▲ 2015年6月23日のラジオ・ニュージーランド・ニュースより。
今の地球は、暑いところは暑さで大変なことになっていて、たとえば、パキスタンでは熱波により、6月24日の時点で 700名以上が亡くなるという事態となっています。
パキスタン 熱波による死者700人に
NHK 2015.06.24
40度を超える熱波が続いているパキスタン南部では、熱中症などによる死者の数がさらに増えて、およそ700人に上り、市民からは電力不足が原因だとして政府への不満が出始めています。
パキスタン最大の都市、南部のカラチでは、先週末から連日、気温が40度を超える熱波に見舞われ、熱中症などで体調を崩し、死亡する人が増え続けています。
地元州政府の保健当局によりますと、死者の数はさらに増えて、およそ700人に上り、およそ5000人が入院しているということです。
世界では他にも熱波の報道がいくつかありますが、たとえば、アメリカでも、今後の気温の予測として、干ばつが続くカリフォルニア州を含めた西海岸では熱波の傾向となることが報じられています。
ところが、この「アメリカの今年の気温予測」が今の世界を象徴しているようなものなのですね。そこに「ひとつの傾向がない」のです。
アメリカの2015年7月から9月までの気温の傾向の予測
・Weather Channel
上のように、ひとつの国の中でも「異常に暑い地域」と「異常に寒い地域」とに、わかれていまして、実際にはアメリカでは「平年より寒い地域が多い」という予測となっていることもわかります。
このように、何とも混沌とした気温分布の中の地球というような現在ですが、パキスタンで歴史的な熱波が発生している同じ時、南半球のニュージーランドでは、歴史的な寒波に見舞われています。
下は、6月23日のニュージーランドの朝の気温です。
・radionz
プカキという場所では、マイナス 19.8度を記録したそう。
ニュージーランドは、今、冬に向かっているとはいえ、上のように氷点下の気温が並ぶというようなことは滅多にななく、報道でも「非常に希だ」と述べています。ニュージーランドの気候と服装というサイトには、
ニュージーランドは、酷暑、厳冬のない温暖な気候に恵まれています。北部地域は亜熱帯、南部地域は温帯の気候区分に属します。
最も暖かい月は12月・1月・2月で、最も寒い月は6月・7月・8月です。
夏季の平均最高気温は摂氏20度〜30度、冬季は10度〜15度です。
とありますように、冬でも比較的温暖な気候の場所ですが、そこに、氷点下 20度。
主要都市のクライストチャーチでも、マイナス 3度まで下がったそう。
また、凍結と大雪によって、各地で大規模な停電や、交通網の混乱が起きているようです。
いずれにしても、温暖化にしても寒冷化にしても、「世界○○化」というように、世界を括るような気温傾向は今は見出すことができないかもしれません。
まさにカオスです。