【異常気象と現象】 の記事一覧
2010年02月16日
気候について(番外) - 地球温暖化に固執する人々
ナショナルジオグラフィックは自然科学のことを比較的わかりやすく日本語で説明してくれるサイトとしては貴重です。いつのまにやら、テクノバーンの日本語版もなくなっていた今となっては、宇宙関係のアストロアーツとナショナルジオグラフィックは数少ない愛読サイトなのですが、しかし、ひとつだけ気になることがあって、ナショナルジオグラフィックは以前から「地球温暖化」という言葉を強く主張していましたが、最近「地球温暖化」という基本概念そのものが揺らいできているにも関わらず、まだかなり固執していて、それだけがどうにも違和感を感じます。
その違和感は記事を見れば、多くの方が感じるのではないかと思います。編集サイドの思い込みが強いか、あるいは「何となく無理をしている」かどちらかという感じはいたします。
たとえば、先日の2月15日にこういう記事がアップされていました。
・米の記録的豪雪、原因は地球温暖化?
この見だしだけを見ると、普通は、「そう言っている専門家たちの意見が出ているのだな」と思いますよね。内容を読まなければ、見出しの印象だけで「ああ、地球温暖化が進んでいるのだなあ」と思う人もいるかもしれません。では、その内容はどんなものか。
実際、記事の出だしは、
> 確証は得られていないが、この豪雪の原因は地球温暖化かもしれないという。
というような感じで始まります。
しかし、少し読み進めると「ん?」という違和感と共に、あることに気づくのです。
まず、記事には、ジョー・バスターディ氏というアメリカの気象学者のコメントが登場します。氏の言うことを要約すると、
・来年以降も1960〜1970年代頃のような寒冷で降雪量の多い冬が続く可能性がある
・しかし、今回の記録的な積雪は、昨年発生したエルニーニョが原因だろう
・地球の気候には温暖化と寒冷化のサイクルがある。今は厳しい冬が訪れるサイクルに入りつつあるのかもしれない
・地球のサイクルが変化していることは明らかだ。太平洋の水温は低下を続けており、大西洋も数年以内には同じ運命をたどるだろう
という感じとなり、この気象学者は「今、地球は寒冷化のサイクルに入ったのかもしれない」ということを繰り返し言っています。
そして、ここで「ナショナルジオグラフィックの記者の文章」が入ります。
> だが、今回の大雪の主な原因は地球温暖化にあり、来年以降も積雪量は増加を続けると考える科学者も多い。
なるほど。最初に出た気象学者のジョー・バスターディ氏は地球温暖化とは言っていなかったけれど、他にはたくさんいるということらしいということのようです。
そして、二人目のコメンテーターが登場します。
アメリカの全米自然保護連盟の気象学者のアマンダ・シュタウト氏という人です。
シュタウト氏はこう言います。
「温暖な気候は海水の蒸発量を増加させる。発生した大量の水蒸気が冬の嵐に水分を供給する源となり、気温が凝固点を下回れば暴風雪となる」
これは「降雨の仕組の一般論」で、地球温暖化とは関係ありません。
そして、「簡単に地球温暖化の影響によるものとは断定できない」と言った後に、こういうようなことを言っています。
・一冬の間にここまで大規模な豪雪となるのは極めてまれなことだ
・これは300〜400年に一度の記録的な降雪量だ
・今回アメリカを直撃している豪雪はエルニーニョに一因があると考えている
この人は現実的には原因探求を放棄している感もありますが、とりあえず「今年のアメリカには信じられないくらいたくさんの雪が降って、どうやら環境は大変なことになっている」と嘆いた後に、原因は「エルニーニョでは」と考えているだけのようです。
この人の言葉からもやはり「記録的豪雪の原因は地球温暖化だ」とは言っていないとしか読めない気がいたします。
インタビューはこのふたりのこれらのコメントだけで、どうしてここから「米の記録的豪雪、原因は地球温暖化?」とつけられるのかと思いますが、しかし、記事を書いた人は、最後に、
ただ、バスターディ氏は、「地球温暖化が進行中」という説にも一理あると考えているという。「だが、温暖化が現実かどうかを確かめるには、何年間も経過観察を続ける必要があるだろう。答えが出るのは20〜30年後だ」。
と付け加えて、何となく無理矢理、地球温暖化に含みを持たせて終わっています。これは要するに、専門家の意見を総合しているのではなく、記者の考えに過ぎません。
気象学者バスターディ氏の「答えが出るのは20〜30年後だ」というのは、「もう地球温暖化の話は勘弁してくれないか」と言っているようにも見えなくもないです。
オリジナル版はもっとスゴイ
日本語版はどういうわけか、英語版のオリジナル記事にある見だしを削除しているのですが、オリジナルはもっとすごい。
上のふたりのインタビューのすぐ上に、それぞれ、
Global Warming Fueling Snowstorms?
(地球温暖化が吹雪を煽っている?)
Waiting ... and Waiting ... for More Global Warming Evidence
(さらなる地球温暖化の証拠を掴むまで待ち続けます・・・)
と、もう「地球温暖化一色」となっているのです。(コメントしている人たちはそんなことを言っていないのに、です) 「Waiting ... and Waiting ... 」あたりには、もう執念さえ感じます。
しかし、上に書いた通り、どんなに見だしでそう書いても、ジョー・バスターディ氏もアマンダ・シュタウト氏もふたりともそんなことは言っていないのですよね。どうも、これを書いている Willie Drye さんという人の思い込みだけで記事が作成されている感じがいたします。
繰り返しになりますが、温暖化であるか、寒冷化であるかは、事実が大事であって、事実の方を尊重すればいいだけのことのはずです。これは本来は主義主張の問題ではないですからね。
なのに、実際には全世界でこのような「言っていないのにそういう記事にしてしまう」(あるいは、そのように読めてしまう)という風潮が続いているのはどうなんだろうと。
今回の上のふたりの専門家のインタビューの記事を正確にタイトルにすると、「米の記録的豪雪、原因はエルニーニョと地球寒冷化のサイクル?」となるのが普通だと感じるのですが・・・。
天候には様々な原因があり、前回書いた記事の内容、「北大西洋振動 (NAO)や、エルニーニョや太陽活動の影響、海流の変化などいろいろな原因があるらしく、気候を勉強していてわかるのは、地球の気候は「地球温暖化」というような大雑把な括りで説明できるほど単純ではないということのように思います。これだけは声を大にして言えます。
天気の勉強と予測というのは、人間が一生をかけて勉強しても相手に不足はないほど複雑で、また調べがいのあるものだと気づきました。なので、異常気象に関しても、少なくとも単一の理由で簡単に「これだからこうなる」とは言えないように思います。
タグ:地球温暖化
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異常気象と現象
2010年02月13日
気候を支配するものたち1 - 北大西洋振動 (NAO)
[※]どう簡単に書こうとしてもどうも難しくて、しかも、どんどんと長くなってしまって、はっきり言ってとてもわかり難くなってしまいました(苦笑)。でも、まあ書いたのでアップします。
前回記事で、いつもコメントをいただく Over60 さんから、季節 - 数十年スケールからみた気候システム変動という論文を紹介していただきました。日本大学文理学部地球システム科学科の山川修治という教授が書かれたもののようです。
これは、私のように気象に関しての概念がない人間にとっては大変に参考になるもので、気象や気候に興味のある方には是非読んでいただきたいと思います。簡単とは言い難いですが、「気候が作られていく理由や変化する理由」というものが漠然とながらもわかります。また、現在の異常気象の原因もこれで少しは理解できるかもしれません。宇宙からの影響がどうしたというようなことを先日、私は書きましたが、宇宙からの影響以前の知識として、こういう地球上の天候の一般知識を知ることがまずは大事かとも思います。
ちなみに、私などは気候変化の原因というと、エルニーニョ現象とか最近流行の北極振動くらいしか知らないのですが、気候変動に影響を与える現象として知られているものには、
・北極振動
・エルニーニョ・南方振動
・マドン・ジュリアン振動
・北大西洋振動
・太平洋数十年振動
・準2年周期振動
・対流圏準2年周期振動
・太陽活動
など、たくさんあるようです。
多くに「振動」という単語がつきますが、この文書によると「振動とは周期性をもって繰り返される現象のこと」だそうで、つまり、それぞれ周期の期間は違っても、「繰り返される」というもののようです。サイクルですね。最近、地球や宇宙を牛耳るあらゆることに「サイクルの存在」を感じますが、気象変動などにもサイクルが存在しているような感じを受けます。
今回から、この「季節 - 数十年スケールからみた気候システム変動」を少しずつ紹介したいと思います。私自身が、完全に無理解のところからスタートしているので、最後に行き着くには時間がかかるかもしれません。
今、世界で起きている異常な気象の原因や、あるいは、これからの地球の気象といったものを、私を含めた一般人がみんなで考えていくというのも、それはそれで楽しいことのように感じます。
今回は、私たちの住んでいる地球の「北半球」の気候形成に大きな役割を果たしているという、北大西洋振動という現象について。
なお、地球の気候(地域差になど)ができる基本的な理由ですが、「対流圏」と呼ばれる地表から上空12kmくらいまでの高さまでの空気の層があり、この層が「地域によって厚さが違う(赤道に近づくほど暑くなり、両極に行くほど薄くなる)ことで、空気の対流が起きて、気候の変化や地域差というものが起きるようです。
▲ 地球の対流圏というページにあった、宇宙から地表までの構造を示す図。気候はこの一番下の「対流圏」で起こされているとされています。
そして、気候の変動に影響すると考えられている大きな要素は、
・大気の構造と循環
・成層圏の循環
・太陽活動の影響
・海面水温変動が関連する数十年サイクルでの気候変動
などになっているようです。
北半球の大半の気候を司る北大西洋振動(NAO)
「離れた2つ以上の地域で気圧がシーソーのように伴って変化する現象」をテレコネクションというらしいのですが、すべての「振動」とつく現象はこのことによって起きているようです。「いくつかの地域で気圧がシーソーのように」、つまり、一方が高ければ一方が低いというように相関して変化することによって起きる現象です。
北大西洋振動も大気と海洋の相互作用によって発生するもので、起きる場所が違うだけで、エルニーニョ現象などの概念と同じようなものと考えるといいのかもしれません。
この北大西洋振動は、主に北半球の気候形成に大きく関係しているようで、たとえば、日本では「オホーツク海高気圧」というものが出現すると、初夏に低温下しやすいそうですが、その形成にも関与していることがわかってきています。
この北大西洋振動は、指数として数値化されていて、
・南北気圧差が平年値より大きいと正(プラス)のフェイズ
・南北気圧差が平年値より小さいと負(マイナス)のフェイズ
となるようで、これによって、偏西風(上空12〜16kmのところを吹いている強い西風)の強弱が変化し、正フェイズと負フェイズでは、真逆の気候になっていくようです。
▲ 地球科学のせかいというページにある、シンプルでわかりやすい偏西風の図。
冬には、特にヨーロッパや中東などが北大西洋振動によって、直接的な影響を受けるようなのですが、後述しますが、そのヨーロッパやユーラシア大陸の冬の気候が、夏の東アジアの気候にも影響するようで、このあたり、なかなか壮大な話なのです。
要するに、気候というのは原因をひとつずつ上に探っていくと、小さな1地域の天候でも、その原因はどんどん地球全体のレベルに向かっていくというような部分はあるようです。
いわゆる「地球温暖化」という概念はこの「北大西洋振動」の1988年頃からの「正フェイズが長く続いた状況下でのもの」のもとで作られた概念だったようにも思われます。正フェイズでは、ヨーロッパ、中東などでは高温と干ばつが進行し、ロシアや中国北部なども気温が上がるようです。逆に、この活動が負フェイズの場合はヨーロッパ諸国やロシア西部、北アフリカ、アラビア半島などは寒冷化していくようです。また、韓国や日本などの東アジアでも寒冷化した冬となる傾向にあるそう。
こういう事例が挙げられています。
前回の正フェイズ期間が、1988 ~ 1995 年と、わりと長いものでしたので、ひとつのパターンに入ると、十数年は同じ気候の傾向が続きやすいのかもしれません。
このグラフは 1865年から1995年までの約140年くらいの期間の北大西洋振動の状況です。プラスになっているところは「正フェイズ」で、マイナスになっているところは「負フェイズ」だと思われます。
わりと規則正しいサイクルになっているように私には見えます。上の説明にあてはめると、「北半球は大体、10年サイクルで寒くなったり暑くなったりしている」ということなのかもしれません。
(番外)上のグラフが「1865年から始まっている」ということにちょっと興味を覚えて、太陽黒点のグラフと比べてみましたが、これは特に連動性は感じませんでした。下のグラフが、1875年頃からの黒点の状況です。
北大西洋振動の状況から見る今後の天候
さて、今現在のヨーロッパの寒波の状況を見ると、少なくとも、北大西洋振動が「正フェイズ期間ではない」とは言えるような感じがします。そう思って調べてみましたら、北大西洋振動の現在の状況はネットで調べられるのですね。
Climate Prediction Centerというところで、過去4ヶ月間のNAO指数(北大西洋振動の指数)の推移を発表していました。
これが昨年10月から本日2月12日までの北大西洋振動の状況です。
やっぱり、マイナスですね。
昨年の12月からほぼ負フェイズのようです。
論文の中に記載されている「北大西洋振動が負フェイズの場合の世界の天候の傾向」は、
・地中海で雨が多くなる。
・ヨーロッパとロシアの西部で平年より寒くなる
・北アフリカやアラビア半島方面で大雨になりやすい
・シベリアと東アジアでは低温
・アメリカの北東部で低温
となるようです。
まあ・・・今、その通りになってはいます。
アメリカやヨーロッパの寒波のニュースは紹介するまでもないですが、他の地域の参考ニュースなどを少し。
・エジプト、豪雨による洪水 10人死亡(2010年1月21日)
・タンザニアで大洪水(2010年1月7日)
・東欧で寒波、マイナス35度を記録 死者40人以上に(2010年1月26日)
▲ エジプトの1月の洪水。北アフリカやサウジアラビアなどは最近、かつてはなかったような洪水が繰り返し起きる傾向にあります。
▲ タンザニアの北に位置するケニアでも1月に豪雨による大規模な洪水が発生しています。写真は、国連 Radioより。
などで、このまま負フェイズが続く状態だと、上の地域は今後も寒波や大雨などが続きやすいということかもしれません。また、前回の期間を考えますと、わりと長い間(10年くらい)、同じような傾向となるのかもしれません。
日本の例としては、2005 年 2 月に「正フェイズから負フェイズへ一転」した際に、
ということがあったようです。
なのでまあ・・・日本海側はまだまだ雪が降るのかもしれないですね。
日本の場合、オホーツク海高気圧というものが出現すると、 北日本の夏は涼しくなりやすいのだそうですが、この「オホーツク海高気圧の出現」にも、北大西洋振動が関与していることが最近わかったそうです。
また、「ユーラシア大陸や北極海における冬から春の雪氷状況は,アジアをはじめ各地域の夏季天候に影響を及ぼす」とあり、一見全然、日本の気候と関係ないようなユーラシア大陸や北極海あたりの降雪や寒冷状況も、日本の夏の気候に影響してくるみたいです。世界は繋がっております。
ユーラシア大陸や北極海の冬に雪や海氷が多いと、日本の初夏は涼しくなるとのことなので、今年の初夏は涼しいのかもしれません。
しかし、気候を左右するのはこれだけではないのですよ。
ご存じのエルニーニョ現象と呼ばれる南太平洋での海面の気圧の現象である南方振動や、北極と北半球中緯度地域の気圧が逆の傾向で変動する「北極振動」という現象や、偏東風の波動、そして、さらには成層圏の対流の問題、太陽からの影響の問題なども絡んで気象は変化していくのだそうで・・・ひぃぃぃぃぃぃ!
こんなに複雑に絡み合っているものに対して、気象家の人たちは「長期予測」という形で天気を予測して発表しているのですね。
・・・・・・できるのか?
本当に長期予測ってのはできるのか、おい!(アントニオ猪木風)
というわけで、次回はアジアとオーストラリアの気候変動に影響を及ぼす「マドン・ジュリアン振動」と、北大西洋で発生するハリケーン(アメリカなどが影響を受ける)に関係しているといわれる「偏東風波動」について書けたら書きます。これがなかなか複雑なので、いつアップできるかわかりません。
もう何のブログだかわからなくなってきた・・・(苦笑)。
前回記事で、いつもコメントをいただく Over60 さんから、季節 - 数十年スケールからみた気候システム変動という論文を紹介していただきました。日本大学文理学部地球システム科学科の山川修治という教授が書かれたもののようです。
これは、私のように気象に関しての概念がない人間にとっては大変に参考になるもので、気象や気候に興味のある方には是非読んでいただきたいと思います。簡単とは言い難いですが、「気候が作られていく理由や変化する理由」というものが漠然とながらもわかります。また、現在の異常気象の原因もこれで少しは理解できるかもしれません。宇宙からの影響がどうしたというようなことを先日、私は書きましたが、宇宙からの影響以前の知識として、こういう地球上の天候の一般知識を知ることがまずは大事かとも思います。
ちなみに、私などは気候変化の原因というと、エルニーニョ現象とか最近流行の北極振動くらいしか知らないのですが、気候変動に影響を与える現象として知られているものには、
・北極振動
・エルニーニョ・南方振動
・マドン・ジュリアン振動
・北大西洋振動
・太平洋数十年振動
・準2年周期振動
・対流圏準2年周期振動
・太陽活動
など、たくさんあるようです。
多くに「振動」という単語がつきますが、この文書によると「振動とは周期性をもって繰り返される現象のこと」だそうで、つまり、それぞれ周期の期間は違っても、「繰り返される」というもののようです。サイクルですね。最近、地球や宇宙を牛耳るあらゆることに「サイクルの存在」を感じますが、気象変動などにもサイクルが存在しているような感じを受けます。
今回から、この「季節 - 数十年スケールからみた気候システム変動」を少しずつ紹介したいと思います。私自身が、完全に無理解のところからスタートしているので、最後に行き着くには時間がかかるかもしれません。
今、世界で起きている異常な気象の原因や、あるいは、これからの地球の気象といったものを、私を含めた一般人がみんなで考えていくというのも、それはそれで楽しいことのように感じます。
今回は、私たちの住んでいる地球の「北半球」の気候形成に大きな役割を果たしているという、北大西洋振動という現象について。
なお、地球の気候(地域差になど)ができる基本的な理由ですが、「対流圏」と呼ばれる地表から上空12kmくらいまでの高さまでの空気の層があり、この層が「地域によって厚さが違う(赤道に近づくほど暑くなり、両極に行くほど薄くなる)ことで、空気の対流が起きて、気候の変化や地域差というものが起きるようです。
▲ 地球の対流圏というページにあった、宇宙から地表までの構造を示す図。気候はこの一番下の「対流圏」で起こされているとされています。
そして、気候の変動に影響すると考えられている大きな要素は、
・大気の構造と循環
・成層圏の循環
・太陽活動の影響
・海面水温変動が関連する数十年サイクルでの気候変動
などになっているようです。
北半球の大半の気候を司る北大西洋振動(NAO)
「離れた2つ以上の地域で気圧がシーソーのように伴って変化する現象」をテレコネクションというらしいのですが、すべての「振動」とつく現象はこのことによって起きているようです。「いくつかの地域で気圧がシーソーのように」、つまり、一方が高ければ一方が低いというように相関して変化することによって起きる現象です。
北大西洋振動も大気と海洋の相互作用によって発生するもので、起きる場所が違うだけで、エルニーニョ現象などの概念と同じようなものと考えるといいのかもしれません。
この北大西洋振動は、主に北半球の気候形成に大きく関係しているようで、たとえば、日本では「オホーツク海高気圧」というものが出現すると、初夏に低温下しやすいそうですが、その形成にも関与していることがわかってきています。
この北大西洋振動は、指数として数値化されていて、
・南北気圧差が平年値より大きいと正(プラス)のフェイズ
・南北気圧差が平年値より小さいと負(マイナス)のフェイズ
となるようで、これによって、偏西風(上空12〜16kmのところを吹いている強い西風)の強弱が変化し、正フェイズと負フェイズでは、真逆の気候になっていくようです。
▲ 地球科学のせかいというページにある、シンプルでわかりやすい偏西風の図。
冬には、特にヨーロッパや中東などが北大西洋振動によって、直接的な影響を受けるようなのですが、後述しますが、そのヨーロッパやユーラシア大陸の冬の気候が、夏の東アジアの気候にも影響するようで、このあたり、なかなか壮大な話なのです。
要するに、気候というのは原因をひとつずつ上に探っていくと、小さな1地域の天候でも、その原因はどんどん地球全体のレベルに向かっていくというような部分はあるようです。
いわゆる「地球温暖化」という概念はこの「北大西洋振動」の1988年頃からの「正フェイズが長く続いた状況下でのもの」のもとで作られた概念だったようにも思われます。正フェイズでは、ヨーロッパ、中東などでは高温と干ばつが進行し、ロシアや中国北部なども気温が上がるようです。逆に、この活動が負フェイズの場合はヨーロッパ諸国やロシア西部、北アフリカ、アラビア半島などは寒冷化していくようです。また、韓国や日本などの東アジアでも寒冷化した冬となる傾向にあるそう。
こういう事例が挙げられています。
1997 年 1 月、オランダでは 11 年ぶりに伝統の 200 km 運河スケート大会が開催された。それまでの 10 年間は NAO 正フェイズが優勢で、暖冬続きであったが、この冬は前年の 12 月から NAO 負フェイズへ転じ、久々の厳冬になった。
前回の正フェイズ期間が、1988 ~ 1995 年と、わりと長いものでしたので、ひとつのパターンに入ると、十数年は同じ気候の傾向が続きやすいのかもしれません。
このグラフは 1865年から1995年までの約140年くらいの期間の北大西洋振動の状況です。プラスになっているところは「正フェイズ」で、マイナスになっているところは「負フェイズ」だと思われます。
わりと規則正しいサイクルになっているように私には見えます。上の説明にあてはめると、「北半球は大体、10年サイクルで寒くなったり暑くなったりしている」ということなのかもしれません。
(番外)上のグラフが「1865年から始まっている」ということにちょっと興味を覚えて、太陽黒点のグラフと比べてみましたが、これは特に連動性は感じませんでした。下のグラフが、1875年頃からの黒点の状況です。
北大西洋振動の状況から見る今後の天候
さて、今現在のヨーロッパの寒波の状況を見ると、少なくとも、北大西洋振動が「正フェイズ期間ではない」とは言えるような感じがします。そう思って調べてみましたら、北大西洋振動の現在の状況はネットで調べられるのですね。
Climate Prediction Centerというところで、過去4ヶ月間のNAO指数(北大西洋振動の指数)の推移を発表していました。
これが昨年10月から本日2月12日までの北大西洋振動の状況です。
やっぱり、マイナスですね。
昨年の12月からほぼ負フェイズのようです。
論文の中に記載されている「北大西洋振動が負フェイズの場合の世界の天候の傾向」は、
・地中海で雨が多くなる。
・ヨーロッパとロシアの西部で平年より寒くなる
・北アフリカやアラビア半島方面で大雨になりやすい
・シベリアと東アジアでは低温
・アメリカの北東部で低温
となるようです。
まあ・・・今、その通りになってはいます。
アメリカやヨーロッパの寒波のニュースは紹介するまでもないですが、他の地域の参考ニュースなどを少し。
・エジプト、豪雨による洪水 10人死亡(2010年1月21日)
・タンザニアで大洪水(2010年1月7日)
・東欧で寒波、マイナス35度を記録 死者40人以上に(2010年1月26日)
▲ エジプトの1月の洪水。北アフリカやサウジアラビアなどは最近、かつてはなかったような洪水が繰り返し起きる傾向にあります。
▲ タンザニアの北に位置するケニアでも1月に豪雨による大規模な洪水が発生しています。写真は、国連 Radioより。
などで、このまま負フェイズが続く状態だと、上の地域は今後も寒波や大雨などが続きやすいということかもしれません。また、前回の期間を考えますと、わりと長い間(10年くらい)、同じような傾向となるのかもしれません。
日本の例としては、2005 年 2 月に「正フェイズから負フェイズへ一転」した際に、
新潟では 1986 年以来 19 年ぶりの豪雪となり,また青森でも 1977 年以来 28 年 ぶりに豪雪対策本部が設置された。青森の累積降雪量記録は 1005 cm に達し,1985 ~ 86 年の1263 cm,1998 ~ 99 年の 1033 cm,2000 ~ 01 年の 1027 cm に匹敵する積雪となった。
ということがあったようです。
なのでまあ・・・日本海側はまだまだ雪が降るのかもしれないですね。
日本の場合、オホーツク海高気圧というものが出現すると、 北日本の夏は涼しくなりやすいのだそうですが、この「オホーツク海高気圧の出現」にも、北大西洋振動が関与していることが最近わかったそうです。
また、「ユーラシア大陸や北極海における冬から春の雪氷状況は,アジアをはじめ各地域の夏季天候に影響を及ぼす」とあり、一見全然、日本の気候と関係ないようなユーラシア大陸や北極海あたりの降雪や寒冷状況も、日本の夏の気候に影響してくるみたいです。世界は繋がっております。
ユーラシア大陸や北極海の冬に雪や海氷が多いと、日本の初夏は涼しくなるとのことなので、今年の初夏は涼しいのかもしれません。
しかし、気候を左右するのはこれだけではないのですよ。
ご存じのエルニーニョ現象と呼ばれる南太平洋での海面の気圧の現象である南方振動や、北極と北半球中緯度地域の気圧が逆の傾向で変動する「北極振動」という現象や、偏東風の波動、そして、さらには成層圏の対流の問題、太陽からの影響の問題なども絡んで気象は変化していくのだそうで・・・ひぃぃぃぃぃぃ!
こんなに複雑に絡み合っているものに対して、気象家の人たちは「長期予測」という形で天気を予測して発表しているのですね。
・・・・・・できるのか?
本当に長期予測ってのはできるのか、おい!(アントニオ猪木風)
というわけで、次回はアジアとオーストラリアの気候変動に影響を及ぼす「マドン・ジュリアン振動」と、北大西洋で発生するハリケーン(アメリカなどが影響を受ける)に関係しているといわれる「偏東風波動」について書けたら書きます。これがなかなか複雑なので、いつアップできるかわかりません。
もう何のブログだかわからなくなってきた・・・(苦笑)。
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異常気象と現象
2010年02月10日
カオス化する気候 2 - 迷宮入りするその原因
Update - リオのカーニバル直前のブラジル・リオデジャネイロからものすごいニュース。リオはサハラ砂漠を超えて地球上で最も暑い都市となったようです。
一番下に追記いたしました。(02.11)
▲ ナショナルジオグラフィックの2月10日の記事、“スノーマゲドン”、米大西洋岸の大雪よりワシントン周辺地域。広い範囲で真っ白になっています。
前回記事で、アメリカやヨーロッパなどの大変な寒波と大雪のことを書きましたが、しかし、そこでも少しふれたように、寒波の逆ともいえる「普通ではない暖かさ」が問題となっている地域もたくさんあります。最近でも、中国南部で異常高温…雲南で気温30度超、海南は夏入り宣言(サーチナ 02月04日)や、バンクーバーに桜、1カ月早い開花(02月05日 朝日ドットコム)、などのように、異常な暖かさがニュースになっていることはわりと多いです。
でまあ、最近薄々と感じるのは、実は今、「地球に一貫している気候の方向性などないのではないのか」ということかもしれません。地球全体で見ると、少なくとも短期間で向かっているのは、一方向の「温暖化」や「寒冷化」ではないと思わざるを得ません。
タイトルに「カオス」とつけたのはこれが理由です。
つまり、今、地球の気候や気温は混沌と変化してきていると思う他はないと感じるのですね。
さて、その理由は専門家の方などの意見もありますでしょうが、そのあたりを斟酌しつつ、私個人として次の3つは思います。
・気流の変化
・海流と海水温の変化
・宇宙線や太陽活動などの影響(これは未知)
などのどれか、あるいは全部関係あるのではないかとは思っていたりはします。
気流や海流の変化には「地球の磁場」というものが加わっている気がするのですが、これらを含めた自然現象などのことをいろいろと調べていくうちに、私たちがどうしても突き当たるひとつのキーワードがあります。
たとえば、上の海流や気流のことを知りたいと思って、北極振動やエルニーニョ現象やダイポールモード現象などの説明を読んだとします。今、適当に並べた3つですが、この3つにも、そして、多くの自然環境現象の説明に共通することがあります。それは何だと思われますか?
それはこの赤字の部分の概念です。
→ 北極振動が始まる原因は現時点でははっきりしておらず・・・(北極振動)
→ 根本的な原因はいまだに詳しく解明されていない・・・(エルニーニョ)
→ なんらかの理由でインド洋で南東貿易風が強化されると・・・(ダイポール)
要するに、「何もかもよくわかっていない」ということが共通するキーワードのようなのです。どうしてこんなに地球の自然現象の根本が解明できていないのかというのは、さらに突っ込むと、こういう記事にも突き当たり、今の「(特に科学アカデミーの)人たちの考えの根幹」というものへと思いが至ります。
・地球の磁場の変動、原因は海流か?(ナショナルジオグラフィック 2009年07月23日)
地球の磁場の変動の原因のことで大騒ぎになったという記事ですが、注目すべきなのは、この理論の真偽などではなく、「地球物理学者たちはまだこんな基本的な部分において論争している」という事実。
つまり、「地球の磁場の変動はどうして存在するのか」という地球物理の根本ともいえそうな部分に関して、いまだに漠然とした概念も確立されていないということを私は知ってしまったわけで、驚くというのか、微妙な感じを受けるのです。
そしてまあ・・・ここからはオカルト領分にもなるかとは思いますが、そこにたどり着けない根本の理由が、上のナショナルジオグラフィックの記事の中の記述に説明があると思うのです。
この部分です。
地球の磁場といえば、一般的には地球内部にある外核の対流運動(ダイナモ)が発生源であると考えられている。
とこの記事にはあります。
要するに、地球の磁場は地球が内部で自分で作っていると。
他には何の要素(宇宙など)も荷担していないと。
地球の周囲にはヴァン・アレン帯などと呼ばれる放射線の帯みたいな巨大な陽子とか電子の群れが周遊していて、これは一般的に地球の磁場に捕らえられているとされています。こういうのも、地球が自分で作った磁場で制御しているものだと。
なんというか、「全部、地球が自力で生み出して自力で運営している」という「地球エライ説」のような感じでしょうか。
現在までの地球物理学に関しての一般的な考えはこのような感じだと思います。
私は理科系のオンチなので、自分なりの書き方しかできませんが、地球のこの数十億年の歴史は、公式な、あるいは教科書的な書き方だと、
1. ビッグバンの後に地球が生まれる
2. 地球の核の対流運動で磁場が発生する
3. その磁場が地球の海流や気流、あるいは地球周囲の宇宙まで支配する
というような感じの意見に近いようです。
ここには「宇宙の影響」という概念が本当に出てこないのですよ。
まあ、私も、地球の事象が何もかも宇宙に関連すると思っているわけではないですが、最近の様々な宇宙や太陽に関する発見などを見ていると、少なくとも地球の上の生き物の運命は宇宙全体どころか、わりと近い太陽あたりでも牛耳る(CMEによる文明の破壊)ことができるし、超新星爆発なんぞが起こると生物の大量絶滅までさせられる(参考記事)。
そこまで大きな影響を持つ宇宙が、仮に何の統合性もない単なる空間だとしても、そこに地球が漂っている限り、影響は免れないと思うのです。
地球が、宇宙から無秩序(のように見える)に放たれる宇宙線やガンマ線の影響から永遠に逃れることはできないことを見ても、地球という星は、まずは太陽と太陽系からの影響、そして、次に天の川銀河あたりからの影響、その外側からの影響にいたるまで、一貫して地球は宇宙の影響の下にあると考えざるを得ない、と考えるのが昨今の偽らざる私の心境ではあります。多分、地球の環境にもそれが一番影響しているのではないかという感じがしてきています。
具体的には
・宇宙線の影響は、雲の生成、雷の発生、地震、などに関係ある
とは思っていて、また、
・太陽活動、あるいは(未知の)宇宙線が人間の精神活動に影響を与える
ということくらいまでは思っていますが、実はもっともっと広域にわたる関係もないではないかもしれないなあ、と今は思っています。
実際には、「宇宙から」という言葉を出すだけで、トンデモだ、オカルトだ、というような感じの風潮はあるので、私のような素人はいいとしても、科学者の方ならその類の研究や発言には慎重にならざるを得ないというのは理解はできますが。
話を戻すと、異常気象のことなどを調べていて、最近、根本的な問題であると思われる「そもそも気候とはどうして存在するのか」ということが今ひとつわかりません。
北半球や南半球などの大まかな季節に関しては、国立科学博物館の宇宙の質問箱 - 季節はどうしてできるのですか?に、私などにもわかりやすい回答がありますが、「隣り合った国でまるで違う気候、あるいは同じ国の中でも違う気候」などはどうして発生するのかとか、いろいろと疑問はあります。
過去記事にも書いたように、私自身、人類を含む次の生物の大量絶滅は始まるか、あるいはもう始まっているとは考えていて、暗いといえば暗い情熱ではあるのですが、そのことを知りたいという願望から離れられないというのは事実です。
なんか地球の変貌シリーズとごっちゃになってきてしまいました。
[追記] アメリカの大雪ですが、今日のAFPの記事によりますと、連邦政府の機能の麻痺にまで至ってきているようです。
雪って政府機能をクラッシュさせることができるのですね。
地震やハリケーンと違って、あまり死者や建物被害を出さずに社会機能を麻痺させられるのが雪のすごいところだと思いました。
[追記2]ブラジル・リオにとんでもない熱波
・リオに50年ぶり最悪の熱波、体感気温は50度以上 (AFP 2010年02月11日)
> 9日には気温が摂氏46.3度を記録し、サハラ砂漠の33度を超えて地球上で最も暑い都市となった。体感温度は50度以上にもなる。
とのこと。
これはすごい。
記事を読むとビーチが大盛況のようですが、ここまでの熱さだとしむしろ太陽に当たらない方がいいのでは。
ちなみに、原因は「熱波の原因は、エルニーニョ現象のため雲ができないことだ」と書かれてあります。しかし、そのエルニーニョ自体はどうして起きるのか、上の記事にもありますが、よくわかっていないのです。
そういえば、ブラジルと同じ南米のベネズエラでは大統領が電力供給に関して非常事態宣言を出しています。
タグ:地球と宇宙
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異常気象と現象
2010年02月07日
カオス化する気候 - 豪雪と異常高温が混在する世界
▲ 氷に覆われたポーランドのオーデル川(記事)。このまま雪解けになると洪水が予想されるらしいです。
日本でもここ数日、大雪の被害や影響などの報道を目にしますが、海外の一部では昨年12月から寒波と降雪は異常な事態に突入し続けています。特にひどいのは、ヨーロッパの一部、アメリカ合衆国、中国、モンゴルなどですが、そのすごさはここに来て単なる異常というのを越えて、カオス化している感じがあります。
たとえば、アメリカでは次第に都市機能に影響が出て来ています。
今朝のアメリカmsnbcの記事(日本語記事)の冒頭の表現などで、いかに現在のアメリカを襲っている嵐がすさまじいものかわかるような気がします。
米ミッドアトランティック地方が猛吹雪に見舞われている。水分を含んだ重い積雪で電線がたれ落ち、電柱や木々が倒れ、数十万件が停電となっている。
これらの地方の多くの店ではミルク、パン、雪かき用のスコップ、ドライブウェイ用の塩など多くの品物が売り切れているという。
これらの地方の多くの店ではミルク、パン、雪かき用のスコップ、ドライブウェイ用の塩など多くの品物が売り切れているという。
という状態のようで、私は豪雪地帯で生まれ、少年時代を過ごしましたが、「数十万件が停電」というような嵐というのはあまり想像がつかないのです。今回のアメリカではホワイトハウスを含む首都近辺でも起きていることなので、かなり混乱しているのではないでしょうか。
そのワシントンでは、米首都で観測史上最高の大雪の可能性というようなニュースが出て来ていますが、すでに先週の時点で米国全域の降雪量は記録的なものになりつつあります。
その降雪量。
この図は先週1月31日時点のものですが、 Fire Earth に掲載されていたものです。水色から紫の色のついたところが雪に覆われている地域で、この時点で全米の約70%を雪が覆っていて、今年の記録となっています。
雪の深さは、全米で、
平均: 19.1 cm
最小: 0.0 cm
最大: 2341.7 cm
とのこと(2月1日集計分)。
このままだと春には洪水の懸念
雪はそれ自体が被害の原因となるわけですけれど、アメリカなどの場合は、これから春にかけての雪解けの問題も大きいようです。
ポーランドでは30年ぶりの大雪に見舞われているのですが、「ポーランド全域では深刻な水害の危機に直面している」という記述があります。
この「通常の量を超えた雪の雪解けによる洪水」の問題は平野の多い地域なら全世界どこでも同じはずで、アメリカでは、昨年の春にもノースダコタ州など複数の州で雪解け水での大洪水を起こしています(米ノースダコタ州洪水、3万人が家失う恐れ(AFP 2009年03月28日)など)。そして、今年は明らかに昨年よりは雪は各地で多くなっています。
▲ 2009年3月の米国ノースダコタ州の洪水では3万人に影響があったとされています。原因は雪解けによる川の増水でした。
「今後もう春は来ない」というなら洪水の心配はあまりないでしょうが、例年のようにこれから先に春が訪れた場合、雪に慣れていない地域では今度は洪水や水害が避けられないようです。
他に記録を塗り替えるような雪に見舞われている地域としては、
・30年ぶりの大雪に見舞われたポーランド
・スイスやドイツの豪雪
・東欧、ウイグル
・フランス
・スペインで50年ぶりの雪
・中国では59年ぶりの積雪
・イギリスでは30年ぶりの豪雪
などがあります。
しかし、実は世界は寒いだけではないのです。世界全体を見ると、中国やカナダ、北極圏などの異常高温地域があったり(冬季オリンピックのあるカナダ・バンクーバーでも暖かくて桜が咲いてしまったようです)、南米やアフリカの異常豪雨が1カ月以上続いていたり、気候は大規模に変化しています。
▲ こちらの記事に載せていだいた気象庁の「北半球中緯度帯の顕著な寒波について」という書類の中にある「2009年12月12日から2010年1月10日の30日平均気温平年偏差」の図。この冬、世界では異常に寒い地域と暖かい大気が混在しているようです。
長くなってきたので、今回の記事はここで切りますが、次の記事では続きにふれてみたいと思います。また宇宙線だの太陽などが出てきて怪しい記事になるかもしれませんが(苦笑)、雲や気流の生成などを含めての「そもそも気候を左右するものは何か」ということなどを考えてみたいと思います。
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[追記]上の記事とは関係ないですが、Fire Earthに、先日、2月3日に噴火した海底火山、福徳岡ノ場の映像が出ていました。煙を出している様子が伺えます。
場所も今回初めて正確に知りました。
このあたりだそうです。
[追記2] 本日、2月7日、太陽でこの数年では最大の回数のフレアが発生していたようです。
・宇宙天気情報センター 2010/02/07 15:00 更新
Cクラスフレアが7回、Mクラスフレアが3回発生したようで、まあ・・・先日の記事「月や太陽フレアと地震についてのこと」で「フレアと地震の関係を研究するような資料がないわけでもない」というようなことを書いた手前、一応追記しておきます。
▲ 宇宙天気情報センターのトップページより。フレア予測が上から2番目のオレンジ・レベルに上がっています。
午前11時頃には「M6.4」という中規模フレアが発生した模様で、「M5以上の規模のフレアの発生は、2007年6月以来、2年8カ月ぶりです」とのことで、太陽活動はかなりのペースで大きくなってきているようです。
タグ:記録的大雪
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異常気象と現象
2009年12月21日
雪は降る。あなたは来ない
私は北海道の、しかも豪雪地帯だったところで生まれ、子どもの頃を過ごしているので、「冬に雪がたくさん降る」ということに関しては、ある程度、当たり前の風景なのですが、しかし、やはり場合によっては大変なようです。
この冬は、まだ12月だというのに、世界各国から豪雪のニュースが出ていて、アメリカでは昨日、ついにワシントンで非常事態宣言が出されています。
非常事態宣言というからには、10メートルくらい積もったのかと思いましたが、ニュースによると、数十センチ。
「その程度で非常事態宣言とは、生ぬるいわ!」と鼻で笑っていたのですが、YouTubeなどを見ると、それなりに大変なようです。
現在まで、他の国では、ヨーロッパの多くの地域、中国、ロシアなどで豪雪で社会機能の麻痺が報告されています。日本の日本海側の雪もすごいようですね。イギリスでは、フランスとを繋ぐ高速鉄道が寒波のため無期限運行停止となっています。
それぞれのニュースのリンクです。
・米北東部で記録的な大雪、ワシントンD.C.も40センチの積雪(AFP 2009.12.21)
・大寒波でユーロスターが全面運休、クリスマス休暇は大混乱(AFP 2009.12.21)
・大雪・地震…世界で自然災害が相次ぐ(中央日報 2009.12.21)
・大雪:山形・鶴岡で100センチ…12月の観測史上最高(毎日新聞 2009.12.21)
・欧州で大雪、エッフェル塔も真っ白(AFP 2009.12.18)
・モスクワに突然の大雪、「予報外れ」に市長が激怒(AFP 2009.12.08)
・中国、大雪で38人死亡(AFP 2009.11.13)
以前、こちらの記事で、洪水の時代ということについて書きましたが、まあ、雪も水からできているので、「夏は雨で冬は雪」ということなのでしょうかね(なんという単純な比喩)。
何にしても、「水の時代」を予見させるような大雪被害の続出ではあります。
地域にもよりますが、一般的には北半球の降雪のピークは1月から2月ですので、これからも豪雪のニュースは続くのかもしれません。
地球が完全に凍結するまで(そんなに続くのかよ)。
▲ このままずーっと雪が降り続けちゃって、6億年くらい前の地球の全地球凍結みたいになっちゃうと寒くてイヤですね。でも、この時でも生物は絶滅しなかったようですので、「人類」という枠ではともかく、生命体そのものに関しては何とかなると思われます。
ちなみに、タイトルは歌の歌詞で、子どもの頃聴いたような・・・と、YouTubeで探したらありました。アダモという人の歌でした。30年くらい前のようです。
この冬は、まだ12月だというのに、世界各国から豪雪のニュースが出ていて、アメリカでは昨日、ついにワシントンで非常事態宣言が出されています。
非常事態宣言というからには、10メートルくらい積もったのかと思いましたが、ニュースによると、数十センチ。
「その程度で非常事態宣言とは、生ぬるいわ!」と鼻で笑っていたのですが、YouTubeなどを見ると、それなりに大変なようです。
現在まで、他の国では、ヨーロッパの多くの地域、中国、ロシアなどで豪雪で社会機能の麻痺が報告されています。日本の日本海側の雪もすごいようですね。イギリスでは、フランスとを繋ぐ高速鉄道が寒波のため無期限運行停止となっています。
それぞれのニュースのリンクです。
・米北東部で記録的な大雪、ワシントンD.C.も40センチの積雪(AFP 2009.12.21)
・大寒波でユーロスターが全面運休、クリスマス休暇は大混乱(AFP 2009.12.21)
・大雪・地震…世界で自然災害が相次ぐ(中央日報 2009.12.21)
・大雪:山形・鶴岡で100センチ…12月の観測史上最高(毎日新聞 2009.12.21)
・欧州で大雪、エッフェル塔も真っ白(AFP 2009.12.18)
・モスクワに突然の大雪、「予報外れ」に市長が激怒(AFP 2009.12.08)
・中国、大雪で38人死亡(AFP 2009.11.13)
以前、こちらの記事で、洪水の時代ということについて書きましたが、まあ、雪も水からできているので、「夏は雨で冬は雪」ということなのでしょうかね(なんという単純な比喩)。
何にしても、「水の時代」を予見させるような大雪被害の続出ではあります。
地域にもよりますが、一般的には北半球の降雪のピークは1月から2月ですので、これからも豪雪のニュースは続くのかもしれません。
地球が完全に凍結するまで(そんなに続くのかよ)。
▲ このままずーっと雪が降り続けちゃって、6億年くらい前の地球の全地球凍結みたいになっちゃうと寒くてイヤですね。でも、この時でも生物は絶滅しなかったようですので、「人類」という枠ではともかく、生命体そのものに関しては何とかなると思われます。
ちなみに、タイトルは歌の歌詞で、子どもの頃聴いたような・・・と、YouTubeで探したらありました。アダモという人の歌でした。30年くらい前のようです。
タグ:豪雪被害
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異常気象と現象
2009年12月16日
なんとなく活発化してきている太陽
地上に普通に暮らしていると、太陽がどうなっているかなどわかるわけもないわけですが、今はインターネットで多少はわかるようになっています。もしかしたら、私たちは過去にもボーッと暮らしつつも小規模なCME(太陽からのコロナガス噴出現象)などの直撃を何度も受けていたのかもしれないです。
さて、サイクル24に入ってからもほとんど活動が活発化しなかった太陽ですが、ここにきて少しずつ黒点数を増やしつつ、活動を盛んにしてきているようです。
宇宙天気情報センターによれば、今日、12月16日に、「1035」と番号付けされた黒点からフレア活動とCMEが起きていたようです。
▲ 左上の光がCME。黒点1035から噴出していると考えられます。上のGIF動画はこちらにあります。
フレアの規模はCクラスと中規模。フレアの規模は、A・B・C・M・Xと5段階にわけられていて、Xが最大となっています。
今回のCMEは、宇宙天気ニュース12月16日の記事によりますと、
1035黒点群は、太陽のほぼ中心線上にあることから、
飛び出したガスは地球へやって来る可能性が高いです。
地球への到達は3〜4日後、19〜20日くらいでしょうか。
オーロラ活動の活発化や、磁気嵐の発生が考えられます。
とのこと。
規模が小さいので、特に直接的な影響はないでしょうが、観察していると細かな現象とかわかるかもしれないですね。観測地であれば、オーロラなどが観測されやすくなるようです。
NASAなどの予測通りですと、今後数年かけて、この太陽活動はどんどんと大きくなっていくようで、CMEなどの規模も大きくなっていくそうです。当然、CMEはどんな手段でも止められる方法を私たち人類はもっていませんので、地球を直撃することになってもどうしようもないのですが、もっとも影響のあるのは、インフラや無線などの情報文明だと言われています。
それと、以前、人類と太陽(サイクル24の活動期を迎えて)という記事で書いたことがあるかもしれませんが、「太陽黒点数が増えると、戦争や社会動乱が増える」ということは比較的信頼できる近代のデータとして残っています。
▲ 1749年から1922年までの社会動乱と黒点数の相関関係。
これから世の中どうなっていくでしょうかね。
私自身も何となく、社会の殺伐とした気配を感じないでもないです。
さて、サイクル24に入ってからもほとんど活動が活発化しなかった太陽ですが、ここにきて少しずつ黒点数を増やしつつ、活動を盛んにしてきているようです。
宇宙天気情報センターによれば、今日、12月16日に、「1035」と番号付けされた黒点からフレア活動とCMEが起きていたようです。
▲ 左上の光がCME。黒点1035から噴出していると考えられます。上のGIF動画はこちらにあります。
フレアの規模はCクラスと中規模。フレアの規模は、A・B・C・M・Xと5段階にわけられていて、Xが最大となっています。
今回のCMEは、宇宙天気ニュース12月16日の記事によりますと、
1035黒点群は、太陽のほぼ中心線上にあることから、
飛び出したガスは地球へやって来る可能性が高いです。
地球への到達は3〜4日後、19〜20日くらいでしょうか。
オーロラ活動の活発化や、磁気嵐の発生が考えられます。
とのこと。
規模が小さいので、特に直接的な影響はないでしょうが、観察していると細かな現象とかわかるかもしれないですね。観測地であれば、オーロラなどが観測されやすくなるようです。
NASAなどの予測通りですと、今後数年かけて、この太陽活動はどんどんと大きくなっていくようで、CMEなどの規模も大きくなっていくそうです。当然、CMEはどんな手段でも止められる方法を私たち人類はもっていませんので、地球を直撃することになってもどうしようもないのですが、もっとも影響のあるのは、インフラや無線などの情報文明だと言われています。
それと、以前、人類と太陽(サイクル24の活動期を迎えて)という記事で書いたことがあるかもしれませんが、「太陽黒点数が増えると、戦争や社会動乱が増える」ということは比較的信頼できる近代のデータとして残っています。
▲ 1749年から1922年までの社会動乱と黒点数の相関関係。
これから世の中どうなっていくでしょうかね。
私自身も何となく、社会の殺伐とした気配を感じないでもないです。
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異常気象と現象
2009年12月10日
ノルウェーで不思議な光
Update - この件に関して、ロシア国防省がなんか発表しました。下にAFPの記事をリンクしておきます。(2009.12.11)
久々の連日のアップとなりますが、最近続いている「不思議な発光」が今度はノルウェーで12月9日に起きています。今回は火球ではなく「光そのもの」なのですが、とりあえず写真だけでもなかなか幻想的ですよ。どうなっているのかよくわからないですが。
こんなものです。
この写真は Earth Changes Media の無料メルマガのもので、会員ではないので詳しい内容はわかりませんが、YouTubeにもニュース映像がアップされていました。
ニュースは英語ですが、ロゴだとロシアのRTテレビの系列ですかね。
このYouTubeでも、「ミサイルの撃墜? UFO?」と、今までの火球騒動の時に出てきた様々な話と似たようなことが挙げられています。
だいぶん、「不思議な光」も出回ってきました。
一応、最近までにこのブログで紹介した「不思議な光と火球」関連の記事と写真をアップしておきます。
・東京の火球の爆発(2009.11.07)
・米ユタ州の火球の爆発(2009.11.18)
・中国の極彩色の空(2009.10.15)
・オランダの火球の爆発(2009.10.13)
・ロシアの光の輪(2009.10.06)
今のところ、どれもニュースなどで騒がれたわりには正体は掴めていないようです。
空は不思議なことになってきましたが、地上のほうは今ひとつ冴えないですなあ。
[追記] 今日のAFPにこんな記事が出ていました。
» ノルウェー北部でUFO騒ぎ、正体はロシアのミサイル発射実験失敗(2009.12.11)
ノルウェー北部で9日未明、上空に「異常な白い光」が観測され、UFO騒ぎに発展していたが、光の正体はロシア海軍が発射実験に失敗した弾道ミサイルだったことが、10日のロシア国防省の発表で判明した。
とのこと。
本当かどうかは私にわかるわけもありませんが、公式には一件落着のようです。
タグ:不思議な光
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異常気象と現象
2009年11月25日
米ユタ州で非常に明るい火球の爆発
先日、こちらの記事で、11月初頭の東京の火球をご紹介したのですが、11月18日にアメリカのソルトレイク・シティでものすごい火球の爆発(だと思われる)光景が撮影されていました。
本当にスゴイです。
ksl.com というニュースサイトのMeteor lights up early morning sky, alarms Utahnsという記事に記事とビデオがありますが、ちょっと長いニュースですので、火球の爆発の部分だけをピックアップして、YouTube にアップしました。
爆発の明るさが、なんというか、もう本当に明るいのです。
昔、映画の「未知との遭遇」とかで見た照明効果みたいな感じですね。
これは実際を見てみたかったなあ・・・。
今回は特に事故や何やらは起きなかったようですが、昨年来の火球の多さもあれですが、何だか、規模がどんどん大きくなっていますね。
ちなみに、記事によると、この日の夕方、このあたりの空にはこんな白い輪がずっと出ていたのだそう。雲かと思いましたが、雲ではなくて、光のように見えたらしいです。
どういう現象なのかは不明です。
地元の人たちは「火球の爆発と関連あるのでは?」と言ったりしている人もいるようですが、どうなんですかね。他の写真も ksl.com にあります。
本当にかつては見られなかった現象が次々と見られますねえ。
今のところ、被害もないようだし、これはむしろ嬉しいことなのですかねえ。
本当にスゴイです。
ksl.com というニュースサイトのMeteor lights up early morning sky, alarms Utahnsという記事に記事とビデオがありますが、ちょっと長いニュースですので、火球の爆発の部分だけをピックアップして、YouTube にアップしました。
爆発の明るさが、なんというか、もう本当に明るいのです。
昔、映画の「未知との遭遇」とかで見た照明効果みたいな感じですね。
これは実際を見てみたかったなあ・・・。
今回は特に事故や何やらは起きなかったようですが、昨年来の火球の多さもあれですが、何だか、規模がどんどん大きくなっていますね。
ちなみに、記事によると、この日の夕方、このあたりの空にはこんな白い輪がずっと出ていたのだそう。雲かと思いましたが、雲ではなくて、光のように見えたらしいです。
どういう現象なのかは不明です。
地元の人たちは「火球の爆発と関連あるのでは?」と言ったりしている人もいるようですが、どうなんですかね。他の写真も ksl.com にあります。
本当にかつては見られなかった現象が次々と見られますねえ。
今のところ、被害もないようだし、これはむしろ嬉しいことなのですかねえ。
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異常気象と現象
2009年11月08日
東京上空で火球が爆発していたようです
アースチェンジ・メディアのMassive Fireball Fly's Over Tokyoという記事によると、昨日の11月7日に東京で火球が観測されたようですね。
これがビデオです。
東京のどのあたりなのかわからないですが、これだけ大きければわりと広範囲で見えたのかも。
最後にバンッと爆発していますね。
これは・・・もしかして昨日、東京は危なかったのですかね?(笑)
前にも書きましたが、とにかく昨年から正体不明の火球が世界で観測されまくっていて、どれもまったく事前の予測がされていないので、もし仮に大きな隕石なんかが突っ込んできても、直前まで、あるいは落ちるまでわからないと思われます。
とりあえず昨日の東京はセーフでした。
これがビデオです。
東京のどのあたりなのかわからないですが、これだけ大きければわりと広範囲で見えたのかも。
最後にバンッと爆発していますね。
これは・・・もしかして昨日、東京は危なかったのですかね?(笑)
前にも書きましたが、とにかく昨年から正体不明の火球が世界で観測されまくっていて、どれもまったく事前の予測がされていないので、もし仮に大きな隕石なんかが突っ込んできても、直前まで、あるいは落ちるまでわからないと思われます。
とりあえず昨日の東京はセーフでした。
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異常気象と現象
2009年09月24日
動物たちのパラダイムシフト(人類食糧時代)
▲ ナショナルジオグラフィックの犬の訓練のビデオのCG。コワイ
昨日の記事のオーストラリアの「赤い朝」は驚くしかない出来事ですが、今朝になって、またオーストラリアからものすごいニュースが。
» 野犬の群れが襲撃、豪男性2人食べられる(2009.09.23 AFP)
これね・・・こういう単発のニュースというわけでもないのがスゴイ。
ちょっと上の記事から抜粋しますね。
> ロバート・ローマンさん(48)は前年7月、ヒドンバレーにある先住民アボリジニの集落で、心臓発作で倒れた後に野犬に襲われ体の一部を食べられていた。
> その3週間前には、泥酔した26歳の男性が、野犬の群れにかみ殺された。弁護士によると、右脚を食いちぎられていたという。
> この野犬の群れが過去10年間にわたってヒドンバレーを脅かしており、これまでに少なくとも6回以上人間を襲撃していると伝えた。
> ある女性は、5匹の野犬に襲われて顔を引きちぎられたという。
> また、7歳の少年が野犬に自転車から引きずり下ろされ重傷を負い
> ある男性は野犬に睾丸を食いちぎられたという。
あのね・・・・・・・。
これはもうこの記事に出てくるグレッグ・キャバナー検視官の話をそのまま引用させていただきますが、
「21世紀のオーストラリアの町で、野犬の群れが路上を徘徊し、住民をかみ殺したり体の一部分を食べたりしているというのは信じられないことだ」
もう本当にそういう感じがします。
「体の一部を食べられていた」というところからもわかるように、これらの犬は食べ物として人間を襲っているようなのですが・・・。こういうのは最近ではアジアでもほとんど聴かないですね。奥地の方ではそりゃあるのかもしれないけど、「食べるために人間を襲う」というのはなかなか。
なんでこんなにワイルドになったのですかね。
うーん・・・。
他の国でも犬の襲撃(人間が食べられたことが条件)のニュースを調べようと思ったんですが、どうも調べ方がわからなくて、まだ見つからないです。
そういや、日本でも先日、熊が人間を襲ってましたねえ。
この場合は熊が人を食べていたかどうかは知らないですが(熊の様子を見ていると食べたそうにはしていますね)。
犬というより・・・「人間を食べ物にしてみようか」というようなパラダイムシフトが動物に起こっていたらイヤですねえ(うわあ、ヤダ!)。
でも、動物たちがそう決意すれば、人間は地球にウジャウジャいるし大型動物だし、食糧難の時代でも確かに動物たちは生きていけるかもしれない。「葬儀」なんて面倒くさい概念もない動物が多いから、「それは食べられるかどうか」という判断だけで動物から対峙されるのも、なかなか新しい時代っぽい気がしました。
犬や猫がいっせいに人間を襲って食べ始めるなんて・・・畜生、イヤはイヤだけど、なんかワクワクしてきたぞ(苦笑)。
まあ、個人的には動物に食べられて死ぬというのは勘弁してほしいですが。
本当は、今日は昨日のシドニーの赤い朝は「どうしてあんなに赤くなったのか」ということを調べようと思ったのですが、犬の話が長くなったので、また別に書きます。砂ぼこりも嵐も中国などの黄砂の例や中東のように、すでにこの世にはあるものですが、しかし、昨日のシドニーのように赤くなったのは見たことがないのですよ。
太陽の光の屈折の関係だとは思うのですが、どうしてあんなに赤く?
オーストラリアがワイルドだから? (そりゃひどい結論)
とりあえず調べられるところまで調べてみたいです。
タグ:野犬
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異常気象と現象