▲ 2015年11月4日の米国 CBS ニュースより。
中東のイエメンに、観測史上初めてとなるサイクロンが上陸し、報道によれば、
「2日間で5年分の雨が降る」
という壊滅的な状態になっています。
下は、洪水の中で、住民の人々が救助し合っている様子です。おそらく、イエメンのほとんどの人は、「洪水」というものを経験したことはないように思います。
このサイクロンは 11月3日は下の位置にあり、今現在、さらにアラビア半島の内陸部に進んでいると思われます。
11月3日のサイクロン「チャパラ」の位置
・CNN
・Google Map
上陸した後は。サイクロンの勢力は衰えるとしても、この先にある国々も砂漠の国ばかりで、大雨や洪水には慣れていない国が多そうで、中東の荒れた状況はしばらく続くのかもしれません。
今の地球は、海水温も、大気の循環の方向も完全に変わってしまったのかもしれず、私たちがかなり大きな規模での地球の変化の渦中にいることを感じます。
冒頭の CBS の報道をご紹介いたします。
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Yemen, amid brutal war, gets its worst-ever cyclone
CBS 2015/11/04
厳しい内戦の渦中のイエメンに史上最悪のサイクロンが上陸
シーア派の反政府勢力と連立政府との間の破壊的な内戦の中、サウジアラビア主導の空爆が続いているイエメンが、同国史上最強のサイクロン『チャパラ』に見舞われている。
チャパラは 11月3日に、イエメン中部の港湾都市ムカラ付近に上陸し、一帯は最大風速 40メートルほどの暴風が吹き荒れた。このムカラの港は現在、国際テロ組織アルカイダ系「アラビア半島のアルカイダ」に制圧されている。
そして、年間雨量 100ミリ程度のイエメンに、1日でその2倍から3倍の量の雨が降り続けており、今後も大きな被害が出ることが予測されている。同国の歴史の中で、これほどの雨が降った記録は残されていない。
海岸近くの多くの住民たちは、洞窟や学校などに避難しているという。
このサイクロンにより、インド洋にあるソコトラ島では3人が死亡した。
チャパラは、砂漠の上に上陸した後は、急速に勢力を落とすと予測されているが、それまでの雨量は、イエメンの年間平均降水量の5倍に達すると考えられる。
内戦の激しさを増しているイエメンだが、第三の規模の都市タイズでは、サウジアラビアの空爆により、過去 24時間で 33人が死亡している。
国連の発表では、このサウジアラビアの空爆により、少なくとも 2615人の民間人が死亡しているという。