・Outbreak News
昨年あたりからは、動物の大量死にしても、人間のほうにしても、細菌やウイルスに関しての出来事が多く報道されます。
今のところ終息しています西アフリカのエボラ出血熱にしても、こちらはどうなるのかわからない韓国での MERS にしましても、ウイルスが絡んだ出来事が多いです。
特に、アメリカでは今年春、とんでもない数の鳥類が鳥インフルエンザで死亡しています。
・米国アイオワ州で1600万羽以上への鳥インフルエンザの感染拡大により非常事態宣言
2015年05月04日
2015年5月1日時点でのアメリカの鳥インフルエンザ感染状況
・TRIB LIVE
そんな中、アメリカで「ペストによる死者」が出たことが報じられています。
▲ 2015年2月20日の 9news.com.au より。
アメリカでのペストの死者は、ものすごく珍しいことではないですが、それでも、Outbreak News によりますと、死者が出たのは 1999年以来のことだそう。
感染経路は、「げっ歯類(リス、ネズミなど)からノミによってもたらされた」とされていて、人から人への感染は確認されていませんので、これで終息すると思われますが、アメリカのペストの死者は、それなりに希な出来事ですので、報道をご紹介しておきたいと思います。
US man dies from plague, residents urged to avoid dead rodents
9news.com.au 2015.06.20
米国人がペストで死亡し、住民たちは死んだげっ歯類を避けるように促されている
過去十年以上のアメリカでは初めてと考えられるペストでの死者が発生したことが報じられている。
コロラド州デンバーのラリマー郡で、若い男性が 6月8日にペストによって死亡していたことが確認された。
保健当局は、まだ調査で同定されてはいないが、この男性は、死んだげっ歯類から離れたノミから病気に感染したと考えている。
ペストは感染したノミを介して広がるので、当局は地元で他の人へ感染が拡大している可能性は考えていないという。
しかし、ラリマー郡の当局は、地元の住民たちには、病気のげっ歯類や死亡したげっ歯類、そして、ネコ、ウサギなどとの接触を避けるように促していると声明を出している。
アメリカで最後に確認されたペスト感染は 1999年とされている。腺ペストが最も一般的だ。
ペスト患者そのものは、毎年平均7名がアメリカで報告されている。
最近の腺ペストの症例の約 80%は、リンパ節の腫れ、突然の発熱や悪寒、激しい頭痛、極度の疲労などを示している。
適切に診断され、適切に治療された場合の腺ペストの死亡率は 11%だという。