2016年3月1日のペルーの報道より
・Peru Reports
ペルーは、前回の記事、
・アマゾンの黒い河 : ペルーの国有石油会社のパイプラインで大規模な原油流出が発生し、非常事態が宣言される
2016/03/02
でご紹介したように、石油パイプラインからの原油流出で、アマゾンの川の一部が壊滅的な被害が進んでいるところですが、その地域も含むペルーで、大規模な洪水が発生し続けていることが報道されていました。
・euronews
・strangesounds.org
報道では、原因はエルニーニョのによるものということになっていますが、原因はともかく、これは単発的なものではなさそうで、今後しばらく同じような大雨と洪水の被害が継続する模様で、その降水量は歴史的なものとなるとも予測されています。
この「洪水」。
今年に限ったことではなく、ここ数年は非常に多くなっていますが、今年も北半球で洪水のシーズンが近づいていて、世界的に相当な規模で洪水が発生する可能性があるように思います。
また、これも南米だけの懸念ではないですが、
「大雨や洪水が頻発すると、蚊が発生しやすい条件が整いやすくなる」
ということは言えそうで、南米で拡大が続くジカウイルスの今後というものとも、関係してくるかもしれません。
そして、アジアなどでも今後、雨の多い季節に入った時の気温などの条件次第では、アジアでもジカウイルスが拡大する可能性は否定できません。
ペルーの洪水について、ペルー・リポートの記事をご紹介いたします。
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Five killed as El Niño rains batter regions throughout Peru
Peru Reports 2016/03/01
ペルー全土の各地でエルニーニョによる大雨で5名が死亡
エルニーニョ現象に起因する豪雨がペルー全域でインフラを破壊し、また、首都リマから全国にサービスを提供する主要な高速道路を麻痺させた。
現在のエルニーニョ現象そのものは、特別珍しい出来事ではないが、そのために、ペルーの北部、南部、そしてジャングル地域が大雨に見舞われている。
大雨によりあふれた河川の水は、家屋を破壊し、数十万人が影響を受けた。また、ペルーの全国で、洪水による道路の閉鎖が相次いでいる。
この洪水によって、アプリマクで地滑りで3名が死亡。
クスコの農村部でも2名が地滑りで死亡した。
ペルーの気象学者は、「大雨の状況は3月を通して続く見込みです。降雨量は歴史的な水準に達する可能性があり、1997年から 1998年夏にかけてのエルニーニョの時の大雨より降水量が多くなるかもしれません」と述べている。
北部の都市トゥンベスでは、2日間で1か月間で降る量の4倍の雨が降り、8000エーカー(約3200万平方メートル)以上の面積で作物が失われてしまった。
これまで干ばつで作物の被害が出ていたアレキパでは、今度は予想外の豪雨で、1400万ドル(約17億円)分の作物を消失した。
首都からペルー全国に食料を配送しているペルー中央高速は地滑りで閉鎖された。
再開の見込みは立っていないが、他のルートで配送が可能であり、今のところ食料供給に影響は出ていない。