フロリダのビーチに掲げられた遊泳禁止の警告文
・Benchmark Reporter
アメリカのフロリダのビーチで、いわゆる「人喰いバクテリア」と呼ばれる、ビブリオ・バルニフィカスというバクテリアの感染者が続出していて、地元当局は警告を出しています。
冒頭の看板は、「遊泳禁止」と書かれた看板で、上部に WARNING と英語で、下段には AVISO (お知らせ)とスペイン語で、それぞれ遊泳禁止が告知されています。
地元の報道では、現在までに7名が感染していて、そのうち2名の方が亡くなっています。
▲ 2015年06月12日の HLN Rare 'flesh-eating' bacteria hits Florida beaches
(珍しい「人喰い」バクテリアがフロリダのビーチを襲う)より。
ビブリオ・バルニフィカスは、場合によっては、重症になったり、致死性が高いことが特徴ですが、これは日本にもいるもので、Wikipedia には以下のような記述があります。
ビブリオ・バルニフィカス - Wikipedia
日本では1978年に症例が報告され、有明海や八代海沿岸での発症報告が多い。ヒトに経口または創傷感染して感染性胃腸炎や重篤な敗血症や中耳炎の原因になる。
肝疾患や糖尿病などの基礎疾患がある場合や免疫低下状態にある者が、夏期に海産物を生食することにより発症すると考えられている。
肝臓疾患患者や喘息などの治療で使うステロイド薬剤を使用している人、鉄欠乏性貧血などで鉄剤を内服している人、アルコールを大量に飲む人も重症化の危険度が高い。
健常である場合は、神経質になる必要はありませんが、何というか、最近は、動物の病気での大量死などを見ましても、細菌の宿主の関係にもやや異変が出ているという気もしまして(最近の韓国の MERS の感染力の高さなどもそう)、なんとなく懸念もあります。
まあしかし、人喰いバクテリアというより、体が健全な状態であれば、多くのバクテリアは無害ですので、適度な免疫力とで、多くの致命的な感染症は防げるのではないかとも思います。
しかし、アメリカの該当地に滞在されている、あるいは行かれるような方の場合は、一応この人喰いバクテリアの流行については念頭におかれてもいいかと思います。
現地のベンチマーク・リポーターの記事をご紹介します。
infectious flesh- eating bacteria swarms around the beaches of Florida – stay safe this summer
Benchmark Reporter 20105.06.14
フロリダのビーチ周辺に感染性の人喰いバクテリアの集団 - この夏を安全に
フロリダ州の保健当局は、フロリダのビーチで、7人が海水に宿る致命的な細菌に感染したことを報告した。 そのうち2人の方が、この感染性細菌が原因で亡くなった。
当局は、この「ビブリオ・バルニフィカス」と呼ばれる細菌により観光客の健康が脅かされることがないように、ビーチ訪問者に警告している。
フロリダ州保健局のスポークスマンは、「生の貝を食べた時に、ビブリオ・バルニフィカスに感染する可能性があります」と言う。
また、「これらは、暖かい海域で発見されているもので、傷などを持つ人は、海水との直接の接触を介してビブリオ・バルニフィカスに感染する可能性があります」とも述べた。
この細菌はまた食事を介して感染することもあり、その場合、比較的早く、腹痛、嘔吐や下痢の症状を示すことがある。
細菌が、開いた傷口を介して体内に入った場合は、皮膚組織に損傷を起こす可能性があり、致命的な壊死につながるおそれがある。
これは、免疫力の低下に起因する多くの合併症に直面している人々の場合は、厳しい症状や合併症を起こす可能性があるが、健康な状態である場合は、ごく軽い症状で終わることが知られている。
感染を避けるために、傷を持っている場合、海に入らないことを医師たちは強く勧めている。