▲ 2015年05月27日の FBC より。
南太平洋のフィジーで、「謎の微震」が続いています。
あとで報道をご紹介しますが、地震の揺れではないようで、現在、フィジー当局が調査しているようです。
フィジーは下の場所にある諸島で、日本も含まれる環太平洋火山帯の始まりあたりの場所でもあります。
・フィジー・ダイビング
特に揺れが続いているのが、カンダブ島という島で、下のような良さげな島のようです。
フィジー・カンダブ島
・Kadavu Fiji
ちなみに、私は二十数年前ですが、このフィジーに1週間ほど行ったことがあります。
今はどうなっているのかわからないですが、当時は、とにかく穏やかでのんびりとした島で、本当にいい場所でした。
そんなフィジーなのですが、実は、このあたりは、
「非常に深い震源での地震がおきやすい場所」
でもあります。
おそらくは、世界で最も「深い地震が起きやすい」ところだと思います。
日本では 5月30日に小笠原諸島を震源として発生したマグニチュード 8.5という、比較的、とんでもない規模の大地震がありましたが( 6月1日にマグニチュード 8.1に修正)、あの地震は、震源の深さが 590キロメートルと非常に深いものでした。
そのために、被害もそれほどではなかったということがあります。
・Yahoo! 地震情報
このような、震源の深さ 500キロメートルなどという深い場所での地震がフィジー周辺では毎日のように起きます。
たとえば、下は、フィジー周辺の過去 30日間のマグニチュード 2.5以上の地震を示したアメリカ地質調査所( USGS )のデータです。
・USGS
フィジー( Fiji )と書かれた場所での地震の震源の深さが軒並み 500キロメートル以下であることがわかると思います。
このように、大変に震源の深い地震が起きやすい場所なのですが、そこで、「謎の揺れ」が続いているということが気になり、記事として取り上げてみた次第です。
なお、災害情報サイトの RSOE EDIS によりますと、現在、揺れは止まっているとのことです。
この揺れについて、冒頭のフィジー FBC の報道をご紹介します。
Tremors will be more frequent: Finau
FBC 2015.05.27
揺れはさらに頻繁になるだろう:鉱物資源省長官
カンダブ島の住人たちは、今後も震えを感じ続けることになるかもしれないと、フィジーの鉱物資源省は述べる。
しかし、それらは揺れの強さそのものが大きくなることはないだろうという。
鉱物資源省マラカイ・フィナウ( Malakai Finau )長官は、揺れは今後頻繁になるだろうとして、現在の揺れの強さが、避難などの措置が適当かどうかを識別しなければならないと述べた。
5月27日には、カンダブ島のナカサレカ地区とラキラキ地区の2つの地区で、朝から3度の揺れが発生し、これまでの総数は 64回にのぼった。
フィジーは環太平洋火山帯に位置しているため、このような出来事が起きやすいとフィナウ長官は言う。
現在、ナカサレカ地区とラキラキ地区には調査チームが派遣されていて、この微動が、さらに大きなトリガーとなり得るかどうかの判断を行っており、島民への避難指示などを出すべかどうかの見当がなされている。