
▲ 2015年3月9日のブルガリア Dir.bg より。
ブルガリアの中部を中心に先週から激しい大雪が降り続いていて、上の報道にある地域を含めた多くの地方自治体が非常事態を宣言しているようです。
ブルガリアの地域の概念があまりないですので、どのあたりに被害が広がっているのか正確にはよくわからないのですが、上の報道の見出しに出てくる写真は、ベルメケンという町、あるいは地区で、その場所は下の位置となります。
ブルガリアのベルメケン

・Google Map
冒頭に貼りました記事の写真では、緊急車両らしき車が雪の中で完全に身動きが取れなくなっている様子がうかがえます。
その雪の降り方なんですが、非常に大ざっぱに書きますと、
「1日1メートルずつ積もり続けている」
というような状態のようで、現在、平地での積雪は多いところで3メートル。
山間部では5メートルに達していて、各地で交通の寸断による孤立、あるいは、水、電気、食料が運搬できない状態に陥っている村が続出しています。
そのために、多くの自治体で非常事態宣言が出されたようです。
下は、このベルメケンという場所で開催が予定されていた「ブルガリア自動車スポーツ連盟の集まり」で、100台の車が身動きとれなくなっている様子です。
自動車スポーツ連盟のキャンプ会場で雪の下に埋まったレース車たち

・NOVA NEWS
このような自動車レース関係のイベントが開催された場所だったということは、こんなに激しい雪が降ることが想定されていなかった場所なのでしょうね。
雪と共に「風」も激しかったようで、下のように、風によるものか雪によるものかわかりませんが、送電線のタワーが折れ曲がっています。
このような状態が各地で起きているようで、電力を失った上に、水、食べ物、暖房などが不足したり、まったく手に入らなくなっている村が多くあることが報じられています。
雪の重みか強風で折れた送電塔

・Media Pool
下の写真は今日 3月10日の報道で、これを見る限り、雪はいまだに激しく降り続いているようです。
電力復旧を急ぐ作業員たち

▲ 2015年3月10日のブルガリア CROSS より。
いずれにしても、雪が降り止まない限り、本格的な電力の復旧や孤立した地域への水、食料、医薬品などの搬送もできない状態が続くと思われ、ブルガリアの一部地域はかなり混乱した状況となっているようです。