▲ 2015年07月04日のペルー Correo より。
南半球のペルーは現在、冬に向かっているのですが、地域によって違うとはいえ、ペルーの多くは普通なら冬でもそれほど寒くはならない国です。ところが、今年は冒頭の写真のように、地域によって異例ともいえる気候となっていて、各所で大雪が降っているようです。
上の記事では、現地特派員の話として、
「この地域に雪が降ることはあるにしても、こんな大雪は信じられない。なにが起きているのかわからないほどだ」
とありますので、特殊なことではあるようです。
7月4日のラ・リンコナダの町の様子
雪で道路が閉鎖されたアレキバ=フリアカに至る道路
・america noticias
そして、この降雪に対してのものではないですが、ペルー政府は 7月5日に、エルニーニョ現象による「激しい気象状況」に対しての非常事態宣言を発令しています。
米国ロイターの記事からご紹介します。
Peru declares emergency in 14 regions on El Nino worries
ロイター 2015.07.05
ペルー政府は、エルニーニョへの懸念により14の地域に非常事態を宣言
ペルー政府は 7月5日、エルニーニョによる雨季の気候パターンが被害を発生させる可能性がある 14の地域に 60日間の非常事態宣言を発令した。
当局は、この冬に「中程度〜強い」エルニーニョの発生を予測しており、これが、南半球で 12月から始まる夏に激しい気象を引き起こす可能性を排除していない。
この現象により、太平洋の海面温度が上昇したことにより、ペルーの地元の漁業に大混乱を引き起こしたことがあり、また、過去数年では地滑りを誘発した。
当局は、エルニーニョ現象と異常な気象の「差し迫った危機」への準備のために行動を取るために非常事態を宣言したと述べている。
非常事態下に置かれた地域には、重要な漁業と鉱業のポイントが含まれている。
ペルーは、魚粉とアンチョビ(カタクチイワシ)から作られる動物飼料で世界一の生産国であり、金と銀、そして銅の主要輸出国でもある。