2016年3月9日に「地球の記録」は、新しいサイト「地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー」に移転しました。今後ともよろしくお願いいたします。






2012年06月13日


「夏に氷が降り積もる」: 記録にはないアイルランドでの6月の雪



(訳者注) 天候にしろ、地殻変動にしろ、近年にはない現象が多くなっています。

身近なところでは私の住んでいる関東西部なんてのも天候はなかなか激しいもので、昨晩など「寒さで震えて目覚める」ということになっていました。さすがに6月の中旬近くに寒さで目覚めたということは記憶ではあまりないです。

そういえば、イタリアのベニスで「竜巻が発生した」というニュースが報じられていました。極めて珍しいことだそうです。

venice.jpg

イタリア・ベニスの竜巻の報道(英語)より。


今回は、アイルランドの「6月の雪」のニュースです。

この時期の氷の嵐というのは「雹(ひょう)」のことだと思っていましたが、みぞれに近いものだったようで、この時期のアイルランドでは記録にないような珍しい現象だったようです。

ちなみに、私の住むあたりもこの1ヶ月ほど三回ほど雹が降っています。まだ、今回のアイルランドのように「夏に氷が降り積もる」というほどにはなってはいないですが、そのうちあるのかもしれません。

今回のアイルランドの「夏の氷」が積もっている写真の場所は、北西部のドニゴール州というところで、地図の下の場所です。

map-ireland.jpg

それでは、ここからです。



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2012年04月14日


「直径1メートルの雹(ひょう)」を降らせた春のテキサスの「異常な嵐」



アメリカのテキサス州では、4月11日に「春の嵐」に見舞われたのですが、この嵐が普通の嵐じゃなかったんですね。直径1メートル以上の雹(ひょう)が降ってくるようなものすごい嵐だったようなんです。

top-hail-000.jpg

▲ 雹と豪雨で川と化した幹線道路。



hail01-02.jpg

▲ キャプションには「1メートル20センチの雹を見る消防団員」とあります。


12日の米国テキサスの現地報道からご紹介いたします。




Spring hailstorm pelts Texas Panhandle
KVUE (米国) 2012.04.12

雹とあられを伴う嵐がテキサスを襲った

テキサスの州境の地域を襲った春の嵐は、場所によって、60センチから120センチメートルもの雹が降り注ぐという異常な状況となった。

交通にも混乱が見られた。

hail2.jpg

その後、豪雨と雹が溶け出した影響で、近辺では洪水が発生した。





というものです。

怪我人等はなかったので、それほど大きな報道にはなっていませんがもアメリカで直径1メートル以上の雹が空から降ってきたということにちょっと驚きまして、ご紹介いさせていただきました。

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2012年04月11日


タイの首都バンコクで次々と街中の道が陥没していく



In Deep でも、世界の「シンクホール(地面に開く巨大な穴)」の報道はよく取り上げていますが、タイの首都バンコクでも、2012年の3月から各地で道路などに穴が開き続けています。




タイでの陥没の原因は不明ですが、老朽化した水道管などのインフラに原因があるのではではないかという説が強いのですが、ただ、私はずいぶんと長くタイのニュースを見ていますが、意外とこういうことは起きない国なのですよ。

ものすごく曖昧な推測で申し訳ないですけど、もしかすると、地中でかすかな振動が長く続いているような可能性を感じます。タイはほとんど地震のない国ですが、最近、以前より地震の報道が多くなっているように感じることも一昨年くらいから少し気になっていました。

もちろん、「多いように感じる」だけで何も確定した事実の根拠はないです。


バンコクでの道の陥没は3月18日、4月2日、4月4日と起きています。

それぞれ、タイの日本語情報サイトnewsclip.beからです。



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2011年11月06日


「年中活動する謎の蚊の大群」の襲撃に悩まされるニューヨーク市民


私は東京に住んでいるんですが、今年2011年は、11月になっても日中が暖かいせいかとも思うのですが、まだ「蚊」がたくさんいるんです。

先日、模様替えとかでいろいろと仕舞い込んだりしたものの中に「蚊取り線香」もあったのですが、一昨日、ベランダにいましたところ、なんだか足がかゆいので見てみると、なんと蚊に刺されている。見ると、音を立てずに飛んでいる蚊を数匹発見。

「まだ蚊がいるのかよ!」

と、仕舞った蚊取り線香をまた出して使う羽目に。

11月の気温といえば、

季節外れの「夏日」続出 76地点で11月史上最高気温
中日新聞 2011年11月4日

などとあり、また、日本気象協会の tenki.jp の「11月として記録的な暑さに!」という11月4日の記事から抜粋しますと、

東海から西では、11月とは思えないような暑さになっています。
アメダスの気温を見ますと、東海から西では、25度を超える夏日の所が多くなっています。

大阪は、午後2時5分に最高気温が26度3分まで上がり、今月の1日に続いて、11月に入って2回目の夏日になりました。
11月に2日以上夏日になるのは、1989年以来、22年ぶりのことです。
(ちなみに1989年は、11月に4回夏日を観測しました)

福岡は、午後2時までに最高気温は26度9分まで上がり、11月に入って3回目の夏日になりました。

11月に3回夏日となるのは、1940年、2003年、2009年に並び、過去最多です。


とのこと。

これだけ暑いと、 11月でも虫も活動するものかもしれないですね。


また、全国で動物の出現の異常なども報告されていて、10月30日の九州の西日本新聞には、

九州の動物に異変 福岡市街にサル出没 「絶滅」クマ目撃情報

という記事が出ていました。
この記事の中では特にクマの目撃情報のニュースが面白いです。

大分県によると、九州では1941年を最後に野生のクマは確認されておらず、同県はレッドデータブックで絶滅としている。県の担当者は「有力な物証がなく現時点では推測の域を出ないが、短期間に目撃情報が続いており注視したい」と言う。


とのこと。

こう暖かいと、絶滅した動物まで復活するようです(おいおい)。


こういうことが世界的にも言えるのかどうかはわからないですけれど、米国の CBS ニュースで「1年中活動する蚊に悩まされるニューヨークの市民たち」という報道がありましたので、ご紹介したいと思います。

「特ダネ」とついていましたので、深刻な問題となっている可能性もあります。

ニューヨーク・アッパーウェストサイドというのはこのあたりのようです。

ny-upper-east.gif


記事は、ここからです。



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2011年10月27日


洪水の時代



記事の日付を見ますと、2年以上前となりますが、「クレアなひととき」というブログに、

大洪水と向き合うこと - さりげなく始まっている洪水の時代
(2009年9月29日)

という記事を書いたことがあります。

そこに、今となっては古いデータとなりますが、2008年までの「国際ニュースで報道された洪水のニュース」についての件数を載せています。


洪水(件数)

2008年 (27)
2007年 (24)
2006年 (11)
2005年 (16)
2004年 (15)
2003年 (2)
2002年 (5)
2001年 (2)
2000年 (1)



このように飛躍的に増えているわけですが、昨年と今年の状況を見ると、この件数はさらに跳ね上がっているのは確実だと思われます。というより、今は、タイの洪水を見るまでもなく、実は自然災害の中で、「洪水と噴火のニュースの数が際立っている」という現実があります。

今回は、ここ数日の報道の中で、イタリアとスペインを襲っている洪水のことについて、ニュースをご紹介しようと追いますが、その前にタイの洪水の現況。


バンコクの行方

タイの洪水は、大きな問題となってからすでに結構な日が経ちます。
文字ベースの報道を見ていると、今のところ「収束している」ということではないようです。

日本人の帰国は昨春のバンコク騒乱時の3倍 (日経 2011.10.25)

タイに対する渡航情報(危険情報)の発出 (外務省 2011.10.24)

などとなっていて、タイの日本人をめぐる環境も近年最大の警戒態勢となっているようです。

この危険情報については「渡航の是非検討」なっていて、外務省での4段階で上から3番目で、危険度の高い順番にこのようになっています。


「退避を勧告します。渡航は延期してください」
「渡航の延期をおすすめします」
「渡航の是非を検討してください」
「十分注意してください」



私は自分が行ったことのある国の中では、世界の中でタイが一番好きな国で、ここ数年は全然行けないですが、かつてタイのいろいろな場所を歩きました。今回の洪水ではその地域のかなりの部分も水没していたりするようです。

もっとも、最近のニュース(10月27日午後6時)では、タイの首都バンコクそのものも洪水から守りきるのは難しいようです。







そして、私たちは多分、「さらなる」洪水に対応してくという必要も出てくるのかもしれません。
もちろん、そうなるかどうかは誰にもわかりません。

さて、タイの洪水以上に、欧州では大きなニュースとなっているのが、イタリアとスペインでの豪雨と洪水です。

それぞれ、海外報道をご紹介します。
このイタリアの例では、24時間の間に 500ミリの雨が降ったのだそうです。

どのくらいの雨だったか、想像するのも難しいです。




イタリアの激しい洪水で少なくとも9人が死亡

Deadly Floods Tear Through Italian Riviera
Sky News 2011.10.26

italy-flood.jpg

イタリアのリゾート地を襲った洪水と地滑りで現在までに、少なくとも9人の人命を奪っている。この中には、行方不明となっていたレスキュー隊員も含まれている。

この地は、「まるで絵画のようだ」と言われているリゾート地で、特に英国人から人気のある保養地となっていた。休暇中の人々で賑わうシンク・テレを含めた海岸線一帯で、豪雨により、巨大な土砂崩れに見舞われた。

車は海に浚われ、道路は川と化した。

当市の市長はこのように語った。

「もうかつてのこの地は存在していない。電気もない。ガスも電話も通じない。そして、多くの人々が行方不明となっている。すべての地域が浸水した。私たちは援助を今、必要としている」。

今回の豪雨では、24時間の間に 500ミリの雨が降ったと考えられている。







スペインでの突然の鉄砲水で英子のカップルが死亡

Elderly British couple swept to their deaths in Benidorm flash floods... 15 months after government warned area was a flood risk
Daily Mail 2011.10.26


s-flood-01.jpg

その洪水が発生した時、休暇でスペインのコスタ・ブランカを訪れていた英国の72歳と70歳の夫婦は、海岸通りの静かなリゾートの市場のカフェで、必死でしがみついている姿を目撃された。

目撃者によると、市場の露天を突然襲った洪水による鉄砲水は、市場にある車、店などを一気に押し流したという。

現場にいた人が撮影したビデオには、車や家財が流されている様子が映っている。
洪水の激しさを物語るものだ。


YouTube より





タグ:タイの洪水

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2011年10月20日


夏の暑さが一夜にして氷点下となり、被害が拡大中のブルガリア


snow-spix-lg.jpg


東京なんかも、10月に入ってからの気温の上下はかなりのもので、日中は30度近い時もありましたし、昨日などは最低気温が 14度を下回り、早朝などはほとんど冬の気温となつています。季節の変わり目にはありがちということなんでしょうが、ブルガリアでは、その「変わり目が激しすぎて」ニュースになっています。

ブルガリアというのはなんとなく寒いイメージがありますが、10月の中旬までは最高気温 28度という当地にしてはとても暑い秋が続いていたのだそうです。ところが、今週になり、いきなり気温が氷点下近くまで下がり、凍結と大雪に見舞われているようです。


今年の日本でもあり得そうな状況ですので、ニュースを翻訳してご紹介しておきたいと思います。
AFP 通信ブルガリア支局の報道です。




Sudden winter weather causes Bulgarian mayhem
AFP 2011.10.18


突然の冬到来に混乱に陥るブルガリアの各都市

photo_verybig_133059.jpg

2011年10月18日、ブルガリアは突然の冬の天気となり、交通などを始めとして、各地で混乱が発生している。

現在までに男性1名が凍死して、8名が山で行方不明となっている。
また、600の村が電力不足に陥り、学校も閉鎖された。

雪のために亡くなったのはブルガリア南東部の村に住む 73歳の男性で、雪の中で、一晩中、道路で立ち往生した後、病院へ運ばれる途中で死亡したという。

また、スリヴェン市の近くにあるバルカン山では、6人のハイカーが行方不明となったおり、救助に向かった救助隊員2名も行方不明となった。6人のハイカーの中には2名の子どもが含まれている。

山では強風が吹き荒れており、大木やフェンス、建物の屋根までもが風で飛ばされている状況だという。


また、電車が雪のため線路上で動けなくなっている。電車には 100名の乗客が乗っている。鉄道会社は、現在は、電車に乗っても到着地にたどり着ける保証はできないと語る。


道路の混乱も大きく、まだ、多くの車両が冬用のタイ替えていなかったため、何百台ものクルマが山道で足止めされた。

ブルガリアでは、その前週、地域によって最高気温が 28度まで上がっており、市民たちは「インディアンサマー」と呼んでいたが、日曜(10月16日)を境として、一転して冬景色となり、気温も氷点下に近い気温にまで下がっている。




タグ:氷河期

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2010年04月02日


久しぶりに HAARP と太陽活動を調べてみました

前回の「昆虫の生態サイクルの崩壊の問題」に関しては、このブログのひとつのテーマとして書ける時に書いていきたいですが、今回は、その流れとまるで関係ないことですが、昨日、以前何度かふれたことのある HAARP の感知システム HAARP Fluxgate Magnetometer が久しぶりに大きく反応していました。

(参考)過去関連記事

HAARP の話題2(検証してみました) (2009年09月12日)
HAARP の話題 3 (世界全滅装置?) (2009年09月25日)
HAARP の話題 ラスト (低い周波の特性とは) (2009年09月27日)



世間では地震との関連がよく言われていたわけですが、昨年の時点では HAARP と地震の発生に関しての関連はデータ上ではあまり見られなかったので、その後は、むしろ「低周波の発生源」というものについて考えたりしたことはありました。

そして、ひとつの推論としてですが、 HAARP のメーターは超低周波に反応しているのではないかということと、そして、「地球の周辺でもっとも規模の大きな低周波を発するのは太陽ではないか」と思った次第で、太陽活動の激しい時のフレアやコロナの大量放出(CME)の際に(低周波が地球に到来するのではないかと思い)、それとリンクとしているのではないかとも考えたりしていたこともありました。

そんなこともあり、以前少し調べたことがあったのですが、これもある程度のリンクは示すのですが、やはりよくわかりませんでした。

なので、次に「 HAARP Fluxgate Magnetometer が大きく反応する時」を待っていたところ、やっと大きく反応してくれました(待ってたのかい)。4月1日に以下のように大きく反応しています。

h0402.jpg

そして、これを太陽活動と関連しているかどうか調べてみました。

太陽活動の現況というページに日々のフレアの規模が下のような感じで記されています(クリックでページにいきます)。

sun-activities-1.gif

ちなみに、フレアは規模の大きなほうから、Xクラス、Mクラス、Cクラス、Bクラスというように分類されています。Xクラスは昨年末から始まった黒点活動(サイクル24)ではまだ観測されていません。

今回、 HAARP のメーターが最大に反応したのは4月1日です。

太陽活動が起きてから地球に太陽からのあらゆる影響が到達するのが、まあ、太陽系の気象条件などで変わるのでしょうけれど、最大でも 100 時間以内くらいと見積もって、3月27日あたりから見ればいいのではないかと見てみますと、このようになっています。
左が3月27日、右が4月1日です。

27-31.png

確かに、フレアが発生していはいますが、最大が3月28日のCクラスの3.8というのは、太陽活動が活発な最近では大した規模のものではありません。今年の2月には、Mクラスが何度も頻発していたのに比べると、3月27日から4月1日という期間は、フレアの発生していない日さえあり、太陽活動は比較的穏やかだったと思われます。

こちらの、27日の太陽周期に合わせたデータプロットというページには太陽から出ている様々なもののデータがああります。

sun-27.gif

こんなものを見ても私に理解できるわけもないですが、それぞれの意味はわからないとして、「グラフの変動」だけを見てみても、3月27日から4月1日には特に変動はなさそうです。ただ、太陽X線(なんのことやらわかりませんが)というのが3月27日にやや大きいかなと。


というわけで、何を言いたいかというと、 HAARP のメーターは、太陽の活動に反応することもありますし、今回のように太陽活動とは関係なく反応することもあります。なので、 HAARP を研究なさっている方などは、今回のように太陽活動と関係していない HAARP の反応がある時の、その後に起きることをデータとして採取しておくと、後々に何かとわかりやすいかと思います。

私個人として HAARP が何かというのは今では推論としても意見は持っていませんが、国家がそれなりの予算を計上して設置してあるということは、まるで無意味でもないとは思います。

観察される場合は、 HAARP は超低周波の発生装置らしいですので、地震よりはむしろ、地滑り、氷河や氷床の崩壊(低周波での氷の破砕)、噴火、などをチェックされるのもよろしいかと思います。地震は世界での発生回数が多すぎて、観察対象に向かないと思います。

また、電離層を変化させる軍事計画という文書にある、1990年代初めに米軍から公式に発表された HAARP の初期の設置目的書類の中に、

・大気上空に電離層レンズを作り、強力な高周波エネルギー焦点を作ること。
・反射装置(ミラー)を作る目的で、上空90キロメートル以内の電離層に変化を与えること。


という項目もありますので、オーロラや空の変化の観察も楽しいかもしれません。
最近、ノルウェーのとか空の変なの多いですしね。

昨日も、北海道の室蘭に変なのが出てました。

20100401m03.jpg

私も調べたいですが、今は宇宙のことと昆虫の生態システムを調べるだけで手一杯です。

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2010年03月11日


80年前のスウェーデンを襲った大寒波の写真

1-sweden.jpg

▲ 1929年1月15日のスウェーデン・ヨンショーピング駅。強風と低温で、駅の看板とか彫像みたいものとか、いろいろなものが氷結しています。氷の厚さは平均で25cmから30cmだったとか





先日の2010年2月の災害 その1 - 豪雨と洪水という記事のコメントに、いつも記事を紹介して下さる Over60 さんが、「80年前のスウェーデンの寒波の写真」が掲載されているサイトのリンクを記して下さっていました。

これがなかかなすごくて、資料的にも珍しいものかもしれないので、ご紹介しておきたいと思います。
記事は、

Jönköping: Trafikstörningar på grund av nedisning 1929
ヨンショーピング:1929年の寒波による交通への干渉


というもので、スウェーデン語のブログです。
スウェーデン語はわかりませんが、Google翻訳 で英語を仲介させれば、何とか漠然とした内容程度はわかりますので、間違っていると思いますが、キャプションも適当につけておきます。

ちなみに、ヨンショーピング市というのは、 Wikipedia によると、スウェーデン南部にある人口8万人程度の都市だそうです。

jonkoping2.jpg

▲ 現在のヨンショーピング市。ヨンショーピング大学という大学のあたり。


1929年のヨンショーピングの寒波

1929年1月15日から1月17日までの3日間、激しい嵐と寒波がスウェーデン南部の街、ヨンショーピングに吹き荒れて、1月17日に嵐が収まった時には、街は完全に氷に覆われていたということらしいです。「雪」ではなく、「氷」に覆われるというあたりに迫力があります。

2-sweden.jpg

▲ 遠距離通信網のラインにカバーをかけている。全部で73とか。スウェーデンでは1929年に結構な遠距離通信網が発達していたんですね。


3-sweden.jpg

▲ 凍り付いた貨物列車。これはすごいですね。私は北海道生まれですが、こんなのは見たことない。


4-sweden.jpg

▲ 男手80人で少し使えるようになったホーム。他の大部分は埋もれたままだったようです。氷の地獄。これが雪だけなら、雪国ではよく見られる光景です。


5-sweden.jpg

▲ 1929年1月17日に嵐は止みましたが、その時には駅にあるものはすべて凍り付き、駅は使用できなくなっていました。この写真のは何が凍っているのだかよくわかりません。

-------

他にも上のブログには掲載されているのでご覧下さい。

ちなみに、この記事そのものは日付を見ると、ごく最近アップされたもののようで、「どうしてかな」と思ったら、スウェーデンでは今、この80年前の再来かと思われるような大寒波が続いているのだそうです。

全然報道されないのでわからなかったのですが、2月には寒波で非常事態宣言が出ています。このあたりに関しては、スウェーデンにお住まいの日本人の方のブログ「スウェーデンは今」の
スウェーデン中南部で寒波のため非常事態警報
に詳しいです。

ただ、このブログにある現在のストックホルムの写真(下)を見る限りは、1929年にヨンショーピング市を襲った寒波のほうが激しかったようにも見えます。

sweden-2010-02-22.jpg


今後、世界の気候が今年の冬のように「二極化」にも近い極端な気候分布になってくるとすると、80年前のヨンショーピング市のような光景がいろいろなところに現れるのかもしれません。

住んでいる周りがこんなふうになったらおもしろそう(おいおい)。


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2010年03月08日


2010年2月の災害 その2 - 広がる干ばつ

m32852-1.jpg

・雲南省石林県。干ばつでひび割れたダムの底の僅かな泥水に浸かる水牛(AFP)




いろいろな災害がありますが、これから私たち日本人を含めた世界中の多くの人々にもっとも影響するのが、食糧供給に直接結びつく、この「干ばつ」ではないかと思える部分はあります。

干ばつ状況に関しては報道ベースで確認できるところしかわからないわけですが、今現在、干ばつが非常に深刻になっている地域として、

・中国南西部
・ベネズエラ
・ベトナム
・ケニア


等が挙げられます。
特に、中国南西部とベトナムは共に農業地帯であるだけに、今後のアジアの食糧に関してかなり影響が出てくると思いますので、とりあえずこの2つの現在の状況などを。

ニュースはわかりやすいものとして、

中国

南西部で干ばつ被害が深刻化、被災者2600万人以上に―中国
レコードチャイナ 2010年03月04日

中国西南地方の深刻な干ばつ
大紀元日本 2010年03月08日

ベトナム

100年に1度の大干ばつが穀倉地帯を直撃=メコン上流の中国もダム放水できず - ベトナム
レコードチャイナ 2010年03月07日

などです。

ベトナムでは年初より、紅河という農業用水の確保に大事な川で、108年ぶり最低水位を記録ということも報告されていました。

これらの記事から文章を抜粋するだけで、今回の干ばつの激しさがわかります。
雲南省では2009年の秋と冬に作付けした作物の被害面積が90%にのぼり、その面積は、東京ドーム1426個分とのこと。これは雲南省だけの数字です。
また、大紀元日本の記事には、


雲南省では、雲南省政府は、今年3月、4月、5月の全省の水不足人口をそれぞれ792万人、951万人、1014万人と予想。干ばつの影響で秋冬作物の被害面積は9割に達している。山岳地域の秋まきも収穫の見込みがなく、ダム区作物の成長も芳しくない。全省秋まき作物の収穫は50%以上、サトウキビは20%以上の減産と予想されている。


とあり、人間と家畜の飲料水が不足していて、これは家畜の存亡に繋がることでもあり、農地の存続、また、人命と家畜の命の存続のどちらの方面から見ても非常に苦しい状況にあるようです。「この干ばつによる新たな食糧不足人口は331万人で、全省の秋夏期間には合わせて714・78万人の食糧が不足」すると予測されているそうです。中国では、雲南大部、四川南部、貴州西南部、広西チワン族自治区西北部などが特にひどい干ばつのようです。

ベトナムの干ばつに関しては、米国のタイムス誌で報告されたものがレコードチャイナに掲載されています。

(※)タイムス誌の報道は、Vietnam Feels the Heat of a 100-Year Drought(ベトナムが100年に1度の干ばつに見舞われている)

このベトナムの干ばつと中国の干ばつは関係しているようです。
ベトナムを通るメコン川には、その上流部に中国が8基のダムを持っていて、これを放流すれば下流の水不足解消が期待できるのだそうですが、しかし、前述のように、中国南部も深刻な干ばつに見舞われていて、下流への放水ができない状態で、そのためにベトナムでの干ばつに歯止めがかけらけない状態となっているようです。

なお、ベトナムの干ばつについて絶望的なラインはこの部分です。

  >ベトナム北部は今月末にも降雨が期待されるが、その他の地域については8月まで降らないとも予測されている。

多くの地域が8月まで雨が降らない予測だというのです。

現地の人々も大変だと思うのですが、しかし、この問題は多分、ほとんどダイレクトに私たちにも影響してくると思います。

なぜなら、現在の食糧価格というのは世界的なもので、投機行動などを含めて、広く世界に波及していくたぐいのものなので、アジアの干ばつが広がりそうだ、ということになってくると、どうにも先行きにはいろいろな動きも出てくるかもしれません。

こちらの表は、2002年のアジア主要国の米の生産量や輸出量を表したものです。

agia-come.gif

この中で、生産量は中国とインドが圧倒していますが、「輸出量」を見ますと、アジアでは、

1位 タイ
2位 インド
3位 ベトナム

と、ベトナムは3位となっていて、重要なコメの輸出国であることがわかります。

また、輸出国ではないですが、一昨年以来、頻繁にコメ不足が起きているフィリピンでは、エルニーニョによる天候の異常で深刻な農作への被害が拡大しているということが、Fire Earth の2010年の2月の災害の「Day Fifty-Three」のところに記載されていました。

コメの一大輸出国であるタイはどうなのかというと、詳しいことはわからないのですが、農耕地区である東北部で干ばつの被害が出る可能性のあるような気象状況が進行しているのかもしれません。なぜかというと、先日(2010年1月25日)、日本の損保会社である損害保険ジャパンが、「タイ東北部コーンケン県の干ばつによる農業従事者の被害に伴う損害を緩和するため」として、天候インデックス保険といものを発売していたからです。

損害保険ジャパン、タイ東北部の干ばつリスクを対象とした天候インデックス保険の発売

こういうものが存在しているということは、何らかがあるのかもしれないし、ないかもしれないですが、とりあえずタイのコメに被害が出るようなことになった場合、アジアの食糧事情はカオス化するように思います。この場合、「日本は自国でコメを作っているから大丈夫」という問題ではないようです。

まあ、いずれにしても、今進行している干ばつは、今のところ、「100年来の干ばつ」というようなことを言っていますが、メディアはすぐ「100年に一度」と使いたがるところがありますので、もしかすると、現代人類が経験したことのないような干ばつに突入していく可能性も感じないではないです。

何しろ、以前の記事で掲載しました、気象庁のデータの「気温の偏差」というものが示すように、今の気候分布はまさに「異常」なのです。

2010-01-kisho.jpg

▲ 気象庁の書類の中にある「2009年12月12日から2010年1月10日の30日平均気温平年偏差」の図。アジアとアフリカの干ばつ地域はこの中の「赤からオレンジ色の部分」、つまり通常よりも異常に高温の地区とその周辺に集中しています。


なお、前回記事で掲載した「洪水マップ」に、今回の記事で取り上げた干ばつのおおよその地域を示してみました。赤で囲った部分です。

2010-02-drought.jpg


また、ベネズエラと東アフリカの干ばつに関してのニュースは、

ベネズエラ
水没した村の姿を出現させたベネズエラの激しい干ばつ
Metro.co.uk 2010.02.26

東アフリカ
東アフリカが深刻な干ばつ
pinger.jp 2010年2月14日

「待望の雨」なく、東アフリカで飢餓悪化 NGOが警告
MSN産経ニュース 2009年12月18日

などにあります。

このままの状態で進むと、秋くらいには食糧の流通がえらいことになっているのでは・・・。
それに経済破綻などが加わると、えらいこっちゃですね。

また、現在でも毎日2万人以上の人たちが飢餓で亡くなっているのが現状で、この状態がさらに進んでしまう可能性もあります。

hunger_map.jpg

これは世界食糧計画のサイトにある Hunger Map (世界飢餓地図)ですが、今回の干ばつ地帯は、これまでにすでに飢餓が進んでいる地域であることがわかります。

干ばつの被害は原因も影響も長期である場合が多く、「2月の災害」としたのは不適当な感じもいたしますが、「今起きていること」の範疇として、あえてこのタイトルにさせていただきました。

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[追記] ベネズエラの干ばつのすごさがわかる写真

上の記事を書いた後、ナショナルジオグラフィックに、ベネズエラの干ばつの写真の特集が掲載されていました。

この写真は、干ばつ前(上)と干ばつ後(下)のものです。ダムの建設により水没した村の水が干ばつで消えてしまって、水没していた町が出現した様子です。なかなかすごい。

drought-side-view-1.jpg

特集記事は、

ベネズエラの干ばつ:乾燥と気温上昇
ベネズエラの干ばつ:消えたダム湖
ベネズエラの干ばつ:湖から現れた教会

などです。

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2010年03月02日


2010年2月の災害 その1 - 豪雨と洪水

Update - 今回の内容とは関係のない追記ですが、コメントで Over60 さんから昨日の NASA の発表が紹介していただいておりまして、それによると、先日のチリの地震で、なんと「地球一日の長さが短くなったかも」とのこと。下に追記しておきます。




2010年2月の災害をまとめてみようと、メモしていたものを整理していたのですが、「災害というだけの括りは一度では無理だ」と気づきました。

本当に災害が多いのです。もちろん、毎年災害はたくさんあるでしょうが、特に、雨や雪、そしてそれに伴う洪水の災害記事がものすごく多いのです。

2010年は、ハイチの地震やチリの地震などもあり、ひとつの災害での死者数平均では地震が圧倒しているのですが、しかし、一方で、今、世界でもっとも死者数の多い災害はダントツで飢餓です。世界食糧計画の発表が正しいのなら、毎日2万5千人が飢餓で死亡しているそうです(毎日ですよ)。年間だと、1000万人にも近い人が亡くなっている可能性があるようです。

飢餓の原因は政治や経済も絡んでいて様々ですが、天候も関係しているのは確かでしょう。豪雨、洪水、干ばつ、熱波、大雪、ハリケーンやサイクロンなどが農業に与える影響は大変に大きいと思います。

その中の豪雨と洪水が多発しているという現状はあまりよろしくないようには思います。

そんなこともあり、今回は2010年2月の災害のうちの「豪雨と洪水」に関してまとめてみます。2月だけでも、こちらで調べられるだけでもこんなにありました。「記事」というリンクがソースです。

また、洪水被害等は何日にも渡っての天候異変で起きるものが多く、下には日付がありますが、これは「主に報道された日」くらいの目安で、その前後に激しい豪雨や暴風雨に襲われ続けていると考えていただいていいと思います。

・ペルーのリマで豪雨(02.03) → 記事
・スペイン領グラン・カナリア島で暴風雨(02.04) → 記事
・メキシコで豪雨と地滑り(02.06) → 記事
・ペルーで豪雨。非常事態宣言(02.07) → 記事
・オーストラリアのクイーンズランド州で洪水(02.09) → 記事
・インドネシア西ジャワで洪水(02.15) → 記事
・サウジアラビアのメッカで洪水(02.16) → 記事
・オーストラリア・ニューサウスウエスト州で洪水(02.17) → 記事
・ギリシャ北部で豪雨(02.18) → 記事
・パキスタン西部のムザファラバードで洪水(02.20) → 記事
・ポルトガル領マデイラ島で記録的な豪雨(02.21) → 記事
・アルゼンチンのブエノスアイレスで洪水(02.22) → 記事
・スペインのファレス市で暴風雨(02.22) → 記事
・スペイン領テネリフェ島(カナリア諸島)で暴風雨(02.22) → 記事
・地震後のハイチで洪水被害(02.28) → 記事
・フランスとポルトガルとスペインなどに暴風雨(02.28) → 記事


three_cols.jpg

▲ サウジアラビアのメッカでの洪水。サウジアラビアは昨年以来、大洪水が度々起きているようです。


こうやって文字で羅列しても、多くてよくわかんないですよね。
私もそうでした。

なので、今日半日かけて(苦笑)、地図を作ってみました。
単なる世界地図にするより、「世界の飢餓状況の地図」と合わせてみました。
結構古いデータですが、もともとそれほど正確なデータが取れているというものでもないですので、飢餓の分布地域に関しては、なんとなくと見て下されば幸いです。

地図の色分けはこうなっています。

hunger-world.jpg

そして、これが飢餓状況の地図に重ねた洪水被害の分布です。
たった1ヶ月で、報道ベースに出る洪水がこれだけ起きたということになります。

2010-02-flood.jpg

カッコ内に「洪水」とか「豪雨」とかを一応記してありますが、雨と洪水は単に原因と結果の関係であるので、わけることには意味はなかったかもしれません。つまり、洪水が発生したところでは、どこでも「激しい雨が続いた」ということになります。

分布を見ていて、何となく一種の「ライン」のようになっているように見えたので、引いてみました。赤い太い線が私がラインに見えた部分です。

flood-line-2.jpg

これを見ると、

・メキシコからアルゼンチンまでのライン

・アフリカ北部からヨーロッパを通り、オーストラリアまでのライン


と、まあ大雑把ですが、豪雨地帯は曖昧なラインとなっていたようです。先日から天候のことを少しずつ勉強していることなどもあり、何か見えそうですが・・そこは素人。やはりわかりません。


それに加えて、アメリカとヨーロッパの大雪というのも加わるわけで、とにかく「水がたくさん地上に降り注いだ2月」だったというような感じです。

とはいえ、豪雨だけではなく、干ばつと同時に進行しています。
豪雨被害の多い南米でも、ベネズエラでは強烈な干ばつが起きていて、中国南西部でも、2ヶ月近く雨が降っていない地域があり、1000万人程度の人間と、たくさんの家畜たちの飲料水が危ぶまれています。

雲南・貴州を中心とする中国南西部が厳しい干ばつ (農業情報研究所 02月23日)

水没した村の姿を出現させたベネズエラの激しい干ばつ (Metro.co.uk 2010.02.26)


これは、まあ・・・やっぱり、今年は農業や農作が試練の時になるのではないのかなあという感じがどうしてもします。起きるとすると、世界的な食糧問題です。
他にもいろいろと農業と漁業に関しては、危険な兆候がたくさんあるのですよ。

この先、雪解けのシーズンを迎えますし、洪水はまだ続くように思います。

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[追記]チリの地震で地球の時間が短くなったらしいです・・・。

03月01日に NASA から下のニュースリリースがありました。

Chilean Quake May Have Shortened Earth Days
(チリの地震が地球一日の長さを短くしたかもしれない)

NASA 2010年03月01日

NASA の科学者であるリチャード・グロスという人が、2月27日のチリ地震の揺れの結果の変化を科学者仲間と計算したところ・・・「地球の1日の長さが1.26マイクロ秒(100万分の1.26秒)短縮したはずだ」という結果となったそうです。

今回の地震は2004年のスマトラ地震より規模は小さかったのですが、どうもスマトラではそれは起きずに、今回は起きたらしいです。

↑ 訂正。2004年のスマトラ地震でも、1日が100万分の2.68秒、短くなっていたそうです。そのメカニズムの違いが NASA のサイトに載っているんですが、わからないです。とりあえず、2004年のスマトラ地震と今回のチリ地震の2回の地震で、時間が100万分の3.94秒短くなったということでOKなのですかね。

こういうのはなんか地球に悪影響とかはないのですかね。
自転?・・・の問題?・・・とか・・・うーん、よくわかんないですが、とりあえず、これから時計と実際の時間は毎日100万分の1.26秒ずつズレていくということなんですかね。あー難しい。

昨年は地球の磁北が1年に64キロでロシアへ向かって移動中(ナショナルジオグラフィック 2009年12月25日)なんてニュースもあったし、地球の磁場とかも含めて、なんだかムチャクチャになってきたような感じもあります。

ポールシフトなどにならないように、がんばれ地球。

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