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2016年01月16日


アメリカ・ウィスコンシン州で発生した極めて珍しい「氷河地震」でわかるアメリカの異常な寒さ



2016年01月13日の米国報道より
frostquake-top.gif
Rare 'Frostquake' Probably Jolted Wisconsin


初めてその名を聞いた自然現象がアメリカで起きたことが報じられています。

それが冒頭の報道なんですが、見出しに Frostquake という見知らぬ単語が出ていまして、「フロスト・クウェイク?」と調べていましたら、以下の説明に行き着きました。

氷震 - Wikipedia

氷震は、凍土または水分や氷を大量に含んだ地表、氷河などが急に亀裂を生じる際に発生する地震のことである。氷河地震、氷河性地震ともいう。英語では「frost quake」とも言う。

氷河が巨大な力を伴って滑ったときに、弾性波を放出する。このときに放出される弾性波は世界中の地震計で記録されている。この現象は特に「ice quake」とも呼ばれる。

2003年に、グリーンランドの氷河の異常な動きをコロンビア大学の地球物理学者等が発見し「氷河地震学」の先駆けとなった。


ということで、その氷震、あるいは氷河地震が南極や北極ではなく、「アメリカで起きた」というのが、なかなかすごいところかもしれません。


氷震が起きたと思われる現地の写真
frost-quake-001.jpg


米国ウィスコンシン州の場所
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・Googla Map


その「氷震」というものの発生条件なんですが、上の Wikipedia にある、南極においておこなわれた観測によりますと、

> 計210時間にわたる記録の結果、気温が-35℃以下でかつ、その変化の割合が1時間に-2.5℃以下ないし-1℃の場合が数時間続くという条件のもとで、氷震が発生している

ということで、少なくとも、マイナス35度などの超低温が吸う時間続く条件でないと発生しづらいもののようです。それが、アメリカ本土で起きたというところに、現在のアメリカの一部地域の異常な寒波を想起できるものがあります。

その氷震の地震の規模は決して小さなものではなく、ナショナル・ジオグラフィック 2009年1月号の記事によれば、

氷震の規模を示すマグニチュードは7(M7.3の兵庫県南部地震に匹敵する)に達するといわれている。しかし、数秒〜数分と短時間に揺れる通常の地震と違い、20〜30分にかけてゆっくりと長時間にわたって揺れるため、揺れは感じない。それでも5000kmほど離れたオーストラリア大陸では揺れを観測する。

というもので、揺れそのものは感じないながらも、エネルギーは相当大きな地震であるようです。

ウィスコンシン州の氷震について、現地の記事からご紹介いたします。

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Rare 'Frostquake' Probably Jolted Wisconsin
Newer 2019/01/13


珍しい「氷震」がウィスコンシン州を揺らしたかもしれない


異常な気象イベント

ウィスコンシン州で起きた気象上の出来事は、アメリカ国立気象局の気象学者のたとえでは、「誰かがあなたの家を揺さぶらしたようだったかもしれません」というものだったが、それは、竜巻や落雷ではなかったし、地震でもなかった。

その現象は、氷震、あるいは氷河地震といわれるものだったと地元紙は報じた。

氷震は水分や氷を大量に含んだ地表が粉砕し、凍結した地面に急に亀裂を生じる際に発生する現象で、この地域では非常に珍しい。

地元住民たちによれば、1月13日の午前8時30分頃から大きな振動音が鳴り、家が揺れたというが、被害の報告は今のところはない。

住民のひとりは、「子どもたちはとても怖がっていました」と述べる。

ただ、一方で、この振動が、アメリカ空軍の飛行機によるソニックブーム(戦闘機などの超音速飛行により発生する衝撃波)だった可能性を指摘しているメディアもある。


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