英国のデイリーメールに、最新の海洋研究についての記事があり、スペインのカディス大学の科学者たちによって、「全世界の海に浮遊するプラスチック・ゴミ」の総量を調査し続けた結果が出たことが記されていました。
それは驚くべき内容で、つまり、「予想より多かった」のではなく、
・推定していたより驚くほど少なかった
という結果が出て、調査した大学の科学者や、環境活動家たちも困惑しているようです。
浮遊ゴミの調査方法は、全世界の海洋の 141ポイントの場所において、メッシュのネットにかったゴミから全体の総量を推計するという手法で、かなり精度の高い結果を得られるものとされていました。
その結果、下のような推計となったのです。
・当初、推定していたプラスチックゴミの量は 100万トン
・実際の調査結果は、7,000トンから最大でも 35,000トンという結果に
・つまり、「推定されていた 0.7パーセント程度のゴミしかなかった」
ということになります。
それでは、推定されていた残りの 99以上のパーセント以上の海上の浮遊ゴミはどこに行ったのか?
それに関して、現在、考察が続けられているようです。
研究者や環境活動家たちは、「魚や鳥などが食べてしまったのではないか」と、海洋生物への影響を懸念していますが、しかし、100万トンと推定されていた海のプラスチックのゴミの 99パーセントを魚や鳥が食べてしまったという考えにはどうも釈然としないものもあります。
あるいは、「ブラスチックを分解する微生物なり何なりの存在」のような曖昧なもの、あるいは「何らかの作用」が、海にはあるのかもしれないです。
いずれにしても、このような世界的な調査がおこなわれたのはこれが初めてであって、そして、現実に「海から、推定されていたプラスチックのゴミが消えた」ということが起きていることがわかったというわけで、「海という存在」に対しての認識に、また少し違った見方が出てくる可能性もあります。