▲ 2015年10月07日の英国 THE WEEK より。
ロンドンにも近いセント・オールバンズという町で、10月1日に、イギリス史上で最大クラスとなるシンクホール(陥没穴)が発生するという出来事がありました。
セント・オールバンズのシンクホール(英国 BBC より)
・BBC
セント・オールバンズの場所
・Google Map
そして、その後の 10月7日の英国メディアのザ・ウィークが特集したのが、冒頭の「なぜ、英国ではシンクホールがこんなに一般的になってしまったのか?」というタイトルの記事でした。
記事によると、英国全土では 2014年のシンクホール発生数が、それ以前の年の5倍にも上っていたそう。
世界的にシンクホールは増加していることが、その報道数などから伺えますが、イギリスでもこんなに増えていることを初めて知りました。どうやら、「荒れた気象」と関係している部分もあるようです。
とろで、どうでもいいことなんですが、このセントオールバンズのシンクホールの大きさは、
幅 66フィート
深さ 33フィート
と、「 33の倍数」で構成されているシンクホールなのでした。
メートルにしますと、幅 20メートル、深さ 10メートルとなります。
冒頭のザ・ウィークの記事の概要をご紹介します。
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Sinkholes: why are they becoming more common?
THE WEEK 2015.10.07
シンクホール:なぜそれらは、より一般的になってきているのか?
セントオールバンズで、幅 66フィート( 約20メートル)、深さ 33フィート(約 10メートル)のシンクホールが発生し、これは英国史上で最大規模のシンクホールとなり、広く報道された。
この数年間、英国全土で、深さ数メートル以上のシンクホールの発生が何例も報告されているが、しかし、シンクホールはなぜ発生するのか。
何よりも、なぜ最近になって、こんなにシンクホールの発生が増えてきているのか。
なぜシンクホールは起きるのか?
シンクホールそのものは、数千年間にわたって水が徐々に地下空洞を形成し、可溶性の岩盤を溶解する際に発生する、あくまで自然の現象だ。
英国地質学会の科学者は、雨天が持続したり、洪水が多発する期間は、この地下の空洞を露わにし、シンクホールを発生させる可能性が最も高いという。また、逆に、地下水の突然の排水もシンクホールを引き起こす可能性がある。
もうひとつのシンクホールのタイプは「クラウンホール」と呼ばれており、これは、元鉱山などの地下が崩壊するものだ。今回のセントオールバンズのシンクホールの場合もこのクラウンホールの可能性がある。
地元の考古学者は、過去の粘土採掘場が地面に亀裂を発生させたのではないかと述べている。
ヨーロッパで最も深いシンクホールは、クロアチアにある 1740フィート( 530メートル)のもので、世界最大のシンクホールは、中国の「小寨天坑」( Xiaozhai Tiankeng )と呼ばれるシンクホールで、深さは 2172フィート( 662メートル)ある。
シンクホールは、より一般的になってきているのか?
今回のセントオールバンズのシンクホールの他にも、最近、ハイウィコムのシンクホールや、ロンドンの舗装道路の爆発など、英国では地質的異変が続いているように見える。
より巨大なシンクホールが、英国の各地に出現していることは確かだ。
特に雨が多かった 2014年初めには、平年の5倍のシンクホールが発生した証拠が、科学者たちから報告されている。
今も続く長期的な気候変動は、豪雨や洪水を増加させ、あるいは、極端な気候を招き、それは、シンクホールの発生の増加につながる可能性を提起する。
英国全土には、推定で 32,000のシンクホールが点在していると見られている。