▲ 2015年09月25日の国際連合ニュースセンターより。
アフリカ南東部にあるマラウイ共和国で、過去最悪規模の食糧危機に直面していることについて、国連の世界食糧計画から緊急の警告が発せられています。
マラウイは、地理的にも外交的にも、日本にはあまり馴染みがない場所かもしれないですが、下の位置にあります。
・fukumotocoffee.com
マラウイは、2013年頃から不安定な天候や洪水が農業を脅かしていたそうなんですが、今年に入ってから洪水と干ばつが繰り返されるようになり、動物、作物の多くが壊滅してしまい、国連は、このままだと数か月以内に 280万人が飢餓に陥るとしています。
そして、国連食糧計画の予算は、すでにマラウイへの援助として必要とされる予算を下回っていて、追加の民間支援等が必要ということでの緊急発表のようです。
マラウイの人口は、1600万人ほどです。
国連ニュースセンターの記事をご紹介します。
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Malawi facing worst food crisis in decade, requires $81 million in relief aid – UN agency
UN News Center 2015.09.25
過去数十年で最悪の食糧危機に直面するマラウイ、救援物資で9700万円を必要とする - 国連機関
子ども 10人のうち 4人が栄養不良による発育障害に苛まれているマラウイ共和国で、過去数十年で最悪となる可能性のある食糧危機に、この数か月中にも直面することを、国連世界食糧計画( WFP )が警告した。
WFP のプレスリリースは、
「影響を受けているいくつかの地域の住民たちは、すでに、自分たちの家畜を売り始めている。そして、女性たちは、環境を悪化させ、現在の脆弱な天候をさらに悪化させる可能性のある薪や木炭の販売に従事している」
「今年の深刻な洪水や干ばつによって、収穫を台無しにされた 280万人以上の人々が、今後数か月以内に飢餓に直面するだろう」
と述べている。
さらに、プレスリリースは以下のように続く。
「今年初めには、洪水が、マラウイ史上で最悪の家畜の損失に繋がり、この洪水は肥沃な土地を破壊してしまった」
「昨年の終わり以来、WFP は、2013年から続く雨不足に見舞われた人々や、洪水に見舞われた人たち 100万人以上に救済支援を提供してきた」
WFP の代表は、
「WFP の活動資金は、政府、企業や個人からの任意拠出金によって賄われているが、今回の 81万ドル(約 9700万)規模の資金供出には、25%以上が足りない状態となっており、追加の資金供出が緊急に必要とされている」
と語る。
記者会見をするWFP代表アーサリン・カズン氏
・2.8m People Face Hunger In Malawi, Warns WFP
WFPはまた、迅速な対応が子どもたちの命を救うとしており、特にそれは、子どもたちの認知の発達と、生涯にわたる健康と生産性に大きな効果を持ち、子供たちの発育阻害と栄養不良の悪化を防止するために不可欠であると述べた。
マラウイの最近の飢餓に対してのコストは驚くべきもので、地域の 42%のコストを占め、その総額は、ほぼ 6億ドル( 720億円)にのぼるという。