▲ 2014年5月20日のアルジャジーラより。以下の写真はすべて同じ。
▲ 降ったヒョウの量は、ブルドーザーで清掃しなければならないほどのものでした。
ブラジルのサンパウロは、今年のサッカー・ワールドカップの開催地ですが、すでに問題が山積みとなっているのはご存じかと思います。
水不足
深刻水不足、観客に影響も W杯開幕戦のサンパウロ
共同通信 2014.05.17
6月12日にサッカーのワールドカップ(W杯)開幕戦を行うブラジル・サンパウロ州で少雨による水不足が深刻だ。雨期は既に終わっており、今後も雨が降らなければ、断水や、貯水池での藻類異常繁殖による水道水の臭いの悪化などで、W杯観戦に訪れる観光客に影響が出そうだ。
地元メディアによると、同州や周辺の降雨量は1930年代以来最低水準で、州都サンパウロで使用される水の約半分を供給する貯水池は貯水率が一時8%程度にまで低下。雨が降らない状態が続けば、W杯開幕直後ごろに底を突く可能性もあるという。
抗議デモの頻発
ブラジルW杯:反対デモ50都市で 一部暴徒化、警官スト
毎日新聞 2014.05.16
6月12日に開幕するサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に反対するデモが15日、最大都市サンパウロなど各地で行われた。主催者側によると、各地でストライキ中の労働者らも待遇改善を求めてデモに参加し、試合を行う12都市を含む全国約50都市で実施。
一部では略奪も起き、政府は軍部隊を派遣して治安維持を図った。大会中にも各地の警官がストを行う可能性があり、順調な大会運営が危ぶまれている。
など、いろいろと問題が山積していますが、今度は「異常気象」まで加わってきています。
ブラジルではほぼ降ることのない雹(ヒョウ)が降ったのでした。
最近、いろいろなところで季節外れのヒョウが降っていて、つい先日も、
・米国ペンシルバニア州の広範囲で「テニスボールサイズのヒョウ」が降り注ぐ
2014年05月24日
という記事で、アメリカでテニスボールほどもあるヒョウが降ったことをご紹介したばかりです。
▲ ペンシルバニア州フィラデルフィアに降ったヒョウ。
今回のサンパウロのヒョウは大きさは普通ですが、量がスゴイ。
上のほうの写真のように、ブルドーザーで除去するほどのもので、20センチくらい積もった場所もあったようです。
▲ 集められたヒョウの山で遊び子どもたち。
▲ ヒョウで雪だるまならぬ「雹だるま」を作る子どもと大人。
今回のヒョウによる大きな被害はなかったようです。
また、このヒョウによって、水不足も多少解消する可能性があるということも発表されていて、まあ、異常気象ではあるけれど、自然災害というより、恩恵のほうが大きかった出来事だったようです。子どもたちも楽しそうに遊んでいるように見えますし。
それでも、やはり気候と現象のサイクルが大きく変化してきていることを示す現象であることもまた事実であるようには思います。