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2015年08月23日


アラスカ半島の沿岸で異常な数のクジラの大量死に対して、NOAA は「異常死亡事象( UME )」を宣言



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▲ 2015年08月21日のカナダ CBC ニュース What's killing whales off B.C.-Alaska coast? より。


2015年5月以来、アラスカ半島の西部で、次々と大型のクジラが死亡した状態で座礁し続けていることが CBC ニュースなどで報じられています。

8月14日までの3ヶ月で、30頭の大型クジラが打ち上げられているようです。

これは、アメリカ海洋大気庁( NOAA )の「アラスカ半島西部での大型クジラの座礁数の推移」を見ますと、8月の時点で、すでに、近年のどの年よりも多い座礁が報告されていることがわかります。

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NOAA


座礁したクジラ
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CBC


最初にクジラの座礁が報告されたのは 2015年5月23日。それ以来、 11頭のナガスクジラ、14頭のザトウクジラ、1頭のコククジラ、そして、種別のわからないクジラ4頭の座礁が報告されています。

この事態に対して、NOAA は「異常死亡事象」( Unusual Mortality Event / UME )を宣言しました。この UME は、通常の範囲を超えている大量死の事象に対して宣言され、科学者たちによる調査が行われます。

アラスカ半島東部には、アラスカ州と、カナダのブリティッシュコロンビア州がありますが、カナダでも、この7月と8月に、大型クジラの大量死が報告されているとのことです。

今のところ、大量死の原因はわかっておらず、採取されたサンプルから、病気などの可能性を探っているとのことですが、NOAA によれば、このようなケースでは、死因を突き止めるまでに数ヶ月、あるいは、数年かかるこことがあると述べています。

ちなみに、北米大陸の周辺海域では、海水温の異常高温がずっと続いています。
下の図は 2014年のものですが、この傾向は今も同じだと思われます。

海水面温度の平年との差(赤いほど平年より高温)
sea-temp-201409c.gif


アメリカ西海岸の海水温度の2013年と2014年の差
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▲ 過去記事「海に何が起きているのか:世界の海水の表面温度が観測史上の130年間で最も高くなっているけれど、その理由がわからない」より。

いろいろと、海のシステム自体が変化していますので、海の生態系の異変は、ある程度は今後も続くような気はしないでもないです。

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