2016年3月9日に「地球の記録」は、新しいサイト「地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー」に移転しました。今後ともよろしくお願いいたします。






2015年02月10日


アメリカで広範囲に降った「牛乳のような雨」の原因はロシアの火山噴火?



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▲ 2015年2月7日の USA トゥディ Mystery milky rain falls on Washington, Oregon より。


アメリカのオレゴン州、ワシントン州、そして、アイダホ州などで、「白く濁った雨」が降ったことが報じられています。

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USA Today


オレゴン州、ワシントン州、アイダホ州の場所
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girlschannel


原因としては、ロシアのカムチャッカのシベルチ火山の噴火によるものか、メキシコのコリマ山の火山噴火の火山灰が、雨に混じったのではないかとされています。

しかし、気象衛星にまったく火山灰の動きがないことなどもあり、他の原因である可能性もあるようです。

ただ、もし、仮に、これがカムチャッカやメキシコの火山灰が関係しているとすれば、火山灰の移動距離は「約 5,000キロメートル」にのぼり、火山灰の大気への影響は世界的なレベルに達するということの証左となるかもしれません。

火山灰は、大気に放出されることにより、大気中の分子と結合して、太陽光を徐々に遮る機能を持つことが知られています。このあたりは、

太陽と火山噴火の増加が作り出す地球冷却のシステム
 2014年11月08日

という In Deep の記事の後半に記されています。

そして、今現在も世界の火山活動はとても活発でして、この火山状況を見ていますと、いろいろと考えるところがあります。

もちろん、火山の噴火とは「まったく関係ない」理由である可能性もあります。

この「白く濁った雨」に関して、USA トゥディの記事をご紹介します。



Mystery milky rain falls on Washington, Oregon
USA Today 2015.02.10


謎の乳白色の雨がワシントン州、オレゴン州に降る


乳白色の雨と表現できる雨が、ワシントン州やオレゴン州の一部に降った。
この雨の発生源は不明だ。

2月6日にアメリカ国立測候所は、アイダホ州ハーミストンの 15以上の都市から、同じような濁った雨の報告を受けた。気象局は、試験のためにこの雨のサンプルを採取し、その水はラボに送られた。これらの雨は、太平洋からの暴風雨によって、降雨のあった地域全体の車や窓をライトグレーで染めた。


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専門家たちは、最近のメキシコでの火山の噴火や、ロシアの火山の噴火による火山灰が大気の移動により、暴風雨と共にアメリカ上空を通過した可能性を唱えている。

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ワシントン州ワラワラ郡の危機管理は、火山灰は約 4,800キロメートル離れたカムチャッカのシベルチ火山の噴火によるものである可能性があると、フェイスブックに声明を出した。

シベルチ山は、1月下旬から4キロ以上の火山灰を上げている。

しかし、声明では、この濁った雨の発生源は科学的にはまだ確定していないことを警告した。

CNNの気象学者は、濁った雨の原因の可能性としては、メキシコので噴火しているコリマ山を指摘した。コリマ山は、雨が降った地域から 3,000キロメートル以上離れている。

気象衛星には、火山灰の移動は一切示されていないが、気象学者たちは、このような厚い雲と多い湿気の中では珍しいことではないという。


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2014年08月23日


アイスランドのバルガルブンガ火山周辺の群発地震活動は回数も規模もさらに増加。噴火の懸念が高まる



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▲ 2014年8月20日のインターナショナル・ビジネス・タイムズより。写真の山がバルガルブンガ山。看板には、アイスランド語と英語で、「不安定な状態です」と注意を促す文章が書かれています。


先日の、

200年間以上噴火していないアイスランドのバルガルブンガ火山で、噴火を示唆するかもしれない異常な数の群発地震が発生中
 2014年08月18日

という記事で、8月中旬からアイスランドのバルガルブンガ山( Barðarbunga )の周辺で激しい群発地震が発生していることを書きました。


バルガルブンガ山の位置

Bargarbunga.gif


その記事を書いた 8月 18日までの 48時間には、地震の発生状況は下のようになっていました。

2014年8月18日午前2時(現地時間)までの48時間の地震の発生状況

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それが、現在( 8月23日)は下のようになっています。

2014年8月22日午後11時(現地時間)までの48時間の地震の発生状況

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このように、地震の総数が大幅に増えています。

その上、地震の規模も次第に大きくなってきていて、アイスランド気象庁のリアルタイム地震インフォメーションページは下のようになっていて、マグニチュード4を超える地震も発生しています。

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Icelandic Met Office


アイスランド全体でのこの 48時間の地震の発生状況の分布は下のようになっています。
この中で、over-mag3.gifは、マグニチュード3以上の地震です。

all-22.gif
Icelandic Met Office


そのほとんどが、バルガルブンガ山の周辺で起きている地震ですが、ただ「範囲が妙に広いかな」という気もしないでもなく、かなり大きな地質的活動が起きているのかもしれません。

アイスランド気象庁によれば、現在はまだマグマの上昇などの観測されていないということで、すぐに噴火するというわけではなさそうですが、もし噴火した場合、どの程度の規模の巨大噴火となるのかはよくわからないようです。

ちなみに、アイスランドではなく、イギリスの話ですが、記録に残る英国史上で最も人的被害の多かった災害は、アイスランドでの火山噴火によるものでした。

これは、2011年の記事、

英国史上最大の自然災害はアイスランドからやってきた: 1783年のラキ火山の噴火
 In Deep 2011年09月07日

に記したことがありますが、その時に翻訳しました英国 BBC の記事を掲載しておきます。

かつてのイギリスではこういうこともあったのです。
しかも、それは 200年前と、決して大昔というほど昔の話ではありません。




When a killer cloud hit Britain
BBC 2007.01.19

殺人雲が英国を襲った時

200年より少し前、アイスランドで噴火した火山は、ヨーロッパの西部に莫大な量の有毒な火山煙を運んだ。英国でも何万人もの人々が亡くなり、これが英国の現代史の中で最も大きな自然災害だったにもかかわらず、イギリス国内では、ほとんどこの災害の悲劇は忘れられている。

1783年に、英国の詩人ウィリアム・カウパーはこのように書いている。

「数多くやってくるそれらにより、農民たちは収穫が困難となり、労働者たちは仕事にあぶれ、そして多くの人々が死んだ」。

火山煙がイギリスに到達したのは、1783年6月22日のことだった。英国中の新聞が、濃いスモッグに覆われた街の様子を伝え、また、血に染められたかのような色で鈍く輝く太陽のことを連日報道した。

噴火したのはアイスランドのラキ火山で、イギリスから数千キロも離れた場所での噴火であるにも関わらず、数週間の間、西ヨーロッパの多くをその噴煙で飲み込んだ。

そして、噴煙と共に、何百万トンもの有毒な火山ガスがスカンジナビア半島の果てまでも流れ、そしてついに風によって英国にまで運ばれたのだ。

噴煙と火山ガスは、二酸化硫黄と硫化水素などを含み、これらが老若男女を問わず、また、裕福な者や貧しい者を問わずに無差別に英国の人々を襲い、そして死に至らしめた。

この1783年のラキ火山の噴火では、アイスランドでは全人口の約3分の1が死亡したことが文書に残っている。アイスランドでは大きな悲劇として伝えられているラキ火山の噴火だが、信じられないことに、この英国ではこの時の悲劇は今では忘れられている。

集められた証拠から見ると、その時のパニックと恐怖は英国の非常に広い範囲に及び、また、各地でおびただしい死者が出たことはわかっていたが、1783年の英国での死者数の正確な数が記録されておらず、わかっていなかった。

その中で、ウェールズにあるアベリストウィス大学のジョン・グラタン教授は、10年を費やして、1783年のラキ火山での英国の被害についてを調査した。これは、地区の教区の記録をひとつずつ調べていったものだ。

その結果、各々の教区で記録されている死者数は、最初は数百に上り、そして、調査が進むにつれて、死者数は数千、そして、数万へと膨れあがった。

最終的にグラタン教授は、イギリス全土で、ラキ火山の噴煙と火山ガスによって 23,000人の人が亡くなったと見積もった。これは、現代の英国史の中で最も大きな被害の自然災害となる。

そして、この悲劇が再び起きる可能性は決してゼロではない。アイスランドは、この100年程度の中で最も活発だった火山のうちの 18の火山を持っている。

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2014年08月18日


200年間以上噴火していないアイスランドのバルガルブンガ火山で、噴火を示唆するかもしれない異常な数の群発地震が発生中


2014年8月18日午前2時(現地時間)までの48時間の地震の発生状況

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Icelandic Met Office ( アイスランド気象庁 )


アイスランドのヴァトナヨークトル氷河にあるバルガルブンガ火山( Bárðarbunga )を震源する非常に回数の多い群発地震が発生しています。

なお、アイスランド語の地名などの公式のカタカナの表記は確立していないものが多く、今回の記事で表記させていただいていますこの「バルガルブンガ」という発音は、アイスランドの地名などの発音を実際に音声で聴くことのできる FORVO というサイトで、聴いて日本語に起こしたものです。

アイスランドの火山噴火といえば、2010年にエイヤフィヤトラヨークトルの火山で欧州などの航空便に大きな影響が出たことが思い出されます。


今回強烈な群発地震が起きているバルガルブンガ火山の位置は下にあります。

Bargarbunga.gif
アイスランドの火山一覧

そして、過去 48時間に起きている 1300回を超える群発地震の起きている場所が下です。


iceland-met.gif
Icelandic Met Office ( アイスランド気象庁 )


この位置関係から、今回の地震がバルガルブンガ火山と関係したものである可能性は強いと思われますが、原人では、アイスランド気象庁の発表によりますと、

「バルガルブンガ火山のマグマの表面への移動は確認されていない」

とのことで、これがそのまま噴火に結びつくものではないということのようです。

島全体が火山で構成されているかのような国であるアイスランドでは、このような群発地震がたまに発生しますが、ここまでの数の群発地震、また、マグニチュード3以上の規模の地震が多く発生した群発地震は、最近ではほとんどないために、この状態が収まれば問題ないとして、仮に収まらないような場合は、その噴火の可能性もあるのかもしれません。

なお、火山活動情報の専門サイト「ボルケーノ・ディスカバリー」の Bardarbunga volcano news & activity という記事によりますと、バルガルブンガ火山が最後に噴火したのは 1797年で、実に今から 200年以上前のことだそうです。

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2014年07月04日


海のプラスチックゴミが「ほぼすべて」消えた! 推定されていた総量の 0.7パーセントしか浮遊ゴミが存在しなかったことが初めての世界的調査で判明



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英国のデイリーメールに、最新の海洋研究についての記事があり、スペインのカディス大学の科学者たちによって、「全世界の海に浮遊するプラスチック・ゴミ」の総量を調査し続けた結果が出たことが記されていました。

それは驚くべき内容で、つまり、「予想より多かった」のではなく、

推定していたより驚くほど少なかった

という結果が出て、調査した大学の科学者や、環境活動家たちも困惑しているようです。

浮遊ゴミの調査方法は、全世界の海洋の 141ポイントの場所において、メッシュのネットにかったゴミから全体の総量を推計するという手法で、かなり精度の高い結果を得られるものとされていました。

その結果、下のような推計となったのです。


・当初、推定していたプラスチックゴミの量は 100万トン

・実際の調査結果は、7,000トンから最大でも 35,000トンという結果に

・つまり、「推定されていた 0.7パーセント程度のゴミしかなかった」




ということになります。

それでは、推定されていた残りの 99以上のパーセント以上の海上の浮遊ゴミはどこに行ったのか?

それに関して、現在、考察が続けられているようです。

sea-garbage.jpg


研究者や環境活動家たちは、「魚や鳥などが食べてしまったのではないか」と、海洋生物への影響を懸念していますが、しかし、100万トンと推定されていた海のプラスチックのゴミの 99パーセントを魚や鳥が食べてしまったという考えにはどうも釈然としないものもあります。

あるいは、「ブラスチックを分解する微生物なり何なりの存在」のような曖昧なもの、あるいは「何らかの作用」が、海にはあるのかもしれないです。

いずれにしても、このような世界的な調査がおこなわれたのはこれが初めてであって、そして、現実に「海から、推定されていたプラスチックのゴミが消えた」ということが起きていることがわかったというわけで、「海という存在」に対しての認識に、また少し違った見方が出てくる可能性もあります。

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2014年06月02日


南海トラフ観測用データ 20地点のうち16地点からのデータが届かなくなっている



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▲ 2014年5月30日の気象庁報道発表資料「DONETの観測データの一部欠測について」より。



5月30日に気象庁が報道発表資料を公開しましたが、この内容が、

「南海トラフの地震に備えて紀伊半島沖に設置されている地震や津波を観測する海底ケーブルからデータが届かなくなった」

というものでした。

気象庁のウェブサイトにも記載されています。読売新聞によりますとと、このシステムは神奈川県の海洋研究開発機構が運用しているもの。

システムのケーブルが三重県尾鷲市から沖合 125キロメートルの地点まで延びていて、ケーブル上の 20点に地震計や津波計が設置されているのだそう。

しかし、5月30日午前9時頃から、沖合50〜125キロメートルにある 16地点からデータが届かなくなったとのことで、現在のところは、「復旧の見通しはたっていない」とのとこです。

その報道資料の全文を掲載しておきます。


DONET の観測データの一部欠測について
気象庁 2014.05.30

気象庁は、(独)海洋研究開発機構の協力を得て、同機構が紀伊半島沖に設置したDONET(地震・津波観測監視システム)の観測データを、津波の監視や津波情報の発表に利用しています。

このDONETの観測点20点のうち16地点からの観測データが、5月30日09時頃から入手できなくなっています。この状態は17時現在、継続しており、同機構で復旧に向けて対応しているとのことです。

この欠測により、DONET設置海域近傍が津波発生場所となった場合は、その津波を検知するまでの時間が最大で8分程度遅くなる可能性があります。

ただし、DONETの4地点のデータを入手できていること、気象庁が紀伊半島沖にケーブル式の海底地震津波観測網を設置していることから、引き続き沖合における津波の早期検知は可能です。

また、地震直後の津波警報(第1報)については、陸上の地震計を用いて震源を決定し津波の規模を予測しているため、影響はありません。




残る4地点からのデータが来ていることと、気象庁が海底地震津波観測網を設置していることから、津波の早期検知は可能だということです。また、地震速報などへの影響はありません。

ただ、海底のケーブルに「異変が起きる」ということ事態が、やや気になる部分もありましたので、ご紹介しておきたいと思いました。

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2014年05月09日


スリランカで「魚の雨」が降る



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▲ 2014年5月7日の tamil.oneindia より。



スリランカで「魚の雨が降る」という現象が報じられています。

最初に知ったのは下の英国 BBC の記事でした。

bbc-fish-rain.gif

▲ 2014年5月6日の BBC Fish rain down on Sri Lanka village より。


しかし、「降っている最中の写真が見たい」と思って探してみましたら、スリランカのメディアに、冒頭の写真が出ている報道があったのでした。降った魚は、大きさ5センチから8センチの小魚のようです。

上の BBC では、竜巻などで川などから巻き上げられた魚が上空を移動し、雨と共に降ったのだろうという一般的な説明がなされています。

こういう「通常では降らないものが降る」という現象は、ファフロツキーズという覚えにくい言葉で呼ばれていますが、ファフロツキーズ - Wikipedia によれば、歴史上で起きたすべてのファフロツキーズの原因を統一して説明できるものは今のところないようです。

Wikipedia には、これまで出された仮説として、

・竜巻原因説
・鳥原因説
・飛行機原因説
・悪戯説
・錯覚説


などが提示されています。


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▲ 1861年にシンガポールの市内各地で魚の雨が降った時の様子を描いたもの。


また、具体的なこれまでの例として、 About.com の Weird, Weird Rain (奇妙な、奇妙な雨)などにあるものとしては、以下のようなものがあります。



魚の雨

・1861年、シンガポールの多くの地域で魚の雨が降る。
・1948年、英国ボーンマスでニシンの雨が降る。
・1966年、オーストラリア・シドニー北で空から巨大な魚が降ってきた。
・1989年、オーストラリア・イプスウィッチで 800匹のイワシが降ってきた。
・1956年 アメリカ・アラバマ州チラチーで空からナマズなどが降ってきた。





カエルの雨

・1873年、アメリカ・ミズーリ州カンザスシティで大量のカエルの雨が降り、地面がカエルで埋め尽くされた。
・1901年、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで、カエルとヒキガエルが空から大量に降った。降ったカエルで地面は埋め尽くされて、歩くこともできなかった。
・1981年、ギリシャ南部ナフリオンでカエルの雨が降る。
・1995年、英国シェフィールドで数百匹のカエルが降った。




などがあります。

他にも、血の雨(1968年 ブラジル、1890年 イタリア、1869年 米国カリフォルニア、1841年 米国テネシー州)というのもあり、あと、石、氷など、様々なものが空から降っています。日本でも、2009年6月に、石川県七尾市などで多数のオタマジャクシが降った出来事がありました。

いずれの出来事も何らかの原因はあるのですけれど、統一して同じ原因ではないことは確かだと思われます。

たとえば、普通、川には多くの種類の魚がいるのにも関わらず、「1種類の魚だけが大量に降る」というような事例に関しては、単に竜巻などでの原因だけで説明するほうが難しく、不思議としか言いようのない事例も見受けられるようには感じます。

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2014年03月20日


地球の地下数百キロメートルの「地球深部」に「豊富な水」が存在する可能性



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▲ 2014年3月12日の nature Tiny diamond impurity reveals water riches of deep Earth より。



最近、「地球の深部に水が存在する可能性」についての様々な研究発表が出されることが多いです。 2014年 2月 3日には、愛媛大学の研究グループが「地球の地下 2900メートルにまで水が存在する可能性がある」ということを発表しました。


水含む鉱物、地球深部に=地下2900キロ、実験で解明−愛媛大など
時事ドットコム 2014.02.03

地球表面の水が鉱物に取り込まれ、地下2900キロのマントル最下部まで運ばれている可能性が高いことが、愛媛大地球深部ダイナミクス研究センターの西真之研究員らの実験で分かった。地球深部の構造解明の手掛かりになると期待される。英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス電子版で3日、発表した。

水を含む「蛇紋石」などの鉱物は、プレートの沈み込みによって地球内部に運ばれるが、深さ1250キロ、44万気圧で脱水・分解すると考えられていた。

研究チームは超高圧発生装置で蛇紋石に高い圧力をかけ、地下1400キロに相当する50万気圧で結晶構造が変化することを発見。アルミニウムを取り込むことで、より高温高圧の環境でも安定し、マントルと核の境界付近の地下2900キロまで運ばれる可能性があることが分かった。




上のものは「水を含む鉱物」ということだったんですが、今回、科学誌ネイチャーに掲載された研究は「地下400キロメートルに大量の水が存在している可能性が非常に高い」という、なかなか興味深いものです。

要するに、「水そのものが、しかも大量に地下数百キロメートルという地球深部に存在する」という可能性を発表したものです。

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Extinction Protocol より。


科学誌ネイチャーの内容を完結に説明していたボイス・オブ・アメリカの記事をご紹介したいと思います。

ここからです。




Earth’s Crust May Contain a Lot of Water
VOA 2014.03.14


地球の地殻には大量の水が含まれている可能性がある


地球の表面から 400キロメートルの地下から吹き上げられたダイヤモンドの原石の中に閉じ込められた小さな結晶が、私たちの足下、つまり地球の深部に下深層水が豊富に存在するかもしれないことを示している。

この報告は雑誌の Natute に掲載された。

科学者たちのグループは、ブラジルの火山から噴出したマグマの中に見られる小さなダイヤモンドの分光分析を行った。

分析の中で、ダイヤモンドの中に、リングウッダイトと呼ばれる鉱物の 40マイクロメートルの小さな斑点を示した。

さらに分析を進めると、結晶の格子が少なくとも 1.4パーセントの水分を含むことがわかったのだ。


olivine.jpg

▲ 赤のカコミがリングウッダイト。


リングウッダイトは、地球のマントルの大部分を構成する鉱物であるカンラン石が変質したものだ。

カンラン石は水を吸収しないが、 400キロメートルの地下の莫大な熱、および圧力が、その結晶構造を変化させ、結果として、今回得られた物質は、最大で 2.5%の水分を含有している可能性がある

科学者たちは、ダイヤモンドが形成された地下のその場所は高圧の蒸気火山噴火を引き起こす可能性がある大量の水を含んでいることが正確に示されたと語る。


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2014年03月17日


東京の放射能レベルが震災前よりも数値の低い「世界で最も低いレベル」に



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代表的な世界 10都市中、最も放射能レベルが高かったのは韓国ソウルと香港

震災から3年が過ぎましたが、東京の放射能レベルが震災前より低い水準になっていることがわかりました。

放射能の問題は、今なおセンシティブな話でもありますので、「東京の放射能レベルが極めて低い」という客観的な事実だけを記しておきたいと思います。

下の表は日本の政府観光局が、震災後から海外向けに発表しているサイトの中の、2014年 3月 10日の世界 10都市の放射能レベルです。

tokyo-radiation.gif

▲ 政府観光局 Latest Radiological Monitoring data in the Major Cities (世界の代表的な都市の最新の放射能レベルのデータ)より。それぞれ、1時間あたりの放射能レベルです。

上の表を、放射能レベルの「高い順」で、日本語に直しますと、

ソウル    0.107 マイクロシーベルト
香港     0.080-0.150 マイクロシーベルト
ニューヨーク 0.094 マイクロシーベルト
ロンドン   0.088 マイクロシーベルト
ベルリン   0.070-0.085 マイクロシーベルト
北京     0.064 マイクロシーベルト
パリ     0.055 マイクロシーベルト
台北     0.051 マイクロシーベルト
シンガポール 0.040 マイクロシーベルト
東京     0.034 マイクロシーベルト


となり、東京の放射能レベルが世界 10都市の中で最も低くなっていることがわかります。

とはいっても、日本でも、福島市に関しては、そういうわけではありません。
下は同じページにある日本国内各地の放射能レベルの分布図です。

rad-jp-2.gif


代表的な都市の数値を記しますと、


札幌   0.024 マイクロシーベルト
仙台   0.045 マイクロシーベルト
福島   0.28 マイクロシーベルト
いわき市 0.09 マイクロシーベルト
東京   0.034 マイクロシーベルト
大阪   0.042 マイクロシーベルト
福岡   0.037 マイクロシーベルト


等となっていて、福島市は東京の8倍ほどの高い数値となっています。


なお、放射能レベルの高さについては、原発云々という以前に、自然界の放射能量に左右される部分が大きいようで、ブルームバーグの、

東京の放射線レベル、原発事故前の水準に - ロンドンより低く
 ブルームバーグ 2014.03.10

という記事には、米国オレゴン州立大学の原子力工学・保健物理学部のキャスリン・ヒグレー学部長という人が、インタビューに以下のように答えたということが記されています。


綿密な検査を行えば東京でも福島に起因する放射能が検知されることもあるかもしれないが、太陽粒子や石や土壌など、どこにでもある発生源からの数値をかろうじて上回る程度だという。東京以外の都市で高い放射線レベルが検知されるのは自然の発生源によるものだろうと述べた。

ヒグレー氏は、放射線のレベルについて「自然環境によってかなり幅が広い。地質によっても、高度によっても違う」と指摘した。




いずれにしましても、日本の大部分では放射能の数値は「世界で最も低いレベル」になっているということについてご報告させていただきました。

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2013年11月21日


フランスの空から複合化した有毒物質が「蜘蛛の糸のように」降ってきた



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▲ フランスの La Voix de la Russie より。



フランスのドローム県という場所の広範囲で、「空からクモの糸のように白い繊維状の物質が降り続けて、広範囲のいたるところにその物質が付着した」という現象が起きたことが報じられました。

問題なのは、調べたところ、一見、クモの糸のようにも見えるこの繊維のようなものは、クモの糸でも生物系統のものでもなく、有毒な化学物質であることがわかったために、いろいろと騒動になっているようです。

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▲ 手でさわるとこんな感じのもの。フランスの新聞 Le Express より。


陰謀論者の人々は、「ケムトレイルだ」と主張したり、また、「チェルノブイリからの放射能の雲だ」と言い出す人々が出たり、結構な騒動となっていたようです。




物質の正体

分析した結果から、これらの繊維のようなものからは、いくつかの化学物質が検出されたようです。

最初に載せました La Voix de la Russie には、

・フタル酸エステル
・フラン
・ダイオキシン


が、繊維に含まれる化学物質だったことが判明したというようなことが書かれてあります。


どれも有害物質らしいのですが、今ひとつよくわからないので、調べてみました。


フタル酸エステル

フタル酸エステル類についてより。

上のサイトには「フタル酸エステル類は、プラスチック製品などの可塑剤として用いられていますが、ヒトへの有害性への懸念から、様々な規制を受けております」とあり、表がありました。

その表の一部です。

dehp1.gif

少なくとも子どもなどには良くないものとして扱われているようです。



フラン

フラン - Wikipedia の「汚染物質としてのフラン」より


環境汚染物質としてしばしば言及される「フラン」は、フランそのものではなく、フラン環を持つジベンゾフランの誘導体のポリ塩化ジベンゾフランのことである。PCDFはポリ塩化ジベンゾジオキシンに似た構造と毒性を持ち、ダイオキシン類に含まれる。



よくわからないですが、毒性のあるもののようです。



ダイオキシン

ダイオキシン類 - Wikipedia の「毒性」より。


急性毒性試験結果を見ると、致死毒性は、生物種差が極めて大きく現われる。感受性の最も高いモルモットの半数致死量は600ng/kgであるのに対してハムスターでは5,000,000ng/kgである。

すなわちモルモットとハムスターとでは半数致死量は8000倍も異なっている。そのため、ヒトに対する致死毒性量はよくわかっていない。

ダイオキシン類に暴露すると急性・亜急性に次の現象・症状が現れると考えられている。

・体重減少(消耗性症候群)、
・胸腺萎縮
・肝臓代謝障害
・心筋障害
・性ホルモンや甲状腺ホルモン代謝
・コレステロール等脂質代謝
・皮膚症状(クロロアクネ)
・学習能力の低下をはじめとする中枢神経症状

ダイオキシン類の残留濃度が高い場合、糖尿病を発症するリスクが上がることが国外の研究や、厚生労働省による研究で分かった。

台湾におけるPCDFの事例からは子供の成長遅延、知力の不足、頭蓋骨の石灰沈着異常、舟底踵、歯肉の肥厚、異物性結膜炎の水腫様の眼症状等が認められている。





とのことで、まあ、そういうようなものが「繊維」としてフランスの空から降ってきたという事件だったようです。

地面や植物や作物、車や建物などいろいろなところにこの繊維が付着しているようですので、気持ちのいいものではないでしょうし、実際に子どもなどには危険かもしれません。


そして、どうしてこのようなことが起きたのかはわかっていません


その「理由がわからない」ということが一番怖いことのような気がします。





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2013年11月17日


風力発電のタービンによりアメリカでは昨年だけで 600,000匹以上のコウモリが死亡していることが調査により判明



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日本ではあまりイメージが湧かない感じですかもしれないですが、アメリカではコウモリは明らかに有益な動物のひとつとされていて、特に、広い農場の多いアメリカでの、受粉、害虫の駆除などを担っています。

また、蚊などの病原菌の媒体である昆虫の制御もコウモリがおこなう部分が多いのだそうです。


ナショナルジオグラフィックの2010年2月17日の「コウモリを死に追いやるカビ、米で流行」という記事に、テネシー州野生生物資源局の担当者が以下のように述べている部分があります。




「ほとんどのコウモリの種は主に昆虫を大量に捕食するため、害虫防除という点で公共サービスに多大な貢献をしていると言える。仮に50万匹のコウモリが消滅すれば、災難はわれわれに降りかかってくる。(コウモリがいなくなれば)数百から数千トンもの昆虫が近所の町や農場、そして森林を飛び回る。そのことを想像して欲しい」




そのコウモリが、風量発電などで使われるタービンにより、年間数十万匹が死んでいるということがアメリカのデンバー大学の調査でわかりました。

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▲ デンバー大学のニュースリリースより。


なんとなく「エコ」な感じの強い風力発電ですが、そうなってくると、むしろ風力エネルギーは、少なくともアメリカの環境においてはかなり悪い影響を与えている可能性も強いかもしれません。

アメリカのコウモリといえば、上のナショナルジオグラフィックのニュースにありますように、数年前より、「白い鼻症候群」と呼ばれる病気によって、コウモリの大量死が全米に拡大しています。

全米に拡大を始めたカビによるコウモリの大量死
 2010年02月17日

白い鼻症候群によるコウモリの大量死が全米11州に拡大
 2010年03月27日


ミツバチやコウモリなど、人間の生活に重要な動物がどんどんと減っていっているという現実があります。


今回は、上のデンバー大学のニュースリリースをご紹介します。




STUDY SHOWS WIND TURBINES KILLED 600,000 BATS LAST YEAR
コロラド大学 ニュースリリース 2013.11.15


昨年、風力タービンが 60万匹のコウモリを殺したことを最新の研究は示唆する

コウモリは、農作での受粉と昆虫の害をコントロールする

米国コロラド州のデンバー大学の最近の研究によると、 2012年に、 60万匹以上のコウモリが風力エネルギーのタービンによって殺されたことがわかった。コウモリは農作での受粉と、昆虫の制御に大きく貢献している生物であり、農作に深刻な打撃が与えられている。

調査したデンバー大学のマーク・ヘイズ( Mark Hayes )博士は、

「風力エネルギー施設の発展と拡大が、北米でコウモリの群に大きな脅威となっている」

と語る。

多くの死亡したコウモリが、アメリカの各地の風力タービンの下で発見されており、この 60万匹という死亡数の推定値も控えめな数であると博士は語る。

ヘイズ博士によると、テネシー州バッファローのようなアパラチア山脈の近くの領域と、ウェストバージニア州が、コウモリのち致死数で最大の数値を記録しているという。

それらの風力タービンは、毎時 280キロの速度で回転する 40メートルの風車のブレードを持ち、それらにコウモリが殺されているという。

コウモリの死亡数の推定値は、調査の最初の頃は、 33万匹から 88万匹の間だったが、その推定値は、他の多くの死亡したコウモリの存在などを考えると、控えめであると考えられ、少なくとも、 90万匹以上のコウモリが死んでいるかもしれないと言う。

米国には 45種類の既知のコウモリの種があるが、彼らコウモリは、重要な経済的影響を持つ。彼らは、たとえば蚊のように飛んでいる昆虫を制御するだけでなく、彼らはまた、花、作物、そして、サボテンなど様々な植物の授粉を担う。

15年間コウモリを研究しているヘイズ博士が考える対策としては、ひとつは、コウモリが飛ばない傾向の時間にタービンを高速回転させることだという。

実際に、ペンシルベニア州における最近の研究では、動作速度の調整で、コウモリの死亡数を大きく減少させたという。

ヘイズ博士は、将来的には風力エネルギーの拡大と共に、おそらく、より多くのコウモリが死んでしまうだろうと懸念している。

博士はこう述べた。

「私は風力エネルギーそのものに反対ではないです。それはクリーンなものだと思います。しかし、コウモリの例に見るように負の影響がある。それでも今後、解決できる問題だとは思っています」。

風力タービンの場所で見つかったコウモリの死亡数に関するデータを分析した研究は、科学誌サイエンスに来週掲載される。






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