▲ 2015年11月22日のシカゴ・トリビューン Season's first snow is Chicago's largest November snowfall in 120 years より。
アメリカのシカゴで、11月20日(日本時間21日)、今年のシーズンの初雪が降ったのですが、それがそのまま歴史的な大雪となり、結局は、「 11月としては、過去 120年間で最大の降雪」を記録するということになりました。
報道では、この雪で、500以上の航空便がキャンセルとなったようです。
・RT
アメリカ国立気象局( NWS )の記録によれば、シカゴの初雪で降った雪の記録としては、下のようにダントツで1位となっています。
・アメリカ国立気象局 シカゴ支局
これは、1日たりの降雪量ではなく、「雪が降り続いた日のトータルの積雪量」となり、今年の場合、11月20日と21日の2日間で「約 3.3メートル積もった」ということになります。
観測史上2位は、今から 125年前の 1890年のことですが、その時でさえ、「4日間で約2メートル」の積雪だったということで、今回のシカゴの初雪が記録の中では突出したものだったことがわかります。
11月21日のシカゴ
・Google "chicago+snow"
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世界各地でバラバラの気候が
シカゴだけではなく、今年のシーズンは、アメリカの多くの地域や、ヨーロッパ、ロシア北部、中国北部などの一部では、大変に早くて厳しい冬の到来となっています・・・が、しかし・・・今は、
・「温暖化が招く寒冷期」からの気温の回復に40年から100年かかるという気候モデルが提示される地球の海で成長する「モンスター・エルニーニョ」
In Deep 2015/10/16
などで示されていますように、「モンスター級のエルニーニョ」の渦中なのです。
つまり、「世界各地でバラバラの気候となる可能性が高い」とも言えます。
たとえば、日本では以下のような、シカゴとは「逆」の異常が起きています。
毎日新聞の記事です。
スキー場:雪がない! 北海道気温下がらず開業断念続々
毎日新聞 2015/11/23
北海道のスキー場が雪不足のため、相次いで開業を延期している。例年11月中旬から順次開業している札幌市内スキー場も、今年はいまだオープンがゼロ。スキー場関係者は「早くまとまった雪がほしい」と願っている。
札幌管区気象台によると、11月の道内は平年より気温の高い日が多く、札幌や函館、帯広など主な都市の平野部の積雪はゼロ。
とあり、長野や群馬などでも、雪が全然降らずに、スキー場やスキーリゾートのオープンができない状態だそうです。
アメリカの中央から東部、イギリスを含むヨーロッパ各地では、非常に厳しい冬の到来が予測されていますが、一方で、日本などが今後どうなるかは、今のところ何ともいえないですが、産経ニュースの「エルニーニョ、史上最大級 暖冬予想 太平洋側大雪も」などを見る限りでは、現状では「厳しい寒さの冬」からは逃れられるのかもしれません。
とはいえ、「冬らしくない冬」の代償もまた大きなものかもしれないですが。