
代表的な世界 10都市中、最も放射能レベルが高かったのは韓国ソウルと香港
震災から3年が過ぎましたが、東京の放射能レベルが震災前より低い水準になっていることがわかりました。
放射能の問題は、今なおセンシティブな話でもありますので、「東京の放射能レベルが極めて低い」という客観的な事実だけを記しておきたいと思います。
下の表は日本の政府観光局が、震災後から海外向けに発表しているサイトの中の、2014年 3月 10日の世界 10都市の放射能レベルです。

▲ 政府観光局 Latest Radiological Monitoring data in the Major Cities (世界の代表的な都市の最新の放射能レベルのデータ)より。それぞれ、1時間あたりの放射能レベルです。
上の表を、放射能レベルの「高い順」で、日本語に直しますと、
ソウル 0.107 マイクロシーベルト
香港 0.080-0.150 マイクロシーベルト
ニューヨーク 0.094 マイクロシーベルト
ロンドン 0.088 マイクロシーベルト
ベルリン 0.070-0.085 マイクロシーベルト
北京 0.064 マイクロシーベルト
パリ 0.055 マイクロシーベルト
台北 0.051 マイクロシーベルト
シンガポール 0.040 マイクロシーベルト
東京 0.034 マイクロシーベルト
となり、東京の放射能レベルが世界 10都市の中で最も低くなっていることがわかります。
とはいっても、日本でも、福島市に関しては、そういうわけではありません。
下は同じページにある日本国内各地の放射能レベルの分布図です。

代表的な都市の数値を記しますと、
札幌 0.024 マイクロシーベルト
仙台 0.045 マイクロシーベルト
福島 0.28 マイクロシーベルト
いわき市 0.09 マイクロシーベルト
東京 0.034 マイクロシーベルト
大阪 0.042 マイクロシーベルト
福岡 0.037 マイクロシーベルト
仙台 0.045 マイクロシーベルト
福島 0.28 マイクロシーベルト
いわき市 0.09 マイクロシーベルト
東京 0.034 マイクロシーベルト
大阪 0.042 マイクロシーベルト
福岡 0.037 マイクロシーベルト
等となっていて、福島市は東京の8倍ほどの高い数値となっています。
なお、放射能レベルの高さについては、原発云々という以前に、自然界の放射能量に左右される部分が大きいようで、ブルームバーグの、
・東京の放射線レベル、原発事故前の水準に - ロンドンより低く
ブルームバーグ 2014.03.10
という記事には、米国オレゴン州立大学の原子力工学・保健物理学部のキャスリン・ヒグレー学部長という人が、インタビューに以下のように答えたということが記されています。
綿密な検査を行えば東京でも福島に起因する放射能が検知されることもあるかもしれないが、太陽粒子や石や土壌など、どこにでもある発生源からの数値をかろうじて上回る程度だという。東京以外の都市で高い放射線レベルが検知されるのは自然の発生源によるものだろうと述べた。
ヒグレー氏は、放射線のレベルについて「自然環境によってかなり幅が広い。地質によっても、高度によっても違う」と指摘した。
いずれにしましても、日本の大部分では放射能の数値は「世界で最も低いレベル」になっているということについてご報告させていただきました。