2016年3月9日に「地球の記録」は、新しいサイト「地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー」に移転しました。今後ともよろしくお願いいたします。






2014年10月30日


中国四川省に半数以上の家庭にエキノコックス症の発症者がいる地区が存在する



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▲ 2014年10月24日の news.cnr.cn より。


中国四川省の石渠県という人口 10万人ほどの小さな県で、その県の全世帯の半数以上の家庭にエキノコックス症の発症者がいる場所があることが報じられていました。

石渠というのは日本語では「せききょ」と読むそうで、中国語読みは「シーチュー」です。
場所は下の位置です。

ch-sichuan-map.gif


この「エキノコックス」という単語に私が反応したのは、私が北海道の出身であることと関係しています。

北海道では、地区にもよるのでしょうけれど、

「キタキツネを見かけても絶対にさわるな」

という教えがあります。

このエキノコックスというのは寄生虫のことで、人体に入ると主に肝臓などに寄生することにより徐々に体がダメージを受け、放置していた場合の致死率は 70%にも達すると言われています。

eki.jpg
・エキノコックス


そして、なぜ北海道かというと「基本的に北海道に多い」のです。

エキノコックス症 - Wikipedia には、

原因となる多包条虫が北海道などの緯度の高い地域(38度以北)に生息している。毎年約20名がエキノコックスに感染しているが、保健衛生指導と犬の定期的な条虫駆除で予防できる。

他に生水を飲まない、発生地の沢水や井戸水は加熱してから使用する、人家にキツネを近づけない、山菜などは良く洗うか火を通して食べる、などの予防法がある。症状が出てからの治療は困難な為スクリーニング検査が重要であり、北海道では広く行われている。

とあり、特にキタキツネに多く寄生しているとされています。

ですので、もし、北海道旅行をした場合など、キタキツネを見かけても近づかないのが賢明です。

この「症状が出てからの治療は困難」なエキノコックス症の感染者や発症者が異常に多い地区についての中国の報道を newsclip から概要をご紹介します。




中国:エキノコックス症の蔓延地区、過半数の家庭に発症者
newsclip 2014.10.28

四川省カンゼ・チベット自治州の人口 10万人に満たない石渠県は、エキノコックス症の発症率が中国で最も高く、過半数を超える 1万 2000世帯が家庭に少なくとも1人の発症者を抱えているという。

石渠県では、2005 〜 08年までに 401人が亡くなり、2007年の有病率は 14.99%に達した。

これは、世界で最も有病率の高い地域であることを意味する。

同県に住む今年 45歳になる女性は、ここ 10年のあいだに兄妹2人と従姉妹1人をエキノコックス症で失った。彼女自身も、ここ数年腹痛が絶えなくなり、しだいに腹部が膨張してきた。

4カ月前に亡くなった従姉妹をチベット族の鳥葬で見送った際、女性は従姉妹の腹部から頭部大の腫瘍がこぼれ落ちる様子を目にした。自身が一家で4人目の犠牲者になるのではという恐怖が、女性を苛んでいる。

ヒトが寄生虫エキノコックスに感染すると、体内のおよそすべての器官は、寄生幼虫の温床となる。

中でも肝臓への寄生は、症例の 70%を占める。発症までの潜伏期間は 5〜 30年に及び、感染初期は自覚症状が無い。そのため、幼虫による嚢胞が肥大化し、周囲の臓器を圧迫してはじめて感染を知るケースが多い。

しかし、その段階までくると、すでに病状は中期から末期症状に差しかかっている。感染者の5年生存率は 30%、10年生存率は 8%とされ、その死亡率の高さから「虫の癌」とも呼ばれる病気だ。

常に中国で最も貧しい地区の1つに数えられる石渠県は、海抜 4200メートルの厳しい気候がネックとなって、長く発展を妨げられてきた。街灯が整備されたのさえ、つい 3、4年前のことだ。

上下水道は依然として完備されていないため、生活ゴミが浮き、それを目当てに集まった野良犬や家畜の群が行き交う川の水を、飲み水として利用している。

四川省地方政府は予防・治療プロジェクトを開始し、井戸の敷設による清潔な飲料水の確保と、主要媒介動物である野良犬の駆除に着手した。

しかし、当初、2009年までに、水深 30メートル以上の井戸を 200基敷設する計画だったが、遊牧民の伝統的な固定観念と、乏しい財政、厳しい気候に阻まれ、2014年現在、竣工した井戸は30〜40基に留まっている。

また、毎冬関係機関にノルマを課して捕獲する野良犬にも、地元当局の財政は圧迫されている。殺生を忌み嫌う遊牧民の心情を慮り、捕まえた犬はすべて隔離施設に入れられるため、餌代などの費用がかさんでゆく。

また、四川省で最も広い面積をもつ同県に、人口10万に満たない遊牧民が点在して暮らすため、啓発活動もスムーズに進まない。




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2014年10月27日


ハワイ・キラウエア火山の溶岩が住宅地に接近し、数日中に住民たちの避難が始まる見込み



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▲ 2014年10月26日の米国 SF Gate より。


ハワイのキラウエア火山の噴火による溶岩流が、ハワイ島のプナ地区にある住宅地に近づいていることにより、住民たちが数日中にも避難を開始する可能性について報道されています。

この溶岩流は6月からプナに向けて流れ始めたもので、5ヶ月かかり、住宅地に到達しようとしています。

ハワイ島のプナは大体、下のあたりの地区です。

puna-01.gif


ハワイのキラウエア火山は非常に活動の激しい火山のひとつで、キラウエア火山 - Wikipedia によりますと、

キラウエア火山は、20世紀中に、45回の噴火が記録されている。1983年1月にプウ・オオ火口から始まった噴火は、幾度かの活動の不活発化はあるものの 28年間続き、2011年3月現在も続いている。2011年3月初旬からさらに活発化している。

とあり、この 2011年以降の噴火が現在も続いているということになります。

住宅街へと近づいてくる溶岩流の光景はなかなかすさまじいもので、下のように「草や木を焼き尽くしながら」少しずつ移動しています。

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そして、道路なども破壊しています。

lava-03.jpg


この溶岩流に対して人間が何かの対策をとることは不可能ですし、止めることもできません。
それが「自然」というものなのかもしれません。


冒頭の SF Gate の記事を翻訳します。



Hawaii volcano lava prompts evacuation concerns
SF Gate 2014.10.26


ハワイの火山溶岩による住民避難の懸念が高まる


ハワイ島の農村地区の住民数十人は、噴火しているキラウエア火山から流れ綴る溶岩流が住宅地に近づいて中、厳重な警戒態勢の中で生活している。

当局は 10 月 26 日、溶岩流が 25日の朝と比較して 230 メートル住宅地に向かって前進したと発表した。最近では1時間 9 〜 14 メートルの速度で溶岩が移動する状態となっている。

現在、溶岩が流れている場所はプナの農村地区のパホア村に向かう草原や道路のあるところで、仏教徒の墓地などがある場所だ。

ハワイの民間防衛局のチーフは、溶岩は、最も近い住宅まで約 270 メートルの位置にまで迫っていると述べた。今後、航空機を使って、さらに正確な溶岩の位置情報を計測する予定だという。

最も溶岩流に近い住宅のバルコニーからは、溶岩流の先頭の部分が見えるようになってきており、溶岩が迫った時にいつでも避難を開始できるように準備している。

溶岩流の通過エリアとなるとされる地域の住民たちは 10 月 28 日までに避難のために必要な準備を完了しておくように当局から指示されている。避難の日付けやエリアは、今後の溶岩流の進行によって決められる。

民間防衛局のチーフは、家庭や企業を含めて、少なくとも 50 から 60 ほどの建物が影響を受ける可能性があるという。

今回、プナやパホアを脅かしている溶岩の流れが始まったのは6月だった。
その後の数週間、溶岩流は町の方向に向かって移動し続けた。


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2014年10月08日


クリミアで直径8メートルのシンクホールが「突然」開き、車が転落。家族全員を含む5名が死亡



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▲ 2014年09月30日の news.com.au より。


クリミア半島のシンフェロポリという街の高速道路で、突然、直径8メートル規模のシンクホール(陥没穴)が開き、走行中の車が、避ける間もなく穴に落ちてしまうという事故がありました。

シンフェロポリの場所

Simferopol-map.gif
SankeiBiz


シンクホールは以下のようなものです。

Sinkhole-Crimea-2.jpg


sinkhole-crimia-2.jpg
news.com.au


車には、一家5人とその友人家族の全部で8人が乗っていましたが、一家はすべてが死亡し、友人の子どもふたりは負傷し、ぞょういんへ搬送されましたが、深刻な状態であることが発表されています。


ところで、クリミアと近いロシアの各地では昨年以来、多くのシンクホールの事例が発生していて、昨年、

突然開くシンクホールの恐怖 : この数週間で異常な頻度で地盤崩壊が発生し始めたロシア南東部の街
 In Deep 2013年04月11日


という記事で、それらをご紹介したことがあります。

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▲ ロシアのサマラ州という街では、昨年以来、突然道路に開くシンクホールによる被害が数多く起きています。上の例では、1名の方が亡くなっています。


また、最近は、ロシアのシベリアで次々と巨大なシンクホールが発見されていたことなども思い出します。

シベリアでさらに次々と見つかるクレーターと「現在北極がシベリアに向かって猛スピードで移動している」という状態から浮かびあがる「ポールシフト」の概念
 In Deep 2014年07月29日


シベリアでこの夏、下のようにな様々なクレーター、あるいはシンクホールが発見されています。

map-crater.gif
In Deep


これらのシンクホールの多発と今回のものが関係あるのかどうかわかりませんが、ロシアとその周辺の一部地域の地下が「奇妙な状態になっている」という可能性はあるのかもしれません。

今回のクリミアのシンクホールの事故を news.com.au の記事からご紹介します。




Car falls into monster 8 metre wide sinkhole killing 6 people, 5 from the same family
news.com.au 2014.09.30


道路に開いた8メートルのモンスター級のシンクホールに車が転落し、6名が死亡。そのうち5名は同じ家族


クリミアの首都シンフェロポリのメインロード上に突如とした開いた巨大な穴に、車が落ち、乗車していた、子ども2人を含む、6人が死亡した。この道路は、クリミア半島のシンフェロポリとニコラエフカを結ぶ高速道路だ。

撮影された写真には、巨大な穴と、穴に落ちて大破した車、そしてその中から助けを呼んでいる子どもの姿が写されている。

車ごと穴に落ちたのは、34歳のエスカンドラブさんとその妻(33歳)、そして、夫妻の3歳の双子の子どもと 16歳の子どもだった。

そして、同乗していた夫妻の友人のサリモバ・アシイェさん(37歳)も死亡した。アシイェさんの 12歳の子どもと、そして、まだ 12ヵ月の赤ちゃんの2人は負傷で病院に搬送された。2人は危篤状態と伝えられる。

救助隊員によると、シンクホールは少なくとも直径8メートルあり、深さは6メートルほどある。

この巨大な丸い穴は、突然、走行中の車の道路の真ん中に現れた。

救助隊員のスポークスマンは以下のように述べた。

「私たちは救出活動に 43人のレスキュー隊と16台の車両を使って、男の子(12ヵ月の赤ちゃん)と、12歳の少女を救い出すことができました。男の子は頭部に重傷を負っており、昏睡状態のままです。少女は複数の骨折を起こしています。2人とも現在は集中治療室で治療を受けています」

ウクライナ緊急事態省のスポークスマンは、穴が突然発生した時、運転者がその穴を避けることは不可能だったろうと語る。

現在、シンクホールの発生した原因が調べられている。


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2014年09月26日


アイスランドの火山噴火に伴う過去1ヶ月の地震発生回数が「2万回」に達する



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▲ 2014年9月16日のアイスランド RUV より。写真は、アイスランド北部のミーヴァトン湖という火山湖の周辺の様子ですが、全体的に火山による大気汚染で空気がよどんでいます。


先月8月に書きました、

200年間以上噴火していないアイスランドのバルガルブンガ火山で、噴火を示唆するかもしれない異常な数の群発地震が発生中
 2014年08月18日

という記事でご紹介しました、アイスランドにおいての異常な数の群発地震の発生の後、バルガルブンガ火山という氷河の下にある巨大火山が噴火を起こしました。

そして、9月に入ってからは、下のような壮絶な噴火の光景を現しています。

Iceland-02.jpg
・In Deep 火山性ガスを噴き出すアイスランドの火山より。


地震は最高時には 48時間で 1,000回を越えるような激しい群発地震を起こしていましたが、噴火した後も、ある程度落ち着いたとはいえ、今でも毎日 100回を越えるような地震が起きています。

また、地震の規模が依然とし比較的大きなところも特徴的で、下は現在 9月26日の過去 48時間のアイスランドでの地震の発生状況です。

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Icelandic Met Office


このように現在でも頻繁に地震が発生しているわけですが、この1ヶ月間のアイスランド全体での地震の発生回数は「2万回」に達したことが報じられています。

地震が継続しているということは、地下のマグマの活動が継続していることを意味するようで、今後、バルガルブンガ火山以外の火山での噴火が起きる可能性も指摘されています。

アイスランドの RUV の記事をご紹介いたします。




20,000 earthquakes in one month
RUV 2014.09.16

1ヶ月で 20,000 回の地震

バルガルブンガ火山での地震活動が8月に記録されてから 9月 16日で1ヶ月目となる。アイスランド気象庁によれば、この1ヶ月のアイスランドでの地震の発生回数は少なくとも2万回に達したという。

そのうち、マグニチュード 3.0から 3.9の地震は 186回。

マグニチュード 4.0〜 4.9の地震は 43回。これはほぼ、バルガルブンガ火山の領域内で発生している。

マグニチュード 5.0以上の地震も 23回記録されている。
最大の地震は、8月 26日に発生したマグニチュード 5.7の規模の地震だ。

なお、観測史上でアイスランドで発生した最大の地震は、2008年にレイキャビク東部で発生したマグニチュード 6.3の地震だ。

現在噴火しているバルガルブンガ火山の噴火の溶岩は、住民への直接的な危害の可能性はないとはいえ、噴火で排出される二酸化硫黄による大気汚染に、アイスランド北部、および東部の住民たちは悩まされている。

今後考えられる3つのシナリオは、まず最も可能性が高いと考えられるのが、バルガルブンガ火山のカルデラの地盤沈下が停止することにより、噴火が徐々に終息に向かうという見方だ。

第2のシナリオは、地盤の沈下と噴火が継続することにより氷河の下で新たな噴火が発生する可能性だ。この場合、噴火はひとつではなく複数で発生することもあり得るため、噴火が長く続く可能性がある。

また、氷河噴火が発生した場合、爆発的噴火による氷河洪水が予測される。

第3の可能性は、バルガルブンガ火山のカルデラ噴火だ。このような強力な噴火が起きた場合、大量の氷が溶け、巨大な氷河洪水を引き起こす可能性があると科学者たちは指摘する。そして、氷が溶けた上で噴火が継続する場合、噴火による降灰の影響が予測されるという。

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2014年09月14日


アイスランドの火山噴火での大気汚染レベルが過去最悪級に。そして、汚染大気はノルウェーにまで到達中



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▲ 2014年9月13日の Iceland Review より。


アイスランドのバルダルブンガ山は 8月 29日に氷底噴火を起こしましたが、その後に氷河の中から大量の溶岩と共に二酸化硫黄を空中に放出しています。

その様相は、 In Deep の記事にも写真を載せましたが、圧巻という他ない光景を作り出しています。

Iceland-02.jpg
Mashable


しかし、現在問題となっているのは、これら溶岩ではなく、「噴煙」のほうです。

二酸化硫黄を含む噴煙での大気汚染レベルが、アイスランドでの観測史上で最悪の水準に達していることが報じられています。

冒頭の記事をご紹介します。
なお、記事中のレイバフルールという地名の表記は、アイスランド語の発音を聞くことのできる FORVO で聴いたものを日本語にしたものですので、正式な日本語表記というわけではありません。


Eruption Pollution at Record Level – Residents Warned
Iceland Review 2014.09.13

噴火での大気汚染が記録的な水準に - 住民たちに警告

9月13日、バルダルブンガ山の噴火によるクレーターの北側でマグニチュード 4.7の地震が発生したが、噴火と溶岩流の規模はこの数日と同じ程度だと思われる。

そして、大気汚染が非常に高い水準となっている。

レイバフルール( Reyðarfjörður )では、9月 12日の夜に1立方メートルあたり に、4,000 μg(以下、マイクログラム / 1マイクログラムは100万分の1グラム)の二酸化硫黄を記録した。

この地域のすべての住民の方々は、外出を避け、屋内に留まることを強くお勧めする。また、窓を閉め、室内の気圧を大きくするためにストーブの温度を上げることも平行しておこなってほしい。

アイスランド環境省によると、1立方メートルあたり 3000マイクログラム以上の数値を警告水準としている。

この1立方メートルあたり 3000マイクログラムという数値は 1970年に実際にアイスランドで観測された数値を基準としており、つまり、今回の 4,000マイクログラムというのは、観測史上最悪の汚染水準となる。

汚染レベルは、一時、200マイクログラムまで下がったように見えたが、環境省は、さらに汚染水準は上昇するだろうと述べる。



そして、アイスランドから 800キロメートル離れているノルウェーにも、アイスランドの火山による二酸化硫黄の煙が流れてきていることも報じられています。

下は、9月12日の weather に掲載された、衛星写真での解析ですが、ノルウェーのモルデという街などに差し掛かっていることがわかります。

Sulfur-pollution.gif


氷河の下で噴火が起きていることで、通常よらも強く地上での火山ガスの影響を受けているということなのかもしれませんが、長引いた場合は、アイスランドだけではなく、北欧などにも健康被害などが広がる懸念はあるようです。

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2014年09月09日


インドとパキスタンで発生した過去50年で最悪の被害となっている大洪水



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▲ 9月4日。スリナガルで安全な場所を求めて、激しい洪水の流れの中を移動するインド・カシミールの住人たち。2014年9月8日のアルジャジーラより。


9月2日頃から降り始めたモンスーンの豪雨により、インドとパキスタンで、かつてないほどの規模の大洪水が発生しています。この大洪水は日本語でも多く記事になっていますが、短くまとめられている毎日新聞の記事を載せておきます。


インドとパキスタンで洪水、死者300人超に
毎日新聞 2014.09.07

インドとパキスタンの北部で今月に入り、雨期の豪雨による洪水が発生し、両国での死者が計300人を超えたことが7日、両国政府などの調べで明らかになった。

犠牲者はさらに増えるとみられ、両国政府はそれぞれ、救援活動を進めている。

インド政府によると、北部ジャム・カシミール州で多くの村が冠水したり、水没したりした。死者は150人を超え、数百人の安否が確認されていないという。雨量が例年をかなり上回っており、政府関係者は「過去50年で最大の洪水被害」と話した。



現在までに 300人以上の方が亡くなっていますが、被害はさらに拡大する可能性があります。今回はその状況を示す写真をいくつかご紹介したいと思います。

写真は、アルジャジーラの記事 Kashmir and Pakistan floods と、ウォールストリート・ジャーナルの記事「インド・パキスタンで大洪水、死者300人超=カシミール地方」からのものです。

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▲ 雨が降り始めて5日目の 9月 7日、洪水の中をトラクターで避難するカシミールの住民。


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▲ カシミールの洪水被災地から被災者たちを安全な場所に移送するインド空軍。


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▲ 被災地で住民を救助するインドの私服警官。 9月 7日。スリナガル。


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▲ インドのジャム・カシミール州。洪水で損壊した家々の瓦礫の上を歩く子どもたち。


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▲ 水没したパキスタンのパンジャーブ州ワズィーラーバードにあるモスク。


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▲ インドのタウィ川の洪水で危険が迫る家々を眺める住民。

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2014年09月04日


アイスランドの氷底噴火の壮絶な光景。そして、そのバルガルブンガ火山は過去1万年の地球で最大の噴火を起こしていた



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▲ 2014年9月3日の RT より。


過去記事の、

アイスランドのバルガルブンガ火山周辺の群発地震活動は回数も規模もさらに増加。噴火の懸念が高まる
 2014年08月23日

などで記しましたアイスランドのバルガルブンガ火山の周辺ですが、その後、氷河の下において火山活動が始まりましたが、その噴火がかなり大規模な火山活動となっていることを示す光景が報じられました。

いっときは 48時間の地震回数が 2000回に迫る激しい地質活動が起きていたバルガルブンガ火山からアスキャ火山への周辺(このふたつの火山の間の地下でマグマが流れている)の自身の回数は、過去 48時間では 800回程度と、地震活動そのものは収まってきています。

しかし、上の RT の報道にもありますように、氷河を貫いて噴き上がる溶岩の光景は圧倒的なものがあります。

下がそのビデオです。


アイスランドの火山噴火で氷河の下から噴き上がる溶岩




この溶岩の「噴出」は、最高で高さ50メートルにまで達しているそう。

現在、火山の危険度を示す警報は、最上位の「レッド」から上から2番目の「オレンジ」に引き下げられていますが、アイスランド気象庁のサイトには、下のようにこの割れ目での噴火にたいしての警報字幕が出ています。

icelandic-met-0903.gif
Icelandic Met Office


噴火が起きている現場は空中から広範囲で撮影すると、下のように多くの亀裂が走っていることがわかります。

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RT


記事によりますと、アイスランド気象庁の地球物理学者クリスティン・ヨンスドッティア氏は、

「この亀裂からさらに新しい亀裂が開く可能性があります。したがって、氷河の下でのバルダルブンガ火山の新たな噴火もあり得ると思われます」

と言っておりました。

なお、 RT の記事によると、このバルガルブンガ火山は、 8000年前、周囲 950キロ平方メートルの範囲に溶岩を噴出させる壊滅的な噴火を起こしたことがわかっているのだそうで、これは、過去1万年の地球での噴火で最大のもののひとつなのだそうです。

しかし、現在の噴火での溶岩の面積は 6.2平方キロメートルだそうで、過去のような壊滅的な大噴火とは違うタイプのようですが、地球物理学者の言うように、今後新たな噴火ということもあり得るようです。

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2014年09月01日


リベリアで「エボラで亡くなった犠牲者を犬たちが食糧としている」ことが発覚し、感染拡大の懸念がさらに大きく


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▲ 2014年8月26日の Breitbart より。


エボラ出血熱の流行地の中で、最も公衆衛生上の問題が多いと考えられているリベリアで、「エボラによって亡くなった犠牲者の遺体を犬が食べている」という報道がなされています。

もともと地元のメディアが報じた記事が米国などのメディアにより大きく報道されました。

現在、リベリアだけではないですが、西アフリカの人々は、エボラ出血熱への感染の恐怖により、たとえば、道や屋外などで人が倒れても、それを助けようとはしない、あるいはできない状態となっています。

そして、中にはそのまま亡くなってしまう人もいるわけですが、その死亡した患者の死体も、少なくとも普通の人たちは触れようとしない。また、エボラの埋葬の専門家もかなりぞんざいに(浅い地中に)埋葬している感じなどあり、そのようなことが今回のことと関係しているようです。

埋葬された遺体を掘り出したり、あるいは路上で放置されているエボラ患者の遺体を犬たちが食糧にしてしまっているという、何というか、一種の陰惨な話ともなってきてしまっています。

また、「エボラ熱、1世紀ぶりの防疫線(朝日新聞)」などの報道にありますように、ギニア、シエラレオネ、リベリアは、「防疫線」という「隔離のための非常線」を張り、軍の監視によりそこから外に人を出さない措置をとっているということもあり、防疫線の内部地域では、そのような状況がさらにひどいものとなっている可能性もあります。

下の写真は、リベリアの首都モンロビアのスラム街「ウエストポイント」で、その隔離を実施しようとして、住民を威嚇するリベリア軍兵士です。8月20日に撮影されたものだそう。

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THP

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THP


しかし、人道的な問題と共に、さらに大きな問題は、「この犬たちがエボラをさらに拡散させる可能性」にあります。エボラで亡くなった人たちを食糧にしているということは、体液感染をするウイルスを付着させた犬たちが街を徘徊しているということにもなりそうです。

そして、多分、「犬は非常線など関係なく自由に動き回っている」はずです。

ちなみに、関係ないことかもしれないですが、リベリアに限らず、アフリカは多くの国で「狂犬病の感染リスクが最も高い地域」とされています。下の図は WHO の「狂犬病のリスク分布」のアフリカ地域のものです。

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WHO Rabies (2009)


アフリカはどこもかしこも真っ赤ですが、リベリアではそれに加えて、犬たちがエボラの媒介にも関係してしまうかもしれないという懸念があります。

報道を短くご紹介します。




DOGS FEAST ON EBOLA VICTIM CARCASSES IN LIBERIA
Breitbart 2014.08.26

リベリアでエボラ出血熱で亡くなった犠牲者を犬たちが食べている

複数の目撃者の証言によれば、リベリアの首都モンロビアで、死亡したエボラ患者たちの遺体が犬の群れによって食べられている。目撃した住民たちは政府の保健省に連絡したが、何の対策も講じられていないという。

リベリアの地元紙「ザ・ニュー・ドーン」が報じた。


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▲ ザ・ニュー・ドーン紙の報道より。リベリアではこのように倒れた人を誰も助けないという状況となってしまっているようです。


この報道には以下のように記されている。

エボラ犠牲者の遺体が路上等で犬に食べられている。その様相はかつてのリベリアの残忍な内戦を連想させるものがある。

数週間前、保健社会福祉省を通じてリベリア政府は、この街にエボラウイルスで死亡したと疑われる元患者たちの遺体を急いで埋葬した。そこに犬の大群がやってきて、遺体を土の中から掘り出し、それを食べるという光景が出現した。


専門家は、「この犬たちがエボラの新しい拡大に関与する可能性もある。犬はエボラは感染しないが、しかし、患者の体液を体につけていることで、潜在的な感染拡大リスクを持っていることを意味する」と語る。

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2014年07月19日


過去最大級のスーパー台風「ラマスーン」がフィリピン、中国、ベトナムを直撃中



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▲ 2014年7月19日の Japan Times より。


台風9号(アジア名:ラマスーン / Rammasun )が、アジアの多くの国に多大な被害を与えながら進行しています。

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▲ 2014年7月17日のロイターより。


この台風9号 / ラマスーンは、フィリピンに上のように大きな被害を与えて、現在、中国に南部とベトナムに向かっています。なお、上のロイターの報道の後、フィリピンでの犠牲者の数は増え続けていて、7月20日時点での報道では、60名以上の方が亡くなっているようです。

この台風の勢力は、国際的な基準では「カテゴリー4」のレベルのようですが、私たち日本人にはわかりづらいですので、気象庁のデータを見てみます。

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気象庁 - 台風情報


現時点で 945ヘクトパスカルとかなり勢力の強い台風ですが、さらに勢力を増したまま、中国とベトナムの方向に進んでいます。

jm-rammasun.gif
気象庁 - 台風情報


また、上の気象庁の図には「台風10号」も発生していることが示されています。

すでに、中国では台風の上陸前から、各地暴風雨に見舞われていて、すでに被害が多く出ているところに上陸ということになり、かなりの被害が想定されています。

台風上陸前の中国南部の様子

haikou-flooding.jpg
scmp


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sohu


今後の予測進路は下のようになっているようです。

rammasun-root-map.gif
ThinkProgress


上の予測進路を見る限り、最も大きな影響を受けるのは、中国の最南端とベトナムのようで、ベトナムは北部のほぼ全域が台風の影響を受けそうです。

先日、日本に上陸した台風8号は、被害規模はともかく、上陸時の勢力は、日本での史上最強クラスでした。そして、今回の台風9号も、中国やベトナムでは過去数十年の中で最大の勢力を持つものです。

今年は日本周辺を含むアジアの海上の温度が平年より高い海域が多く、何ともいえないですが、このような最強クラスの台風が次々と発生するというような可能性もあるのかもしれません。

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2014年07月01日


2014年6月30日の世界の火山噴火状況: 33の火山が噴火中



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▲ 噴火中のインドネシアのサンゲアン・アピ火山。2014年6月1日のオーストラリアシドニー・モーニング・ヘラルドより。


昨年の12月に、

2013年は現代史の最大クラスの数の火山噴火を記録した年になることが確定
 2013年12月06日

という記事を書いたことがあります。

その中で、2013年は近年では最も火山の噴火が多い年だったことを記しました。

通常、1年間の世界で噴火する火山の数が 50〜60程度であるのに対し、2013年は、12月5日の時点で 83の火山の噴火が記録されていました。

しかし、今年も非常に多い状態が継続しています。昨年の記録を抜くかどうかはともかくとして、2014年も、昨年と同じ程度、あるいは、それ以上の火山の噴火の数が予測されます。

また、今年はカムチャッカ半島や南米、インドネシアなどを中心として「大規模な噴火が多い」という面も感じまして、そこにおいては昨年以上に地球の気候に影響を与えているかもしれません。

最近の環太平洋の地震と火山活動については、 In Deep の、

環太平洋火山帯の目覚め? : アリューシャン列島とアラスカで続く群発地震から2年前に発表された「地球の磁場の反転と巨大火山活動が関係する」という論文を思い出す
 2014年06月23日

という記事などもご参照いただければ幸いです。


そして、現時点では、世界では「 33」の火山が噴火しています。
ボルケーノ・ディスカバリーより、すべてご紹介します。

日本の領域でも、

・桜島
・諏訪之瀬島
・西之島


が噴火中です。

特に、昨年、新しい島として誕生して、今は「親島とひとつになった西之島」は、6月中旬には新しい火口が形成されたことが確認され、極めて活発な火山活動と「島の拡大」が続いています。

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▲ 西之島の新しい火口の状況。6月17日のハザードラボ「小笠原 西之島 新たな火口が形成 極めて活発な状態」より。


それでは、ここから、噴火中の火山の一覧です。

なお、下のリストにないものでも、上にリンクしました、「環太平洋火山帯の目覚め?...

にありますように、アリューシャン列島で以下を含んだ6つの火山の噴火が差し迫っているとされていますので、夏以降、噴火中の火山の数が相当増える可能性もあります。

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▲ 2014年6月の時点で、アラスカ火山観測所によって、噴火の可能性のある火山(コード・イエロー)と、噴火が差し迫っていることを示す火山(コード・オレンジ)の警告が出されているアリューシャン列島の火山。





2014年6月30日現在で噴火中の火山


なお、ここからの噴火中の火山のリンクは、日本語の説明のあるものはそちらにリンクしていますが、ないものは、ボルケーノ・ディスカバリーの噴火状況ページの英語ページへのリンクとなります。


ヨーロッパ

 ストロンボリ火山(Stromboli / イタリア)



太平洋

 キラウエア火山(Kilauea /ハワイ)

 バガナ火山(Bagana /パプアニューギニア・ブーゲンビル島)

 マナム火山( Manam / パプアニューギニア)

 ヤスール火山(Yasur /バヌアツ)

 アンブリム火山(Ambrym /バヌアツ)




・中米、南米

 コリマ山 (Colima / メキシコ中部)

 サンタマリア山 (Santa Maria / グアテマラ)

 フエゴ山 (Fuego / グアテマラ)

 ウビナス火山(Ubinas / ペルー)

 レベンタドール火山 (Reventador / エクアドル)




アフリカ

 オルドイニョ・レンガイ(Ol Doinyo Lengai / タンザニア)

 エルタ・アレ(Erta Ale / エチオピア)

 バレンアイランド火山(Barren Island / インド洋)

 ニーラゴンゴ山(Nyiragongo/ コンゴ民主共和国)




インドネシア

 シナブン山(Sinabung / インドネシア・スマトラ)

 ドゥコノ山(Dukono / インドネシア・ハルマヘラ島)

 イブ山(Ibu / インドネシア・ハルマヘラ島)

 ロコン山( Lokon-Empung / インドネシア・北スラウェシ)

 サンゲアン・アピ火山(Sangeang Api / インドネシア)

 スメル山 (Semeru / インドネシア)

 バトゥ・タラ火山(Batu Tara / インドネシア・スンダ島)

 スラムット火山(Slamet / インドネシア・中部ジャワ)

 ムラピ山(Merapi / インドネシア・西スマトラ)



カムチャッカ

 シベルチ山(Shiveluch / カムチャッカ)

 カリムスキー山(Karymsky / カムチャッカ)

 ジュパノフスキー山(Zhupanovsky / カムチャッカ)



日本

 桜島(Sakurajima / 日本)

 諏訪之瀬島(Suwanose-jima / 日本)

 西之島(Nishino-shima / 日本)


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