以前、 In Deep の
・アメリカのこの夏は記録的な「低温」が圧倒していたことが判明
2013年08月27日
という記事で、そのタイトル通り、2013年のアメリカでは、「低温の記録が、高温の記録よりはるかに多かった」ということを記しました。
下の図がその時のものです。
全米で 3566地点にのぼる観測地点のうち、
・暑さの記録を更新した観測地点が 667 か所
に対して、
・低温の記録を更新した観測地点は 2,899 か所
と、低温記録を更新した場所が、高温記録を更新した場所の4倍以上になっていることがわかったというものでした。
2013年の夏は、日本を含めて、東アジアは記録的な猛暑に見舞われていたので、意外な感じがしたものですが、しかし、11月に入ってからは日本や、他の東アジアでも「寒さに関しての記事」が多くなっています。
北日本だけではなく、西日本でもかなり早い寒さの到来が訪れているようです。
▲ ウェザーマップ「愛媛・松山で初雪 11月の雪は35年ぶり」より。
それはともかく、低温の夏だったアメリカ。
冬に入ろうとしている現在はどうなのかというと、「完全に寒さが圧倒している」という状態が顕著になっているようです。
下のデータは、2013年11月29日までの1週間で「新しい記録が観測された」地点を示しています。紫と水色が低温記録を更新した地点となります。
▲ HAMweather より。
上の図では、
高温の記録更新:22
低温の記録更新:298
最低気温の高温記録更新:28
最高気温の低温記録更新:1167
となります。
上の「高温の記録」と「低温の記録」を合わせて比較しますと、
高温の記録更新 : 50地点
低温の記録更新 : 1465地点
となり、アメリカの低温の傾向はさらに明確になっていると思われます。
実際、気温もアメリカ全土で、かなり低くなっているようで、下はその11月29日の最低気温です。
アメリカは華氏表示ですので、何カ所かに摂氏で示しておきました。
華氏30度周辺の気温が多いですが、30度は大体マイナス1度ですので、そこから見ると、最低気温が氷点下の場所が非常に多いことがわかります。
場所により、すでに非常に激しい暴風雪なども吹き荒れているようです。
下はサウスダコタ州での暴風雪に関しての記事です。
▲ 12月1日の BBC より。
今年のアメリカは厳しい冬となりそうですが、これはもちろん、アメリカだけではなく、世界のかなり多くの地域で経験することになるかもしれません。