
▲ 2015年08月18日の米国ロサンゼルス・タイムズ Biggest oarfish seen at Catalina Island in years washes ashore より。
今年6月に、アメリカのカリフォルニア州にあるサンタカタリナ島という島に、5メートルの長さの深海魚リュウグウノツカイが打ち上げられたことがあります。
[参考記事]5メートルのリュウグウノツカイが打ち上げられたアメリカ西海岸で続く異変の先は?
下がその時の報道写真です。

・Orange County Register
そのサンタカタリナ島では、その後の今年8月にも、それよりもさらに巨大だと考えられるリュウグウノツカイが打ち上げられたことを報じているのが冒頭のロサンゼルスタイムズの記事です。
打ち上げられたリュウグウノツカイは、発見時には体長 4.5メートルでしたが、尾の部分が切れていたため、完全な状態なら7メートル以上ある個体だったと推測されています。
そして、9月15日、サンタカタリナ島から近いラホヤという場所で、死亡したリュウグウノツカイが打ち上げられているのが発見されたことが報じられていました。

▲ 2015年09月15日の米国 CBS News Rare oarfish found dead in the surf at La Jolla より。
サンタカタリナ島とラホヤの位置関係は下のようになります。

アメリカでは、西海岸に集中的にリュウグウノツカイが漂着していて、今回のものは死んだものですが、昨年には、生きたリュウグウノツカイが、カリフォルニアのラ・パズというビーチリゾートの浅瀬に泳いできた光景が撮影されています。
下がその時の動画です。
今年は、アメリカだけでも、今回のラホヤの例で、報道されている限り、リュウグウノツカイの漂着は3例目となります。
リュウグウノツカイが頻繁に漂着することにどういう意味があるかということについては、これが明確に研究されたり、因果の関係が示されたことはないように思いますが、巨大な深海魚が浅瀬に打ち上げられる、まして、リュウグウノツカイのような巨大魚が打ち上げられるという出来事自体にインパクトがあるのかもしれません。
そして、カリフォルニア州を含めたアメリカ西海岸では、海洋生物の大量死などの「海の異変」が起き続けています。
5月20日に大量にバハカリフォルニアに打ち上げられたクラゲ

最近では、カリフォルニアにクジラが相次いで打ち上げられていますが、こういうこともリュウグウノツカイの漂着が相次ぐことと関係があるのかもしれません。
[参考記事]カリフォルニアの海岸に多数のクジラが死んで打ち上げられている