・Extinctionp Protocol
日本では相変わらずデング熱の患者数が、微増とはいえ、増え続けています。
そのデング熱は蚊が媒介する病気ですが、現在、中米のカリブ海諸国を中心として、やはり、同じ蚊が媒介するチクングニア熱という病気が大流行しています。
特に、バージン諸島では「チクングニア熱の大流行」が宣言されています。
バージン諸島は下のあたりの地域のことを指します。
この「チクングニア熱」という病気は、チクングニア熱 - Wikipedia によりますと、
ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどにより媒介されるウイルス性の伝染病。おなじく蚊媒介性のデング熱やウエストナイル熱と症状が類似している。
2日から長くても2週間程度の潜伏期間の後に、40℃に達する高熱と斑状丘疹があり、関節が激しく痛む。他に頭痛や結膜炎、羞明(眩しがること)などを伴うことがある。発熱は2日ほど続き急に終息するが、関節痛、頭痛、不眠、全身疲労などは5日から7日ほど継続する。関節痛は年齢にもよるが2年ほど続くこともある。
というものです。
ちなみに、ネッタイシマカ、とか、ヒトスジシマカ、などと書くと何だか特別な蚊のようですが、日本の場合ですと、要するに、どこにでもいる「ヤブ蚊」のことです。
そして、このチクングニア熱も、デング熱同様に、
・ワクチンが存在しない
・特別な治療法は存在しない
というもので、熱や痛みに対しての対症療法だけとなります。
ちなみに、今回の記事を読んでいて初めて知ったのですが、この地域は、アメリカを含め、デング熱も大流行しているようで、今年だけで、中南米と北アメリカすべてを合わせて、85万人がデング熱に感染し、470人が死亡しているとのことです。
85万人……。
今年は世界的にデング熱の「当たり年」だったようで、 In Deep の
・太陽活動サイクルが崩壊の気配を見せる「病気の時代」の中で、WHOはエボラの死者が今後半年で2万人に増加する予測を発表
という記事で、
・マレーシア → 8月 30日時点でデング熱関連による死者は 131人、感染者は 6万 8144人。この死者数は前年の4倍。
・タイ → 8月 31日までのデング熱の患者の総計は 2万 2903人に達し、このうち 23人が死亡。
・中国 広東省 → 9月 5日までの患者数が 1145人となり、すでに、昨年1年間の患者数を越える。
となっていることを記したことがあります。
では、カリブ諸国の現在の状況について、 Fox News Latino の記事からご紹介します。
Death toll from Chikungunya hits 113 in the Caribbean
Fox News Latino 20014.09.15
カリブ海諸国でのチクングニア熱による死者が 113人に達した
カリブ海諸国を中心としたアメリカで、少なくとも 113名が、チクングニア熱によって死亡している。
最初に患者が報告されたマルティニーク(カリブ海のウィンドワード諸島にあるフランスの海外県)では、昨年の 12月から 今年 9月 12日までに 55人の死亡が確認された。
グアドループ島(カリブ海のリーワード諸島にある島)では 49人が死亡し、 ドミニカ共和国では 6人、セント・マーチン島では 3人が死亡している。
ただ、保健当局は、死亡者たちがチクングニア熱に感染していたことは間違いないにしても、すべての人びとの死因がこのウイルスによるものかどうかはわからないと述べている。
チクングニア熱を発症すると、場合によっては何年も四肢の関節の痛みが続くことがある。
チクングニアウイルスは、デング熱と同じようにネッタイシマカによって人に伝染される。
特定の治療法はなく、薬物療法により症状を軽減させる。
2014年は、現在までに、アメリカの一部で 85万人がデング熱に感染し、その中の 470人が死亡している。