▲ オーストラリア北部で発見された二頭の未知のイルカ。
オーストラリア北部沖で、科学的に未知のイルカが発見されたという科学記事がありましたので、その記事を翻訳してご紹介します。
ここに出てくるイルカは未知のものですが、その外見から「ウスイロイルカ属」というイルカの種に属しているものだそうです。このウスイロイルカというのは、すでに知られているものでも希少種のようで、生体数などをはじめとして、よくわかっていないもののようです。 ウスイロイルカ属 - Wikipedia には下のようにあります。
ウスイロイルカ属の全種は国際自然保護連合のレッドリストではDD(情報不足)に分類されている。
というものですが、ここからそのことを紹介していた記事のご紹介です。
New Sea Creature Unknown To Science Is Swimming Off Northern Australia: Humpback Dolphin Species Just Discovered
IIAI 2013.10.29
科学に未知の新しい海洋生物がオーストラリア北部の海域に泳いでいる
野生動物保護協会やアメリカ自然史博物館、そして、この研究に貢献した他の多くの野生保護グループで働く研究者たちのチームによると、オーストラリア北部沖で科学的に未知のウスイロイルカ属が泳いでいる。
オーストラリア北部沖で二頭が確認されているこれらのウスイロイルカ属だと考えられる海洋生物にはいまだに正式な名称はない。
絶滅に瀕しているウスイロイルカ属の一種であると考えられるこれらのイルカの生体数を調査するため、研究チームは、形態学的と遺伝的データを用いて、この海洋哺乳類の進化の歴史を調べた。
その結果、このイルカたちは科学的に完全に新しい種であることが判明した。
ラテンアメリカとカリブ海諸国の野生動物保護プログラム( WCS's Latin America and the Caribbean Program )の代表マーティン・メンデス博士( Dr. Martin Mendez )は、複合形態学および遺伝学的解析から、ウスイロイルカ属は4つの種族の系統を持っていると言う。
研究者たちは、これまで大西洋東部から太平洋西部の海にまでの広い範囲で、ウスイロイルカ属の個体群の DNA を分析し、235の個体の組織サンプルを収集している。
この科学的に未知の種族であるオーストラリア北部沖のイルカの発見は、これらの海洋哺乳類を保護するための新しい自然保護プログラムの政策と意志決定を支援することになる。