▲ 運航中に洪水に巻き込まれて、乗客を乗せたまま止まってしまったトロントの旅客車。救出活動は夜まで続きました。 Extinction Protocol より。
カナダのトロントで、カナダの歴史の中で最も極端かもしれない洪水が発生しています。
どのように「極端」かと言いますと、「あっという間に洪水になった」のです。上の走行中の電車の水没や、下に載せます走行中の自動車が水没している様子を見てもおわかりかと思いますが、気象局さえ予測さえできなかった豪雨が一気に降り落ちたということのようです。
その雨量はタイトルにしました通り、トロントの1ヶ月分の降水量が「2時間ほどのあいだに降り注いだ」とのこと。
今回は、現時点(7月10日)で比較的新しい報道をご紹介したいと思います。
ちなみに、カナダのトロントの場所は、私自身が曖昧にしか把握していなかったですので、地図で調べてみますしたところ、下のAの位置で、アメリカとの国境に近い街のようです。
では、ここからです。
カナダの「ザ・スター」より。
写真はカナダのいくつかのメディアから拝借しました。
Monday's storm was officially epic
The Star 2013.07.09
7月8日の嵐は公式に壮絶なものだったと発表
▲ Star より。
たった2時間の間に、90ミリメートル以上の降雨量が記録された。
7月のトロントの通常の雨量は、1ヶ月全体で 75ミリメートルなので、今回の嵐では、1ヶ月以上の雨が2時間で降り注いだということになる。
この嵐は、高速道路を水没させ、あちこちから救助要請があったが、911(緊急コール)は需要に追いつくことができなかった。
▲ blogto より。
専門家はこの嵐を気候変動によるものではないという。しかし、私たちはこのような嵐をさらに見るのかもしれない。
カナダ環境省の上級気候学者であるデビッド・フィリップス氏は「これはトロントの歴史の中で、最も雨量の多い瞬間として記録される可能性がある」と述べた。そして、「しかし、まだ雨は降り続いている。私たちは最終的に、1日の降雨量としての新しい記録を見るのかもしれない」と語った。
これまでの記録では、トロントでの一日での雨量として最も多かったのは、 1954年 10月 15日で、この日は1日全体での雨量が 121.4ミリメートルに達した。
また、7月として最も雨が多かったのは 1980年 7月 28日の 118.5ミリだ。
しかし、今回の豪雨は、たった2時間でそ1ヶ月の雨量を越える雨が降ったわけで、フィリップス氏は「これは信じられないことだ」と言う。
▲ 男性が見ているのは川ではなく、高速道路。完全に水没しています。Business Insider より。
今回の雨はあまりにも急激だったために、街のインフラが雨を吸収する時間的な能力を越えており、洪水は避けられなかったと専門家は見ている。
フィリップス氏は「まだ終わっていない。新たな嵐が接近している」と言う。