
▲ 2015年04月13日のメキシコ Excelsior より。

▲ 2015年04月14日のメキシコ la opcion より。
春4月ですが、いろいろな国からの「雪の便り」が届きます。
先日は、
・エジプト・アレクサンドリア周辺の砂漠地帯で前例のない4月の雪と洪水
2015年04月11日
という記事を記しましたが、今度は、メキシコのチワワ州で4月の雪が報道されていました。
その後、チワワ州では 16地区に非常事態宣言が出されています。
報道のタイトルに「春に……?」とありますように、相当な意外感のある出来事だったようです。
何しろ、チワワ州というのは下の位置にありますからね。

・Google Map
このチワワ州の少し北は、干ばつと温暖傾向が続いているアメリカ西部ですし、この時期に雪が降るとは考えられない場所です。
雪の量も「ほんの少し」というようなものでもなく、記事によりますと、一部地域では積雪が 25センチから 50センチほども積もったというのですから、かなりものです。
チワワ州の4月12日の様子


また、チワワ州のやや南東にあるヌエボ・レオン州というところでは、極めて過酷な悪天候に見舞われ、各地で落雷、雹などによる停電、洪水などの被害が出たとのこと。
ヌエボ・レオン州の雷

ヌエボ・レオン州に降った雹の大きさ

このアメリカ大陸から中南米あたりにかけての最近の厳しい天候の理由はよくわかっていませんが、以前、
・海に何が起きているのか:世界の海水の表面温度が観測史上の130年間で最も高くなっているけれど、その理由がわからない
2014年11月26日
という記事で書きましたけれど、今、北アメリカの周辺の海水温度がものすごく高い傾向にあるのですね。
下は昨年のものですが、アメリカ周辺海域は異常な高温となっていて、今もこの傾向は顕著です。

・Daily Mail
海水表面の異常に暖かいということは、気温も高くなりやすいわけですけれど、「そこに冷たい寒気が運ばれてきた場合」は、天候は一気に荒れて、雹や落雷が発生しやすくなります。これは日本も同じです。
今のアメリカ周辺の異常気象は、この「海水温の異常な暖かさ」が関係しているのではないかとも思います。
ただ、悪天候は理解できるのですが、「雪まで降る?」とは思いますね。
いろいろと刺激的な春となってきているようです。
日本の周辺海域の海水温度も通常より高いですので、同じように雪とまではいかなくとも、雹などは降りやすい傾向にあるかもしれません。