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2015年12月07日


世界のバナナは絶滅に向かっている



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▲ 2015年12月02日の unexplained-mysteries.com より。


最も身近で、比較的安価な果物のひとつがバナナですが、このバナナが、今すぐではないにしても、確実に「絶滅に向かっている」ことが改めて注目されています。

バナナには、「パナマ病」というものがあり、これは昔からあるものなのですが、最近、拡大の範囲がさらに広がっているらしいのです。

下は昨年 2014年4月の AFP の記事からです。

世界のバナナ生産に「甚大な被害」の恐れ、パナマ病が拡大
AFP 2015/04/15

国連食糧農業機関( FAO )は14日、年間50億ドル(約5000億円)規模とされる世界のバナナ生産が、アジアからアフリカ・中東へと拡大している病気によって「甚大な被害」を受ける恐れがあると警告した。

FAOによると、既に東南アジアで数万ヘクタールに被害を及ぼしている「パナマ病TR4」が、ヨルダンとモザンビークでも確認された。

この病気は、世界で最も発展が遅れている国々にとって4番目に重要な食用作物であり、貧しい農家にとって主要な収入源となっているバナナの「生産と輸出に深刻な脅威を与える」ものだという。

パナマ病TR4は、世界のバナナ生産で最も一般的で生産量の47%を占めるキャベンディッシュ種に特に大きな被害を与える。


というもので、スーパーなどで売られているバナナは、ほぼ、この「キャベンディッシュ種」です。

この最もなじみの深いバナナが消えるかもしれないのです。

AFP の記事のように、昨年から、このパナマ病の蔓延に関しての警告はあったのですが、最近、オランダのワーヘニンゲン大学の最近の研究結果が科学メディア PLOS に掲載され、それによると、バナナの消滅は確実に進行していて、

「それを防ぐ手立てはまったくない」

ということが示されています。

研究が掲載されたPLOS
banana-plos-study.gif
PLOS PATHOGENS


防ぐ手段がないというあたりが深刻なところかもしれません。

数日前には、アメリカのワシントンポストに「さよなら、バナナ(Bye, Bye , Bananas)」という見出しの記事が載ったりもしました。

bye-bye-bananas.gif
Washington Post


今後、どのくらいのスピードで拡散していくのかはわからないですが、バナナさえも「過去のもの」となってしまう時代が来る可能性も、それなりに高そうです。

それでは、冒頭の記事をご紹介したいと思います。

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Fungus could drive bananas to extinction
2015/12/02

病原菌がバナナを絶滅に向かわせている

研究者たちは、致命的なタイプの真菌が、世界中の作物としてのバナナを荒廃させる可能性があると警告している。

今は、バナナは、地球上のほぼすべてのスーパーマーケットで商品として見つけることができる一般的なものだが、将来的には、私たちがよく知り、そして、みんなが好きなこの果物がほぼ完全に消えてしまう可能性があるのだ。

バナナの潜在的な減少の主な原因は、パナマ病という病気だ。

1960年代以来、世界の一部の地域ではバナナの作物を間引きしてきた菌だ。

今まで、それは主に東南アジアで見られてきたものだが、研究者たちは、この病原菌がすぐに各大陸に上陸し始めることになる可能性を示した。

この病原菌が、世界のバナナ生産の重要な位置を占めるラテンアメリカに到達するのに、それほど長い時間はからないだろうし、また、病気を防ぐ既知の方法はないのだと研究者たちは言う。


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