
▲ 河南省の偃師(やしん)で村のすべての豚と犬が死亡したことに泣き崩れる村の女性。
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先月以来、中国で原因不明の豚や鶏などの大量死の報道をご紹介しています。
・上海市で飲料水として使われる川の上流で 1000頭以上の死んだブタが見つかる
2013年03月11日
・上海の豚の大量死に続き、今度は四川省で 1000羽以上のアヒルの死骸が発見される
2013年03月26日
時期を同じくして、中国では鶏インフルエンザが少しずつ拡大しています。
WHO は大量と鶏インフルエンザの間に因果関係はないとしていますが、あくまで私個人の感じ方としては「関係ある」と思っています。
しかし、関係あろうがなかろうが、一方では、ヒトへの鶏インフルエンザの感染は拡大し、そして、動物の大量死も次々と起きています。
今回の大量死は中国の河南省の村で、「村のすべての豚と犬が死亡した」という、かなりショッキングなものです。

▲ 死亡した豚。現在まで 410頭の死亡が確認されているようです。
今回ご紹介する報道では、「近くの化学工場に原因があるのでは」というようなことが書かれてありますけれど、豚と犬全部が死んでしまうような事故や何かの問題があるのなら、周囲に住んでいる人間に被害がないというのはどうも不自然な感じもします。また、有毒物質は現在までのところ見つかっていないとのこと。
疫学的な検査については記事に書かれていませんので、鶏インフルエンザを含めて、感染症などの検査をおこなったかどうかは不明です。
なお、前回までの記事で取り上げている中国の地域と今回の場所を地図に記してみました。

それでは、ここから記事です。
Piles of dead pigs and dogs found in Henan
東方 Imagine China (中国) 2013.04.16
河南省で大量の豚と犬が死亡しているのが発見される

▲ 飼育場の豚はすべて死亡。
河南省の偃師市で、犬と共に何百頭もの豚が死んでいるのが発見された。農場の飼育場とその周辺で 410頭の豚と 122頭の犬が死んでいることが確認されたと市当局は述べた。死亡原因についてはわかっていないが、飼育場近くの化学工場も原因のひとつである可能性があるとして調査しているという。

▲ 現場に大量に死んでいたスズメ。

▲ 飼育されていた犬たちも死亡した。
河南省の地元メディアによると、この化学工場は現在、生産を一時停止するように地元の警察から指示されている。しかし現在までのところ有毒なガスや大気、あるいは飲料水からも有毒物質は見つかっていないという。