▲ アイスランドの RUV より。
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アイスランドの海岸に 100頭単位でクジラが打ち上げられて死亡しているという上のニュースを見ました。
しかも、ただ打ち上げられるのではなく、海中で「奇妙な集団行動」を見せた後、翌日などに打ち上げられて死亡しているということのようです。
下はクジラの海の中での様子を示した動画です。
そして、その後は多くのクジラが死亡して海岸に打ち上げられているようです。
行動の原因も死因も現時点ではまったくわからないとのこと。
記事にはその海岸の具体的な場所などは記されていないのですが、アイスランドの位置は下の場所で、欧州側の北大西洋の沿岸でなければ、他は、北極圏の海に囲まれているといえる位置です。
▲ 日経ビジネスオンラインより。
海の中で何かが起きているのか、あるいは、先日の、
・米国東海岸のイルカの大量死はさらに厳しい状況に
2013年09月09日
で取り上げました米国でのイルカの大量死の原因とも考えられている、「何らかの病気」(大量死が始まって数ヶ月経った今でも確定できていないようです)という可能性もあるのかもしれないですが、いずれにしても、イルカやクジラなどの大型の海洋動物の普通ではない大量死が相次いでいるというのは、何かが通常とは違うのだと思います。
北極に関しましては、最近の In Deep の記事で、
・ついに地球が本格的な「寒冷化時代」に突入した可能性
2013年09月09日
という、北極や南極の寒冷化についての記事を書いていますが、アイスランドという場所はそういうことも影響する場所ではありそうです。たとえば、イルカやクジラを含めた大型海洋生物のエサとも考えられる魚類の棲息の変化ということは気温の変化と共にありうるからです。
現在、日本でも、明らかに漁場が変化していて、たとえば、 ニュース検索など、「不漁」で検索すると、日本国中の不漁のニュースが出てきます。下のは、ほんの一部です。
・7月以降、極端な不漁 アジ、サバ、スルメイカ (和歌山県)
紀伊民報 2013.09.07
紀伊水道や和歌山県の中紀・紀南の沿岸海域でのアジ、サバ、スルメイカ漁が、極端な不漁になっている。日本列島の太平洋側に沿って北上する黒潮が、東海沖で南に大きく蛇行して離岸し、潮岬沖でも7月から離岸し始めたことが影響しているとみられている。
・黒潮南下、海に異変 静岡などシラス不漁
日本経済新聞 2013.08.23
漁に出ても1匹程度しか網にかからない。こんなことは初めてだ」。静岡県富士市の田子の浦漁協関係者が嘆く。6月ごろからシラスの不漁が続き、9月に予定していた恒例の「しらす祭り」の中止を決めた。
・スルメイカ今年も不漁 過去10年で最低の恐れ 北海道周辺の海水高温、漁場できず
北海道新聞 2013.08.27
道内のスルメイカ漁が振るわない。道漁連(札幌)の集計によると、6月から釣り漁が始まったスルメイカの水揚げ量は8月21日現在で前年同期比17%減の9001トンで、このペースでいけば2年連続の不漁がほぼ確実な情勢だ。
あるいは、 In Deep の過去記事の「今年の夏の異常な魚の大量死」という出来事なども、ふと思い浮かんだりもいたします。
該当記事は、
・異常事態 : 2013年 7月 18日から全世界で突如はじまった、かつてない広範囲での魚の大量死
2013年08月13日
です。
7月中旬から8月のあたりまでの短い期間に中国、メキシコ、米国、インドネシア、タイ、フィンランド、スウェーデン、フランス、ベルギー、デンマーク、ルーマニア、チェコ共和国、ロシア、台湾、韓国、カナダ、アラスカ、英国、そして、日本と、北半球全域で魚の大量死報道があったことを記したものです。
漁業に関しては、他の国の状況を調べていないのですが、あるいは、さまざまな場所で海の異変が出ている可能性もあります。