2016年3月9日に「地球の記録」は、新しいサイト「地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー」に移転しました。今後ともよろしくお願いいたします。






2024年05月31日


地球の記録は、新しい URL に移転しています



以下のURLとなります。

地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー
http://earthreview.net

今後もよろしくお願いいたします。

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2016年02月15日


フロリダ州の沖合に「数万匹単位のサメの大集団」が結集



shark-palm-beach.gif
CBS12


2月14日に、アメリカのフロリダ州の沖合に、大西洋側の沖合に、少なくとも「数万匹」のサメの大群が押し寄せていることが確認されました。

上の写真は航空写真でわかりにくいですが、「黒い点」のようなものがすべてサメです。

shark-spotted.jpg


サメが展開しているのは広い範囲のようですが、特にパームビーチという海岸の沖で多く確認されているようです。

palm-beach-map.gif
・Google Map


集まっているのは、カマストガリザメという種類で、 Wikipedia によりますと、全長 1.5メートル程度で、それほど大きなものではないようです。

カマストガリザメ
Carcharhinus.jpg
・Wikipedia


ちなみに、さきほどの航空写真では、このビーチでスポーツに興じる人も写っていて、おそらくサメの大群に気づいていないのでしょうが、

「サメの大群のすぐ近くをスタンドアップボードでを楽しんでいる人」

が見出されました。

おそらくサメの大群に気づかずボードを楽しむ人
board-01.jpg


スタンドアップボードは、英語ではパドルボード( Paddle Board )と言われている、ボードの上に立ってパドルで水を漕ぐもので、最近は日本の海でもよく見かけます。

ちなみに、このフロリダ州の海岸線には3年前にも数万匹のサメが集まっていて、その時には海岸ギリギリまでやってきました。

2013年3月7日の英国デイリーメールより
fl-shark.jpg
Daily Mail


これについては、

アメリカ大陸周辺で何が起きようとしているのか(1)
 In Deep 2013/03/08

という記事に書いたことがあります。

アメリカ周辺の海はここ数年一貫して何かおかしなことになっています。

では、現地の状況について、CBSニュースの内容をご紹介します。

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Tens of thousands of sharks spotted off Palm Beach County beaches
CBS12 2016/02/13

数万匹のサメがパームビーチで目撃される

最近、フロリダ州パーチムビーチ沖で撮影されたビデオには、海岸線から数十メートルの海域に数万匹のサメがいるという驚くべき光景が収められている。

フロリダ・アトランティック大学の生物学教授スティーブン・カジウラ博士( Dr. Stephen Kajiura )は、メディア「シャークウィーク」に、2月12日に大西洋上で撮影した動画を公開した。そこには、約 500匹のサメが写っている。

カジウラ博士は、カマストガリザメの移動調査の一環として、マイアミビーチに沿ってビデオを撮影していた。

博士は取材に対して「大変な光景です。文字通り、海岸から石を投げれば届く範囲に数万匹単位でサメがいるのです」と述べた。

このサメは冬季には、水温が高い海域を求めて大西洋沿岸の沖を移動し、また、今は繁殖の時期とも合致する。

博士は、今回の移動について、大半はパームビーチからシンガーアイランドもしくはジュピターインレットまでの沿海にいると説明した。


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2016年02月12日


西オーストラリアが「世界で最も暑い場所」になった日。その気温は47℃



2016年2月10日のオーストラリア各地の気温
australia-heatwave-2016.gif
Weather Channel


世界各地の気候や気温はも寒いにしても暑いにしても、相変わらず極端ですが、今が夏のオーストラリアでは、83年ぶりの高温記録に並ぶような高温の地域が多く出ているようです。

上の気温図では西オーストラリア州のパースのあたりがものすごい気温となっているようで、場所によっては「 47℃」を記録した場所もあったそうです。報道では、「西オーストラリア北部は地球で最も暑い場所のひとつとなった」という見出しをつけています。

2月9日のオーストラリア報道より
australia-47.gif
news.com.au


パースに住んでいる人からは、下のような現在の心境を表す「作品」がアップされていたりします。
投稿した人によれば、「太陽の近くにいるみたいです」とのこと。

earth-perth-sun.jpg
Twitter


現地の状況について、news.com.au からご紹介します。

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Western Australia’s north hits 47C to become one of the hottest places on Earth
news.com.au 2016/02/09


西オーストラリア北部では47℃を記録し、地球で最も暑い場所のひとつとなった


西オーストラリア州は現在、「地球上で最も暑い場所」であるといっていい。

もちろん、これはいつでもそうだということではないが、現時点で世界で最も暑いということに問題はなさそうだ。

西オーストラリア州北部の滑走路では 45℃を超える気温に困らされていた。この日に、地球の他の場所で 45℃を記録したところはない。

2月9日、パースの南にあるガーデンアイランドでは、午前 8時に気温はすでに 30℃に達し、午後の最高気温は 42℃まで上昇した。

州北部のさらに北にあるガスコインジャンクショ​ンは、気温がなんと 47℃に達する可能性がある。

西オーストラリア州の州都パースでは、1933年に記録されてから 83年ぶりに4日連続で 40℃を超えた。

気象学者によれば、この地域の熱波は週末には一時的にやわらぐかもしれないが、来週にかけても暑さは続く見込みだという。


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2015年12月30日


ハワイの象徴の消滅 : レイに使われる花をつけるオヒアの木が「突如出現した謎の真菌」のために大量死を起こしており、「全滅」を危惧する声も



2015年12月23日の報道より
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KHON



今年のクリスマス前後は、アメリカの各地が大変な悪天候に見舞われていたことを、

「クリスマス・カオス」:広大な地域に気象による非常事態宣言が出され続けるアメリカ…
 In Deep 2015/12/29

に書きましたが、アメリカの一州であるハワイでも、致命的な事態が進行していることが、やはり、クリスマスの時期に報道されていました。

それは、「ハワイを象徴するものの消滅」の可能性を示すものでもあります。

ハワイには、首からかける飾り物の「レイ」というものがありますが、昔から、そのレイに使われる花として有名なものが「オヒア」という木に咲く花なのだそうです。


オヒアの花
ohia-001.jpg


オヒアの花を使ったレイ
hawaii-lei.jpg
pinterest.com



このオヒアの花(オヒア・レフア)は、ハワイの人々にとって、特別な花であるようで、ハワイの花の伝説というページには、オヒアは、火の神ペレに捧げられた特別な花と言われていること、そして、それと共に悲しい伝説が残されていることが記されていました。

そのような「ハワイの象徴」ともいえる花を咲かせるオヒアの木が、今、次々と枯れていっているのです。

集団枯を起こしているハワイのオヒアの森
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Hawaii News Now


原因は、新種の真菌(カビなどの種類)だと見られているらしいのですが、「突如としてハワイに出現した新種」だそうで、おそらく、ハワイの木々は耐性をもたないために、次々と枯れていってしまっているようです。対策も取りようがなく、このままだと最悪「オヒアの全滅」という深刻なことも想定されているようです。

アメリカの報道より
fatal-fungus.gif
Hawaii News Now


ハワイの象徴ともいえる花だけに、「それがハワイから消えていくかもしれない」ということは、現地の人でなくとも気になるところのようです。

世の中はいろいろと変わっていくのだなと、こういうことからも思います。

アメリカの報道からご紹介します。

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Mysterious fungus killing hundreds of Ohia trees baffles forest officials
KHON 2015/12/23

謎の真菌が多くのオヒアの木々の森を枯れさせており、森林当局は困惑している

現在、ハワイで、膨大なオヒアの木々が謎の病気によって枯れ続けており、しかし、関係者たちにはこの木の大量死を阻止する方法がわからなく、困惑している。

ハワイ環境保護省の職員たちは、原因が「新しい真菌」だと識別されたと述べる。

この謎の病気は、現在はハワイ島だけに影響を与えているが、ハワイ環境保護省は、この感染拡大を防止する方法を見出さない限りは、最終的には、ハワイ州全体に広がる可能性があると懸念を表明している。

ハワイ環境保護省森林保全局のスタッフ、ロブ・ハウフ( Rob Hauf )氏は以下のように語る。

「この病気がオヒアの森を一掃しないことを心から願っていますが、最悪のシナリオでは、この外来種の真菌が天然林をすべて殺してしまうかもしれないという危機感を持っています」

一方で、ハワイ州、およびアメリカ連邦政府機関は、この病気についての意識を広めるために提携している。

オヒアの木は、ハワイの100万エーカー以上を覆う、ハワイで最も重要な森林と考えられている。

ハワイ当局がこの謎の病気の蔓延を防ぐために、住民と訪問者に提言していることのいくつかは下の通りだ。

「オヒアの木を他に移動しないこと」

「ハワイ島内でもオヒアの木を移動させないこと」

「ハワイ島内で車で移動する時には、真菌を運ぶことがないように、あなたがたの靴や荷物を清掃し、また、車も各部を清掃してから移動すること」


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2015年12月22日


パラグアイで「長さ6キロメートル」の巨大地割れが突如として発生



2015年12月10日のパラグアイの報道より
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Concepcion Al Dia



パラグアイ東部で、突如として、長さ6キロメートルにわたる巨大な地割れが発生しました。

その場所が、高速道路に沿うような形だったため、危機一髪的な状態だったということが報じられています。

また、地割れの起きた場所には水が流れ込み、その浸食により、下のように、道路を次々と破壊しいく状態になっているらようです。

giant-crack-paraguay-1.jpg


giant-crack-paraguay-3.jpg


下の映像は、地割れ発生直後くらいの映像だと思いますが、上空からの撮影で、この地割れがいかに巨大なものかがおわかりになるかと思います。




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地割れが発生した場所は、イビ・ヤウ地方というあたりのようで、正確ではないですが、下のあたりだと思われます。

地割れが発生した大まかな位置
p-crack-map.gif
・Google Map


今年 2015年は、南米や中米で、さまざまな場所で地殻異変のようなことが起き続けたことを改めて思い出します。

2015年8月上旬 メキシコで地割れ
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南米から北米への地殻変動ライン上で…



2015年8月中旬 ホンジュラスで丘が崩壊し、家々を飲み込む
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南米の地殻変動ラインでさらに起きる異変



2015年8月中旬 エクアドルのコトパクシ山が140年ぶりに噴火
Cotopaxi-eruption2.jpg
・Telegraph


そして、今回のパラグアイの地殻崩壊は、それらと比べても規模の大きなものだと思われ、地殻の動きも大規模化に向かっているのかどうなのか。

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2015年12月19日


キューバで「過去115年で最悪」の干ばつ。100万人が影響を受けている



12月17日の南米メディアの報道より
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Telesur TV


世界では豪雨や洪水、あるいは、地域により極端な暖冬(先日までの日本を含む)や、反対に、極端な大雪や寒波に美馬分けていたりと、いろいろと混沌としていますが、キューバでは、報道によれぱ「過去 115年間で最悪の干ばつ」に見舞われていて、100万人が影響を受けているとのことです。

ちなみに、キューバの人口は約 1100万人ですので、100万人という数は少ないはないです。

現在のキューバの体制につながるキューバ革命が 1959年ですので、今の形のキューバが成立してから最悪の干ばつという言い方もできそうです。

他の報道によれば、キューバ全体の田畑の 70パーセントがこの干ばつの影響を受けているようで、国内消費のコメが足りなくなるという事態になっていて、経済の厳しいキューバにとっては、かなり深刻な事態となっているようです。

干上がった畑に立つ農家の人
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Cuba Journal


記事によりますと、中米では全体的に激しい干ばつが進行しているようで、今後、問題は拡大とそうです。

そして、今後、大雨にしても干ばつにしても、そして、「気温にしても、」いろいろな場所でさらなる極端な気候状況が出現していくことは避けられないのかもしれません。

現地のメディアからキューバの干ばつの状況をご紹介します。

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Historic Drought Affects 1 Million People in Cuba
Telesur TV 2015/12/17


歴史的な干ばつは、キューバで1万人に影響を与えている


現在、キューバでは干ばつにより農作物に深刻な被害が出ており、コメに関しては、国内消費に必要な分の 60パーセントしか収穫が見込めないという。

キューバの専門家たちは 100万人以上の人々がコメの生産量の低下による深刻な影響を受けていると発表した。

このカリブ海の島では、全体の70パーセントが「厳しい干ばつ」あるいは「極端な干ばつ」に見舞われており、気候の専門家たちによれば、これは過去 115年で最悪だという。

中米諸国では、2年連続で、エルニーニョ現象が引き金となったと見られる干ばつでの収穫量の減少による大きな影響を受けている。

キューバの他、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルなどの中米諸国での干ばつも著しく、もともとが脆弱な食料供給に関して安全保障がさらに悪化している。

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2015年10月19日


強靱なエボラウイルス : 回復後9ヶ月目の元患者の男性たちの精液の中で「まだエボラウイルスが残存している」ことが確認される



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▲ 2015年10月15日の世界保健機構( WHO )ニュース Ebola virus fragments can persist in the semen of some survivors for at least 9 months より。



やはりエボラは並みのウイルスではなかった

西アフリカのエボラ出血熱は、5月にリベリアで収束宣言が出される(報道)など、沈静化した感じがしていたのですが、最近になって、いくつかのエボラに関しての報道を目にしました。


それは、以下の3つくらいのものなのですが、ひとつは冒頭の WHO が発表した、


1. エボラから回復して9ヶ月経過した生存者の男性たちの精液からエボラウイルスが検出された


というもの。

つまり、西アフリカでエボラに感染して回復した多くの男性たちは、いまだに「保菌者」である可能性が高いということで、今もなお「性感染」に結びつく可能性が高いということが言えるようなのです。

およそどんな病気のウイルスで、普通なら感染から回復した場合、数日から数週間などすれば、体内からウイルスは消失するものですが、エボラウイルスは、少なくとも9ヶ月、あるいはそれ以上の期間、回復者の体内で生き続けている可能性があるというもので、このウイルスの強靱な部分を見せつけてくれます。

そして、あとのふたつは、


2. ギニアで新たなエボラ患者が発生し、いまだに感染拡大が続いていることが判明

3. 今年1月にエボラに感染した後、回復した英国人女性が9ヶ月の今、ふたたび状態が悪化し、危篤に陥っている


というものです。

回復から数か月経って、また重体に陥るというのは、1度エボラに感染した場合、「治ればOK」というものでもなく、かなり長くリスクを伴うという意味もあるのかもしれません。

エボラウイルスが並みのウイルスではない部分を感じさせるところです。

上の3つに関しての報道を、それぞれご紹介します。


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最近のエボラウイルスに関してのいくつかの報道


体内に長く残り続けるエボラウイルス


エボラウィルス、精液に残存 回復男性の5割 WHO
朝日新聞デジタル 2015.10.16

エボラ出血熱のウイルスが、回復した男性の精液に数カ月以上にわたって残存していたことが14日、明らかになった。世界保健機関(WHO)などの研究グループが米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで報告した。

研究グループは、西アフリカのシエラレオネでエボラ出血熱に感染し、回復した男性93人が提供した精液を分析。49%に当たる46人の精液から、エボラ出血熱のウイルスの遺伝子が確認されたという。

このうち、発症から2、3カ月後の9人の精液からはすべてウイルスの遺伝子を検出。発症後4〜6カ月たった40人の場合では65%、発症後7〜9カ月の男性43人でも、26%でウイルスの遺伝子が検出された。




エボラの感染拡大はいまだに続いている


UN: 2 New Ebola Cases in Guinea Show Virus Still Spreading
abc news 2015.10.16

国連:ギニアで新たに、2名のエボラ患者が発生し、ウイルスの拡大はいまだに続いていると国連が発表

世界保健機関( WHO )は、2名の新しなエボラ患者が西アフリカのギニアで確認された。

この2人の新しく同定された患者は、当局によってマークされていなかったということは、エボラに対しての監視が完全ではないことを示唆している。WHO のスポークスマンは、最近、エボラの拡大は小康状態を保っていたが、今後新たな感染が拡大する可能性があると述べている。

現在までに、エボラにより西アフリカで 11,000以上の人々が亡くなっている。




快復後9ヶ月目に危機的容体に陥った元患者


エボラウイルス潜伏?英人女性「危機的な容体」
読売新聞 2015.10.15

ロンドンのロイヤル・フリー病院は14日、エボラ出血熱の治療を受け、今年1月に退院した英国人女性の体調が再び悪化し、「危機的な容体にある」と発表した。

女性は隔離病棟に入院している。英BBC放送によると、ウイルスが体内に潜伏していた可能性があるという。

女性は英スコットランドの看護師、ポーリーン・カファキーさん(39)。

西アフリカのシエラレオネで昨年、エボラ患者の治療支援にあたり、帰国後の昨年12月、英国内で初のエボラ患者と診断された。同病院で治療を受け、1月に完全に回復したとして退院したが、今月に入って再び体調が悪化し、9日に同病院に搬送された。

米CNNによると、英保健当局は、カファキーさんの体調悪化後、接触のあった58人を確認。うち40人にはワクチンが提供されたという。



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2015年09月28日


西太平洋で101年ぶりに「ハリケーンの発生がゼロ」だった2015年



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▲ 2015年9月23日の Weather.com No Hurricanes in Western Atlantic Yet for First Time Since 1914 より。



通常多くのハリケーンが発生するカリブ湾やメキシコ湾を含む西大西洋で、今年、9月22日までにハリケーンの発生が「ゼロ」という事態になっています。

これは 1914年以来ということですので、101年ぶりの出来事です。

いろいろな原因はあるのでしょうが、エルニーニョなどにより、大気の状態が異常なほど乾燥していることも関係しているようです。

このことに関して、アメリカの Weather.com の記事をご紹介しようと思います。



No Hurricanes in Western Atlantic Yet for First Time Since 1914
Weather.com 2015.09.23


1914年以来、初めて西大西洋でのハリケーン発生数が「ゼロ」に


大西洋の熱帯低気圧の流域は、2015年のこれまで、いくつかの熱帯低気圧を見た。


しかし、今年はその多くがハリケーンにはならず、特に、西大西洋では、ハリケーンになったものが記録されていないのだ。


アメリカ国立ハリケーンセンターの専門家エリック・ブレイク( Eric Blake )氏は、この時期に、大西洋西部の 55度線上においてハリケーンが発生しないことについて、ツイッター上でとコメントした。



no-hurricane-02.gif
Twitter



ブレイク氏は、カリブ湾とメキシコ湾を含む西部大西洋で 9月22日までの時期にハリケーンが発生しないのは 1914年以来 101年ぶりのことだと述べた。


ブレイク氏は、大西洋の熱帯地域の降水量の不足と、大気中の水分の不足に関しての異常を表すグラフを示す。メキシコ湾からカリブ海への海域での極端な水分の不足が見られているという。


ハリケーンは、暖かい海の水から空気中に蒸発させる、熱帯の湿気で成長する。そのため、大気の乾燥は、ハリケーンの形成に有害となる。

ハリケーンの少ない原因として、エルニーニョも部分的に関係している。現在のエルニーニョは、太平洋の温暖化を特徴としており、一般的に西部大西洋に対しては不利な風のパターンを作ることが知られている。



2015年8月1日から9月15日までの西太平洋の海水面温度

el-nino-atlantic.jpg


いっぽうで、太平洋は暖かく活動も活溌で、大気中の水分も平均を上回っていた。


そのため、東部太平洋では9つのハリケーンが発生したが、西大西洋はそこに隣接しているにも関わらず、ハリケーンの発生は「0」だ。


エルニーニョは今後も継続すると予測されており、西太平洋の大気の乾燥の状態に変化が見られないことから、西大西洋でハリケーンが発生しない状況は続くと考えられる。



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2015年09月25日


トルコ西部とギリシャのスコペロス島で壊滅的な洪水が発生



ギリシャ・スコペロス島。洪水で海に流される車

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▲ 2015年09月23日のギリシャ efimerida sporades より。



9月22日、ギリシャ東部からトルコ西部にかけて、豪雨による激しい洪水が発生して、特にギリシャの観光地として名高いスコペロス島と、トルコのボドルムでは、壊滅的な洪水となりました。


ギリシャのスコペロス島は、紀元前4世紀のローマ時代の浴場跡や紀元前5世紀のギリシャ神話の女神アテナを祭った神殿などが残されている、紀元前から続く文明の痕跡が残されている場所でもあります。


スコペロス島とボドルムの位置

skopelos-map.gif
Googla Map



このふたつの地域で数時間内に相次いで洪水が起こり、報道を読んだ時点では、正確な被害の数字は出ていない時でしたが、、相当数の建物や車両が被害を受けたようです。


下の動画は、トルコのボドルムで、川と化した道路で、濁流に流される車などの様子です。






洪水の写真を、Strang SoundsTA NEA など、いくつかの報道から載せておきたいと思います。



ギリシャ・スコペロス島 / 9月22日

skopelos-2.jpg


skopelos-3.jpg


(参考写真)ふだんのスコペロス島

greece-skopelos.jpg
ciatr.jp




トルコ・ボドルム / 9月22日

floods-turkey-1.jpg


Bodrum-02.jpg


floods-turkey-2.jpg


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2015年08月04日


地震が極めて少ないオーストラリアで進行する地質の異変 : 同国史上2番目の規模の地震発生と、数日間で11回の連続した地震



rare-au-eathquake.gif

▲ 2015年08月04日の Strange Sounds より。


au-eq-15.gif

▲ 2015年08月03日のオーストラリア Fraser Coast Chronicle より。


以前、

消された地震:M8.1の地震が日本で起きた30分後にオーストラリアで発生したM4.0の地震データが翌日インターネット上からすべて消滅
 2015年06月02日

という記事で、オーストラリアで、マグニチュード 4.0 の地震が発生したかもしれないことについて書きましたが、日本ではマグニチュード4程度なら、ほぼ毎日起きている程度の地震ですが、オーストリアはとにかく地震が少ない国で、

「ほとんど地震が起きない国」

と言ってもかまわないと思います。

たとえば、下は8月に入ってから、日本で震度が記録されたすべての地震です。

2015年8月1日から8月4日までの地震
jp-eq-august.gif
Yahoo! 天気・災害


この数日だけでも、日本ではマグニチュード4以上の地震が5回起きていますが、このようにマグニチュード4くらいの地震は、日本ではありふれた現象です。

しかし、オーストラリアでは、マグニチュード4以上の地震が起きることは、ほとんどありません。

まして、マグニチュード5以上の地震となると、本来なら、何十年に1度だとかというような出来事だと思われます。そのために、上のオーストラリアの報道のように、マグニチュード5以上の地震が発生したことに対して「原爆 15 個分に相当する地震」というような大げさな見出しとなったりするようです。

たとえば、オーストラリアの歴史で、史上最悪の被害を出したのが、今から 26年前の1989年に発生したニューカッスル地震という地震ですが、この地震の規模がマグニチュード 5.6 でした。

そんなわけで、本当に地震が少ない国だったはずのオーストラリアに異変が起き始めています。

2012年6月に、マグニチュード5.2
2013年6月に、マグニチュード5.6
2015年2月に、マグニチュード5.1


など、次第に、毎年のようにマグニチュード5程度の地震が発生し始めるようになってきていたのですが、現在のオーストラリアは、今年の 7月28日からのこの数日間で、

数日間のあいだに、マグニチュード5以上の地震が3回。その他にも、マグニチュード2以上の地震が合計11回発生している

という事態となっています。

下は、オーストラリア連邦政府当局が管轄する、地球科学機構( Geoscience Australia )の地震データです。

2015年7月28日から8月3日までのオーストラリアの地震
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Recent Earthquakes


上のマグニチュード 5.7 の地震は、オーストラリアの歴史の中で、2番目に規模の大きな地震です。オーストラリアの歴史の中で、最も大きな地震は、1918年に起きたマグニチュード 6.0 の地震だそう。

下が、7月28日から、オーストラリアとその周辺で発生している地震です。
丸の大きさがマグニチュードと比例します。

au-india-earthquake.gif
Recent Earthquakes


先日の記事、

インド・オーストラリア・プレートの境界線に近いパプア・ニューギニアの首都ポートモレスビーで、巨大な亀裂が家々を飲み込む

に載せました「インド・オーストラリア・プレート」に沿って活溌な地震活動が起きていることがわかります。


インド・オーストラリア・プレート
india-australia.gif


これまで緩慢だったインド・オーストラリア・プレート周辺の地質の変化がここに来て急激に大きくなってきているのかもしれません。

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