間で収束するものではなく、今後、 30年から 40年は続くもののようには思っています。
なお、いっぽうでは下のような記事もあるにはあります。
今日のタイの報道記事です。
▲ Bangkok Biznews 2013.03.30 より。昔タイによく行きましたが、これは3月としては異常だと思います。
しかもタイは、本格的な暑さの前の3月なのに、電力使用量が過去最高を更新したそうです。
タイで夏本番、最大電力の記録更新
newsclip 2013.03.29
タイ発電公社によると、3月28日午後2時半の電力需要が2万6430メガワットを記録し、これまでで最高だった2012年4月26日を上回り、過去最大となった。バンコクの最高気温は過去数日、39度前後まで上昇している。
タイの多くの地域では気温が最も高くなるのはこれからですので、タイ、あるいはその周辺の国の「異常」というものもいろいろとありそうです。
本当に「何もかも始まっている」という感じはあります。