
▲ 2014年6月12日の CTV より。
3ヶ月ほど前にアフリカのギニアで発生したと見られるエボラ出血熱ですが、その拡大は遅いペースながらも、着実に進行し続けています。

▲ エボラ・ウイルス。
過去記事の、
・アフリカのエボラ・ウイルスはギニアからの感染拡大ではなく「同時多発」で発生していた可能性
2014年04月05日
では、2014年4月3日までのエボラ出血熱の感染範囲の状況の下の図を掲載いたしました。
2014年4月3日までのエボラ出血熱の感染状況

それから約2ヶ月たった、6月11日、上の地図にもあるシエラレオネは、非常事態を宣言し、学校なども感染拡大阻止のために閉鎖すると発表しました。
また、周辺国との国境を閉鎖したこともロイターなどで報じられています。

▲ 6月12日のロイター Sierra Leone shuts borders, closes schools to fight Ebola より。
ギニアで 200人以上の死者を出している現在のエボラ出血熱の流行ですが、その流行の上昇が周辺国のほうに移動してきたようです。

▲ エボラ出血熱の発生時の今年3月末に、「エボラ出血熱に対しての正しい知識」を人々に説いて回るギニアの医師たち。 2014年6月4日の VOAより。
冒頭の CTV の報道の概要を記します。
シエオラレオネはエボラ出血熱の発生での非常事態を宣言した
シエラレオネ政府は、カイラフン( Kailahun )地区で、エボラ出血熱が発生した事態を受けて、集会を禁止し、学校を閉鎖すると発表した。また、同地区に非常事態宣言を発令した。
同国では、エボラ出血熱の発生以来、この病気により 17名が亡くなっている。
シエオラレオネ政府の統計によると、リベリアとの国境に近い地区には、エボラ出血熱と確定された 46人の患者がおり、他に 122名のエボラ出血熱を疑われる患者がいる。
しかし、地元の国会議員によると、同地区だけで、すでに 28名の死者が発生しているという。
非常事態宣言の政府声明では、映画館やナイトクラブを含むすべての集会が禁止され、地区内のすべての学校は、エボラ出血熱の感染を最小限にするために閉鎖されることになった。
地区への出入りする車両は、チェックポイントで撮影される。
ギニアでのエボラ出血熱がコントロールされたと発表された後に、死亡者数は、ギニアだけでなく、シエラレオネ、リベリアで上昇し続けている。
この治療法がない恐ろしい病気の発生以来、少なくとも、すでに 231人が死亡している。中でも、ギニアでは、 200人が死亡した。
国境なき医師団によると、1976年にスーダン、コンゴで流行した史上最悪のエボラ出血熱の感染拡大と同じレベルになる懸念があるという。